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看護師が解説!子どもの「 チック症 」とは?保育園での対応を知ろう

チック症
チック症 って聞いたことはあるけど、保育園での対応はどうしたらいいのだろう… 今回の記事では、新人保育士のみなさんが「 チック症 」の子どもと関わるときに役立つ知識と、保育園での対応看護師の私からお伝えします。ぜひ保育の参考にしてくださいね。
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1.  チック症 とは

「 チック症 」と何となく聞いたことはあるけど、どんな症状なのか…
新卒保育士さんに向けて、その症状や種類、保育園での対応についてお伝えしていきます。
まずは、 チック症 についての知識を深めていきましょうね。
 チック症 は自分の意思に関係なく突発的に、体の一部を動かしたり、奇声をあげたりすることです。
10人に1人の子どもに見られ、めずらしい症状ではありません。
一見、「クセ」のように見えますが、クセとは違い、自分の意思で止められないのが特徴。
 チック症 は4~11歳で発症することが多いと言われています。
症状は「運動チック」と「音声チック」の2種類で、さらに「単純性」「複雑性」と分類されます。
運動チック症状
【単純性】
・まばたき
・首振り
・顔をしかめる
【複雑性】
・物にさわる
・物をける
・飛び上がる
・唾を吐く
音声チック症状
【単純性】
・発声
・咳ばらい
・鼻を鳴らす
【複雑性】
・汚い言葉を言う
・人が言った言葉をくり返す

参考:チックの症状を教えてください 一般社団法人 日本小児神経学会

チック症 の原因は、ストレスや緊張、神経系の異常や遺伝とされています。
子どもが突然、動き出したり奇声を上げたりしたら新人保育士さんは驚いてしまいますよね。
でも、 チック症 の場合は本人の意思に関係なく行動や言葉が出てきてしまいます。
きつく叱らずに、子どもの様子をしっかりと見ていきましょうね。

2. 保育園での対応を知ろう

 チック症 の子どもとどのように関わっていったらいいのか…
新人保育士さんが一番気になるところですよね。
つぎに保育園での対応をお伝えします。

【行動を止めようとしない】

子どもが、頭を振っていたり奇声を発していると、その行動を止めたくなりますよね。
でも、無理に行動を止めようとするのはNG!
子どものストレスが溜まって、行動がエスカレートすることがあります。
ポイント!

・ほかのお友達に影響が出そうな場合は、そっとお友達から離したり、遊びなどで気を紛らわせてあげましょう。

【きつく叱らない】

 チック症 は、本人の意思に関係なく出る症状です。
きつく叱ってしまうと、とてもつらくなってしまい、ストレスが溜まって逆効果に
保育士さんは、できるだけ見守るようにしましょうね。
ポイント!
・チックの症状で危険が伴う場合には、そっと安全な場所に移動させましょう。
・静かにしないといけない場所で奇声をあげてしまったら、スキンシップをとって安心させてあげましょう。

【干渉をし過ぎない】

 チック症 の子どもが気になってしまう気持ちは分かります。
でも、その子ばかり干渉をし過ぎると、子どもも「自分は変なのかな…」と気にするようになってしまいます。
それがストレスになってしまうこともあるので、ほかの子ども達と同じように接することと、普段通り過ごすことが大事です。

【スキンシップをとる】

 チック症 はストレスや緊張が原因とも言われています。
繊細な子どもに多いので、環境の変化によって症状が強く出ることもあります。
保育士さんがスキンシップをとっていくことで、子どもも安心してリラックスができます。
「保育園は安心できる場所」「保育士さんはやさしくて信頼できる」と子どもが感じられるように対応していきましょうね。

3. 子どもに寄り添った対応をしよう

今回は新人保育士さんに向けて、 チック症 についてと保育園での対応についてお伝えしました。
遊びや、子どもと会話をすることで気がまぎれて安心感が生まれます。
保護者にも家ではどのように対応をしているか情報共有して、保育園でもできることを聞いておきましょうね。
保護者と協力しながら、子ども達を温かく見守っていきましょう!
新人保育士さんの保育の参考になればうれしいです。

執筆者:瀬川知子(看護師)

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