子どもたちの「できた!」に立ち会う喜びを仕事に。幼稚園教諭のやりがいや、残業・お給料などリアルな情報をお届けします。
「子どもが好きだから幼稚園の先生になりたい!」そんな憧れ素敵ですね!でも実際のお仕事ってどんな感じなのか気になりませんか?
幼稚園教諭は、子どもたちの成長を間近で見守れる、やりがいあるお仕事です。この記事では、幼稚園で働く先生たちが感じている楽しさや魅力、そして「大変さ」もお伝えします。
読み終わる頃には、あなたの「なりたい気持ち」がもっと具体的になっているはず。将来への一歩に向けて、一緒に幼稚園教諭の世界を覗いてみましょう!
1. 幼稚園教諭のやりがいとは?7つの魅力
「幼稚園の先生の仕事のやりがいは?」の答えは、大きくわけて7つあります。実際に働く先生たちが感じている魅力をとともに見ていきましょう。
- 子どもたちの成長を見守れる
- 毎日子どもの笑顔に出会える
- 行事で絆が深まる
- 保護者から感謝される
- 表現力が育つ瞬間が見れる
- 卒園後もつながりが続く喜び
- 自分自身も一緒に成長できる
一つずつ解説します。
①子どもたちの成長を見守れる
幼稚園教諭は、昨日できなかったことが今日できるようになる子どもたちの成長に、毎日間近で立ち会えます。
たとえば、4月に入園したばかりの女の子のお話。
「ファスナーができない」と涙目だったんです。でも、毎日丁寧に手を添えて一緒に練習を重ねました。
そして12月のある日、「先生見て!一人でできたよ!」と満面の笑みで駆け寄ってきた瞬間。その嬉しそうな表情こそが、何よりのやりがいです。
他にもこんな場面がたくさんあります。
今までうまく関われなかったお友達と仲良く遊べたり、年長さんになると卒園式でお別れの言葉も話せるようになったりするんです。
このように、子どもたちの日々の小さな変化を一番近くで見守れるのが、幼稚園教諭の大きな魅力ですね。
②毎日子どもの笑顔に出会える
純粋で無邪気な子どもの笑顔は、何にも代えがたい宝物。
「先生大好き!」と駆け寄って来る瞬間、どんなに疲れていても心がふっと軽くなります。
子どもの笑顔には、まるで魔法のように幸せな気分にさせてくれる力があるんですよ。
たとえば、一緒に鬼ごっこをして走り回る無邪気な笑い声、「先生、雲がうさぎさんに見える!」と素直に感動を分かち合う時間。すべてが特別です。
朝、「今日は何して遊ぶの?」と目を輝かせて聞かれると、やる気もグングンわいてきます!
子どもならではの純粋な表現に触れられることが、この仕事ならではの喜びですね。
③行事で絆が深まる
運動会や発表会など年間行事で、子どもたちと一体感を味わえることも大きなやりがいです。
準備は大変ですが、当日の感動と達成感はひとしお!
たとえば、普段おとなしい子が一生懸命走る姿に胸が熱くなったり、緊張していた子が堂々と踊り切り、笑顔を見せてくれたり…。
運動会後に「先生、僕たち頑張ったね!」と抱きついてくれた瞬間も忘れられません。
七夕で「先生がずっと元気でいますように」と書かれた短冊には思わず涙が出ました。
子どもたちが日々発達していく姿や新たな一面に出会える行事って、先生にとって宝物のような時間なんです。
④保護者から感謝される
保護者から「先生のおかげで成長しました」と言われたときは、何よりの励みになります。
たとえば、家では野菜を食べない子が園では完食できたと伝えると、保護者の方も驚きつつ喜んでくれるんです。
また、進級前の面談で「自分から挨拶できるようになった」と感謝されたときは、「新人でも役に立っている」と実感できました。
子どもの成長を一緒に見守り、喜び合える関係は、まさに「子育てのパートナー」。この仕事ならではのやりがいです。
⑤表現力が育つ瞬間が見れる
幼稚園では年齢に合った活動を通じて、子どもたちの「考える力」や「表現力」がどんどん育っていきます。
その様子を間近で見られることも、幼稚園教諭の特別なやりがいです。
入園当初、名前を呼ばれても恥ずかしくて小さな声でしか答えられなかった男の子がいました。
3年間の集団生活を通じて、卒園式では「小学校でも頑張ります!」と大きな声で発表できるまでに成長!
そのときの誇らしげな表情を見ていると、教育的関わりで子どもの可能性を引き出せた、そんな実感が湧いてきます。
他にも、製作活動が上手になったり、音楽での表現力が豊かになったりと成長を感じる場面はたくさん!
近くで応援し、ずっと見守っていたからこそ、その姿にとても感動します!
集団生活を通じて社会性やルールを身につけ、子どもたちの変化を見守れる。
幼稚園の先生だからこそ味わえる、大きなやりがいなんです。
⑥卒園後もつながりが続く喜び
卒園した子どもが大きくなった姿で会いに来てくれるのは、長く働く先生ならでは!
