もし、保育園で子どもが ぜんそく発作 を起こしてしまったらどうしよう…不安に思う保育士さんは多いのではないでしょうか。気管支ぜんそくの子どもの対応を身につけて、あせらずに対応をすることが大事!今回は看護師の私から ぜんそく発作 の対応をお伝えします。
1. ぜんそく発作 とは?
ぜんそく発作 は「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や激しい咳が出たり、呼吸が苦しくなることを言います。
「気管支ぜんそく」は保育士さんもよく耳にする病気ですよね。
ぜんそく発作 の原因はさまざま。
まずは、 ぜんそく発作 の原因となるものについて理解しておきましょう!
ぜんそく発作 の原因
・吸入アレルゲン(ダニ、ハウスダスト、花粉など)
・食物アレルゲン(卵、牛乳、小麦、そばなど)
・体操や外遊び
・季節の変わり目
・においや煙
・ストレス、過労
・呼吸器感染症(かぜ、インフルエンザなど)
ホコリやダニなどを吸い込むことで咳が止まらなくなってしまうこともあるので、保育室内は清潔に衛生管理をしておきましょうね。
今のような乾燥した寒い時期は、 ぜんそく発作 が出やすくなります。
とくに、ぜんそく持ちの子どもは注意して見てあげましょうね。
また、アレルギーはないか、保育中に注意すること、緊急時の対応などは事前に詳しく保護者から情報収集しておきましょう!
外遊びや体操などの運動時に ぜんそく発作 が出てしまったら、運動を一度やめて休ませるようにしましょう。
水分が摂れそうな時は、すこしずつ摂るように声掛けをしてあげてくださいね。
水分補給をすることで嘔吐をしてしまうことがあるので、無理は禁物です!
2. 保育園での ぜんそく発作 の対応
保育園で ぜんそく発作 が出てしまった時、どうしたらいいのか…
心配な新人保育士さんのために、看護師の私から ぜんそく発作 の対応をお伝えします。
【ラクな姿勢をとる】
ぜんそく発作 で思うように息ができずにパニックになってしまう子どもも多いです。
まずは、「大丈夫だよ」と声掛けをして座らせましょう。
子どもがラクな姿勢をとらせて、落ち着ける場所で休ませてあげてくださいね。
ぜんそく発作 が出ている時は、横になるよりも座っていた方が呼吸がしやすいです。
座った状態で、すこし前傾姿勢になってもらうか、うしろに寄りかかる姿勢がラクになりますよ。
【ゆっくりと呼吸をするように促す】
ぜんそく発作 が出て、子どもがパニック状態の時は、呼吸が浅くなっていることがあります。
呼吸が浅いと、体のなかに酸素がうまく取り込めなくなり、さらに苦しくなることも…
保育士さんが、子どもの背中をさすりながら「吸って~吐いて~」と声掛けをしてあげると子どもも分かりやすいですね。
ぜんそく発作 の時は、子どもを落ち着かせることが大事!
保育士さんはあせらず、子どもが安心できるように対応していきましょう。
【処方薬を使用する】
医師から指示されている薬があれば吸入や内服をさせましょう。
薬を使用する場合には、事前に保護者から使用方法やどのような時に使うのかを詳しくきいておきましょうね。
薬を使った場合は、かならず時間を記録しておきましょう。
【保護者への連絡と受診】
以上のような対応をしても15~30分で症状が改善しない場合は、保護者に連絡をして受診をしてもらいましょう。
このような時にそなえて保護者と受診のタイミングなどよく話し合っておくことが大切です。
また、つぎのような場合は救急車を呼びましょう!
こんな時は救急車!
・顔が青白い、唇や爪が紫色(チアノーゼ)
・意識障害(呼びかけに反応がない、目がうつろ)
・便尿失禁
ぜんそく発作 の時は、急に状態が悪くなることもあるので、子どもから目を離さないようにしましょうね!
3. ぜんそく発作 の対応はあせらずに!
今回は保育園での ぜんそく発作 の対応についてお伝えしました。
咳が止まらずに苦しそうな子どもをみると、どうしてあげたらいいのか新人保育士さんはあせってしまいますよね。
まずは、パニックになっている子どもが、すこしでも安心できるように環境を整えることが大事です。
保育士さんはいつも以上に意識をして落ち着いた対応を心掛けましょう。
また、ひとりで対応しようとせずに、先輩や看護師に助けを求めてくださいね。
すこしでも新人保育士さんの参考になればうれしいです。