保育中に目が見えづらそうにしている子どもはいませんか? 視力低下 を放っておくと日常生活に支障が出ることもあります。今回は保育園でもできる、子どもの 視力低下 を早期発見するためのポイントを看護師の私から保育士さんにお伝えします。
1. 子どもの視力の発達
子ども達と保育園で生活をしている中で「何だか目が見えづらそうだな…」と感じることはありませんか?
それは、子どもの視力が下がっているサインです!
視力低下 の原因はさまざまですが、ゲームやタブレットの普及で外遊びをすることが減ったことやストレスなども原因のひとつ。
まずは、子どもの視力の発達について理解しておきましょう。
視力の発達
・子どもの目の機能は、生後~3歳までに急速に発達する
・6~8歳ごろまでにほぼ完成する
この時期に視力の成長を妨げる要因があると、視力の発達がとまってしまいます。
そのあと、メガネをかけたとしても十分な視力を得られなくなってしまうことを「弱視」といい、約50人に1人が弱視だと言われています。
弱視の場合は、6~8歳までに治療をしないと視力の回復がむずかしいです。
そのまま放っておいてしまうと、子どもの日常生活に支障がでることも…
乳幼児期は視力の発達が急速で、とても大事な時期!
そのため 視力低下 がある場合には、早期に適切な治療を受けることが必要です。
視力低下 の早期発見をするためにも、保育中に注意して見るポイントをおさえておきましょうね。
2. 保育園で 視力低下 を早期発見するためのポイント
つぎに、 視力低下 を早期発見するため、保育士さんに気を付けて見てほしいことをお伝えします。
保育中に注意して観察いきましょうね!
【目を細めて見ている】
視力低下 していると、自然に目に入る光を調節してピントを合わせようと両眼を細めて物を見ようとします。
ポイント!
・読み聞かせの時に目を細めて絵本を見ている
・子どもが保育士さんの顔を、目を細めて見ている
子どもは、自分が見えづらいことに気が付かないことが多いので、保育士さんはこのような子どもの行動に注意してよく観察してみましょう!
【極端に近くで物を見ようとする】
子どもが極端に近くで物を見ようとするときも注意!
視力低下 が進んで見えづらくなっている可能性があります。
ポイント!
・ぬりえや製作の時、目を近づけて作業している
・絵本などを極端に近くで見ている
子どもは何かに集中をしている時、目を近づけてみることがあります。
視力低下 なのか、集中をしているだけなのか判断をするのはむずかしいですよね。
そんな時は、保護者に家での様子を聞いてみましょう。
【目をこすることが多い】
物がぼやけて見えると、その違和感から子どもは頻繁に目をこするようになります。
小さな子どもは違和感を上手く伝えられません。
眠そうでもなく、目が赤かったりかゆみがない時は 視力低下 のサインかも知れません。
保護者に保育中の様子を伝えて、あまりに続くようなら眼科の受診をすすめましょう。
3. 視力低下 している子どもへの対応
保育園でもできる視力が低下している子どもへの対応をご紹介します。
子ども達が楽しく安全に過ごせるように、保育士さんも配慮していきましょうね!
保育園での対応
・本の読み聞かせの時は前の方に座るようにする
・子どもの席を前の方に配置する
・遊ぶときは柱や壁にぶつからないように見守りをする
・制作をする時は補助の先生をつけて見守りをする
・保育中の様子を保護者に伝え、眼科の受診をすすめる
・メガネを付けている場合は、子どもが外さないように注意する(プールやマット運動の時は除く)
物が見えづらいと、ケガをしやすく危険もたくさん。
保育士さんがしっかりと見守りをして楽しく遊べるように対応しましょう。
4.子ども達が安全に過ごせるように気を付けよう!
今回は、看護師の私から子どもの 視力低下 についてお伝えしました。
乳幼児期は目の成長をする大事な時期です。
保護者とも積極的に情報を交換しながら、子どもの 視力低下 を早期発見をしていきましょう!
また、保育園でも 視力低下 を予防するためにできることがあります。
視力低下 の予防法
・積極的に外遊びをする
・明るいところで作業をする
・ぬりえなどをするときは背筋を伸ばしたキレイな姿勢で行う
このようなことを意識して、保育をしてみてください。
保育中も子ども達が安全に過ごせるように、保育士さん同士もコミュニケーションをとり対応していきましょうね。
少しでも保育士さんの参考になればうれしいです。