会えるととても嬉しいです。
成人式の日に振袖姿の子が「私も保育士になりました」と顔を見せに来てくれたんです。
本当に「幼稚園の先生をしていてよかった」と実感しました。
⑦自分自身も一緒に成長できる
子どもの純粋さから、大人が忘れていた大切なことを学べるのも、この仕事の素晴らしさ。
雨上がりの水たまりを「キラキラの宝石がいっぱい!」と楽しむ姿に、当たり前の景色の美しさに気付かされます。
また、問題解決能力や忍耐力など人として大切な力も身につきます◎幼稚園の先生って、毎日新鮮な気持ちで成長できるお仕事なんです。
2. やりがいの一方で…幼稚園教諭の苦労と大変なこと
幼稚園教諭はやりがいが多くある一方で、大変なこともたくさん!幼稚園教諭の苦労を知っておくことで、心構えができます。対策も立てやすくなりますよ。
- 幼稚園教諭の大変なことランキング5選
- 子どもの安全を守る責任
- 保護者対応の難しさ
- 仕事量の多さと残業
- 体力的な負担
- 給与面での不安
順に見ていきましょう。
・幼稚園教諭の大変なことランキング5選
幼稚園教諭の仕事には、やりがいと同じくらい「大変なこと」もあります。
現場の先生たちの体験談をもとに、よくある大変なことをランキング形式でまとめました!
※これはあくまで一例です。実際の大変なことは個人の価値観や園の環境によって違いがあります。
幼稚園教諭の大変なこと
1位:責任の重さ(子どもの安全管理)
2位:保護者対応の難しさ
3位:事務作業やもち帰り仕事の多さ
4位:体力的な負担
5位:給与面での不安
幼稚園の先生の苦労を知っておくことで心構えができ、どんな先生になりたいか考える参考になります。
「大変そうだな…」と不安になっても心配いりません!。ちゃんと対処法もあるので、次の章でくわしくお伝えしていきますね。
・子どもの安全を守る責任
子どもの安全を守ることは、幼稚園教諭の大切な役割です。
一度に何十人もの子どもを見守るプレッシャーは大きく、しかも子どもは行動が予測できないもの。
たとえば、3歳〜5歳の子の中には、突然走り出したり、気になった物を「これ何だろう?」と口に入れてしまうこともあります。
そうした危険を防ぐため、先生同士の連携がなくてはなりません。
死角を減らす工夫をしたり、「疲れると転びやすい」など、子ども一人ひとりの特徴を把握しておくことが大切です。
職員全員がチームとなって子どもの様子を共有し合い、みんなで子どもたちの安全を守る。
この意識が、命を守ることにもつながります。
・保護者対応の難しさ
保護者対応では、教育方針の違いや発達に関する相談など、すれ違いに悩むこともあります。
「厳しくしつけてほしい」「のびのび育てたい」など要望があったり、発達の心配や他の子と比べて相談を受けたりすることも。
そんなとき、適切に応える力が求められます。
まずは「保護者も子どもを思う気持ちは同じ」と共感することがとても大切!
そのうえで、お子さんのよい面を具体的に伝えたり、園全体で対応方針を共有したりすることで、信頼関係が育まれていくんです。
写真やエピソードを交えて日々の成長を伝えるのも◎
保護者が子どもの様子を知れるので、安心してもらえますよ。
・仕事量の多さと残業
幼稚園の先生は指導案づくりや連絡帳記入、教材準備などの事務作業も多く、とくに行事前は残業が増えがちです。
でも心配いりません!
時間の使い方を工夫したり、先輩からコツを教わったりすることで負担は減らせます。
国による働き方改革で、「残業を減らす」「休みを取りやすくする」など無理なく働ける環境を整える園も増えているんです。
人手不足に対応するため、パート・アルバイト採用など、柔軟な雇用形態を取り入れる園も少しずつ多くなっています。
園見学のときに「一日の流れ」や「残業の実態」を聞いてみると安心!
「子どもたちの笑顔を思い浮かべると準備も頑張れる」と感じる先輩も多いです◎
・体力的な負担
一日中子どもたちと一緒に動き回るため、思っている以上に体力を消耗します。
しかし、規則正しい生活リズムで体力もつくメリットも。
いっぱい動いてへとへとになりますが、それも楽しさ!
