保育の『 環境構成 』をどのようにとらえていますか?実習日誌に記録する時、見取り図だけで終わらせていませんか?今回は、実習で『 環境構成 』として学ぶべき、記録するべきポイントをご紹介します。貴重な保育実習を有意義なものとしましょう。
1.実習日誌に記録する『 環境構成 』
保育実習中は日々学んだことや、気付いたことなどを
実習日誌に書き込んでいきます。
今回はその日誌の内容のひとつである、
『 環境構成 』について取り上げたいと思います。
みなさんはこの『 環境構成 』をどのように記録していますか?
よくあるパターンとしては、
保育室の見取り図を記録するというもの。
もちろん、この見取り図も大切な記録のひとつです。
しかし、見取り図を描くだけで終わらせていませんか?
保育室内の配置だけを記録しても、
あまり意味がありません。
では、どのように『 環境構成 』をとらえて、記録すれば良いのか?
まず、保育における『環境』とは、
保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、更には自然や社会の事象などがある。保育所は、こうした人、物、場などの環境が相互に関連し合い、子どもの生活が豊かなものとなるよう、次の事項に留意しつつ、計画的に環境を構成し、工夫して保育しなければならない。
保育所保育指針で示されているように、
保育の『環境』は、人・物・場を指しています。
この人・物・場を含めた環境が、どう構成されているのか、
それが『 環境構成 』です。
この『 環境構成 』はそれぞれ意味をもち、計画的に行われています。
ですから、ただ見た目を記録するのではなく、
その意味、保育士さんの意図をしっかりと学ぶことが大切です。
2.『 環境構成 』で記録するべきポイント
まず、記録の書き方として、
・見取り図で全体を見やすく
・細かい気付きは箇条書き
・動線は矢印などを使って表現
このように工夫すると見やすいものとなります。
ぞれぞれの場面で、上手く使い分けましょう。
では、保育の『 環境構成 』について記録するべきポイントをご紹介します。
【保育室の 環境構成 】
まず、保育室の全体的な配置を記録しましょう。
動線はどうなっているのか、安全面で配慮されていることは何か、生活の場と遊びの場をどのように分けてあるのかなど、
全体的な配置から、細かい部分を掘り下げていきましょう。
生活の中にも、実習生が見るべき『 環境構成 』のポイントはたくさんあります。
例えば、食事の配膳時やテーブルでの子どもと保育士の座る位置、
午睡時間の布団の位置や保育士がつく場所、
オムツ交換の場所やトイレでの順番を待つ位置など、
一つひとつの環境構成に着目しましょう。
子ども達にとって遊びや玩具はとても重要。
どのような玩具が、どのように置かれているのか、
また、遊びによってもエリア分けされていたり、
子ども達が取りやすく、片付けやすいよう工夫されていたりします。
設定保育など集団で活動する場合は、 環境構成 がより重要になります。
子どもの動線や保育士のつく位置、保育室の使い方など、
スムーズかつ安全に行えるよう計画して進めます。
部分実習の参考にもなるので、しっかりと学びましょう。
保育室には、季節の飾りや子どもの作品などが飾られています。
飾り方・見せ方なども勉強になると思います。
【その他の 環境構成 】
保育室から別のお部屋に移動する場合や、
階段の上り下りなど、
移動をする時にどのような配慮がされているのか。
特に、乳児さんは安全面で配慮していることが多いので、注目しましょう。
実習中に、園の行事や集会を経験できるチャンスがあれば、
子どもの配置や椅子の並べ方、保育士の立ち位置などもチェックしましょう。
実習中に、お散歩に引率する機会があればとてもラッキー!
勉強になるポイントがたくさんあります。
お散歩では、とにかく安全が第一。
子どもの並ばせ方や、引率する保育士の立ち位置などはしっかりと学びましょう。
夏の実習で、水遊びやプールを行う場合、
子ども達の動線や保育士の立ち位置に着目しましょう。
水の遊びは、安全が最優先です。
保育士それぞれの役割なども決まっているので、しっかりと記録しておきましょう。
3.実習でしっかりと学ぼう!
いかがでしたか?
今回は、保育の『 環境構成 』について記録の仕方や、記録するべきポイントをご紹介しました。
保育士さんは様々な配慮をして『環境』を構成しています。
年齢によっても、配慮されているポイントが変わってくると思いますので、
年齢・発達から 環境構成 をとらえてみるのもいいですね。
実習日誌は、自分のためになるものです。
保育実習で学んだことをしっかりと記録して残しておきましょう。
未来の保育士さんを応援しています!
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