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看護師が解説! アトピー性皮膚炎 ってどんな病気?保育園での対応について 

アトピー性皮膚炎
保育士のみなさん、子どもの アトピー性皮膚炎 は知っていますか?保育園でも体にかゆみがあったり、湿疹ができている子どもを見かけると思います。今回の記事では看護師の私から、 アトピー性皮膚炎 とは何かと、保育園での対応について簡単に解説したいと思います。
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1.  アトピー性皮膚炎 とは?

子どもの頃から発症することが多い「 アトピー性皮膚炎 」
保育士のみなさんも、よく耳にする病気だと思います。
アトピーの症状は、季節の変わり目やストレスなどによって悪化することが多いので、暖かくなってきた今の時期は十分注意が必要です。
まずは、 アトピー性皮膚炎 の原因や症状を簡単に解説します。
 アトピー性皮膚炎 の原因
・皮膚の乾燥しやすい
・皮膚のバリア機能が弱く、外的な刺激に敏感でアレルギー症状が起きやすい
・ダニやホコリ、食物、動物の毛、汗、シャンプーや洗剤、プールの塩素
・生活リズムの乱れ
・風邪などの感染症
症状
・顔、首、肘の内側、膝の裏側にかゆみを伴う湿疹が出る
・かき壊して悪化すると、皮膚がジュクジュクする
・慢性化すると硬く厚い皮膚となり、色素沈着をする
・かゆみが強く、軽快したり悪化したりをくり返す
治療法
・原因を取り除く…室内の清掃、換気、食物の除去(個々に異なる)
・スキンケア…皮膚の清潔と保湿、適切なシャワー、入浴
・薬物療法…外用薬の塗布、かゆみに対する内服
 アトピー性皮膚炎 の特徴は、強いかゆみを伴うこと。
子ども達は、大人のようにかゆみを我慢ができず、すぐに患部をかいてしまいます。
かいてしまったところが悪化して、出血や炎症がひどくなることもあるので、保育園でも十分気を付けていきましょう!

2. 保育園でできるアトピーの子どもへの対応

つぎに保育園でできるアトピーの対応について、お伝えします。
保育中に役立ててもらえたらうれしいです!

【保育室内の衛生管理】

アトピーの子どもは、皮膚がとても敏感です。
ダニや、ホコリなどでも症状が悪化してしまいます。
保育室内の掃除や換気などの基本的な衛生管理を行いましょうね!
具体的な衛生管理についてはこちらの記事を参考にしてください!

【かゆみへの対応】

子どもは、かゆみが我慢できず、すぐにかき壊してしまいます。
かゆみがある時には、つぎのような対応をしましょう!
かゆみの対応
・冷たいタオルや保冷剤で患部を冷やす
・冷房が効いている室内や、日陰で休む
・汗をこまめに拭く
・爪を短くしてもらうよう保護者に伝える
・紫外線対策(帽子の着用、衣類の調整など)
・外用薬や内服薬の使用(医師から処方をされた薬のみ)
アトピーの子どもの症状はそれぞれ違うので、保育士さんは保護者からしっかりと話を聞いて、具体的な対応を共有しておきましょうね。
とくに、薬の使用をお願いされた場合には、使用法をしっかりと保護者に聞いておきましょう!

【プール・水遊びについて】

夏になると、プールや水遊びをすることが増えます。
プールに入れる塩素や紫外線が刺激となって、アトピーの症状を悪化させることがあるので十分注意しましょう!
プール・水遊びの対応
・紫外線を避けるため、水着の上からTシャツやズボンをはかせる
・日焼け止めを使用する(保護者の指示で)
・重症な子どもに対しては、塩素が悪化の原因になるのでプール遊びを禁止、または短時間にする
・プール後は、シャワーでしっかりと洗い流す
・シャワー後はできるだけ早く、薬を塗る(指示書に従う)
つぎのような場合は、プール遊びを控えましょう。
プール・水遊びを控える
・ジュクジュクとした部位がある
・全身が赤くなっていて、ひどくかゆがっている
・目やその周囲が赤く腫れている
このような場合は、保護者からの申し出がなくても連絡をしてプールや水遊びをやめましょう。
プールや水遊びが始まる前に、皮膚科や小児科に受診をしてもらい具体的な対応を医師に指示してもらうと安心ですよ。

【動物との接触】

 アトピー性皮膚炎 の子どもの中には、動物の毛やフケに対してアレルギー症状が出ることがあります。
直接触れたり、近くにいるだけでも症状が悪化することがあるので、保護者からの申し出があった場合には動物の近くにいかないように注意しましょう!

3.  アトピー性皮膚炎 の知識を深めよう!

今回は看護師の私から、子どもの アトピー性皮膚炎 についてと、保育園での対応についてお伝えしました。
保育園によって、対応が変わると思うのでマニュアルなどはかならず確認しておきましょう。
アトピーの症状は、軽症から重症まで人それぞれです。
保護者としっかりとコミュニケーションをとって、対応について話を聞いておくことがとても大事。
保育士さん同士でも協力をして対応していきましょうね。

執筆者:瀬川知子(看護師)

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