子どもたちの元気に触れることで自然と活力がもらえるようになります。
・給与面での不安
初任給は決して高くありませんが、経験を積めば着実にアップします。
最近は、働く人が安心して長く続けられるように、園の働きやすさやお給料などの待遇がどんどんよくなってきています。
他にも大変なことはありますが、乗り越えた先には子どもたちからもらえる笑顔と成長が見れますよ。
「先生、大好き!また遊ぼうね!」この言葉と笑顔が、何にも代えがたいやりがいです。
3. 幼稚園の先生って何をするの?仕事内容
幼稚園教諭の具体的な仕事内容や一日の流れについて、くわしくご紹介します。
- 幼稚園の先生|一日のスケジュール
- 保育士と幼稚園教諭のやりがいを比較
保育士と幼稚園の先生の違いもふくめて、どんな仕事なのか全体を見ていきましょう。
・幼稚園の先生|一日のスケジュール
「幼稚園教諭が大切にしていることは?」
それは、一人ひとりの子どもの個性を尊重し、安心して過ごせる環境を整えること。
教育活動だけではないんです。毎日の関わりを通して、子どもたちと仲良くなって信頼し合うことも、とても大切なお仕事です。
一日の流れはこんな感じです。
幼稚園の先生の一日のスケジュール
8:00 登園の準備や先生同士の打ち合わせ
9:00 子どもたちの出迎えと健康チェック
10:00 運動や音楽、制作などの午前の活動
12:00 食事のルールやマナーを伝える
14:00 降園準備、保護者へ引き渡し
15:00 事務作業や翌日の準備
勤務時間は一日8時間ほどで、残業が少ない職場も増えてきています。
預かり保育を行う園では夕方まで勤務時間が延びますが、その分やりがいや収入もアップ◎
「子どもと一緒に成長できる毎日」が、この仕事の大きな魅力です。
・保育士と幼稚園教諭のやりがいを比較
保育士と幼稚園教諭、どちらも子どもと関わる素敵な仕事ですよね!
ただ、特徴ややりがいには少し違いがあります。
わかりやすく表で比べてみましょう。
| 項目 |
幼稚園教諭 |
保育士 |
| 対象年齢 |
3歳〜5歳の子ども |
0歳〜5歳の赤ちゃん・幼児 |
| 仕事の中心 |
教育中心
(集団での活動や学び) |
生活サポート
(ごはん・おむつ・ねんね) |
| 関わり方の特徴 |
「一緒にやってみる」
「教える」 |
「見守る」
「お世話する」 |
| 行事の多さ |
多い
(運動会や発表会など) |
園によるが比較的少なめ |
| 勤務スタイル |
基本は日中勤務
(延長保育あり) |
早番・遅番の
シフト勤務が中心 |
| やりがいの違い |
子どもの成長の喜び
に立ち会える=教える楽しさや
達成感が大きい |
小さな子どもの
「安心」を支える=信頼される喜び、
心のつながり |
実は担当している役所も違います。
幼稚園教諭は「文部科学省」が担当していて、学校の先生と同じ「教育のプロ」です。
保育士は「厚生労働省」が担当。子どもたちの生活や成長を支える「福祉のプロ」なんです。
両方の資格をもつと、認定こども園での正職員や主任、園長へのステップアップのチャンスも!
キャリアパスの一例
クラス担任 → 主任保育教諭 → 副園長 → 園長
働ける場所が増えるだけでなく、給与面で優遇される園も多いのでおすすめです。
自分の将来の選択肢を増やしたい人には、とても心強い組み合わせですね。
4. 幼稚園の先生の気になる給料や将来性
幼稚園教諭の給料は「低い」と言われることもありますが、国のサポートによって年々アップしています。
このサポート(処遇改善策)は、園に支援金が出され、その分が先生たちへの手当として支給される仕組みです。
2024年の幼稚園教諭の平均年収は約400万円で、ここ数年で少しずつ上がってきています!
- 平均年収:約412万円
- 月給:約27万6千円
- ボーナス:約80万8千円
- 初年度の年収:約279万円
(初任給22万7千円+賞与7万4千円)
給料は、公立と私立によっても違います。
- 公立幼稚園:約40.5万円/月
- 私立幼稚園:約33.5万円/月
公立幼稚園の先生は地方公務員なので安定しており、平均月給は約40.5万円と高め。
一方、私立幼稚園の先生は平均33.5万円です。しかし園によっては、独自の手当や福利厚生が充実している場合もありますよ。
地域によっても差があり、都市部(首都圏など)では、月給30万円を超えることも。地方では25万円前後が多い傾向です。
また、園によって住宅手当、交通費、資格手当などの福利厚生に大きな差があることも。
そのため、手取りだけでなく全体の待遇を比べることが大切です◎
認定こども園の広がりの影響もあり、幼稚園教諭の活躍の場はどんどん増えていますよ。
主任や園長などキャリアアップすることで、年収もアップ!処遇改善はこれからも進む予定なので、安定性も見込めます。
ちなみに、年収は以下が目安です(ただし、私立・公立、地域や園の規模、経営状態によって大きく変わります)。
- 主任:年収450万円~500万円
- 副園長:500万円~600万円
- 園長:600万円以上
さらに、国のサポート(処遇改善制度)によって、少しずつお給料は増えていきます。経験年数に応じて、月の給料に上乗せされるしくみです。
すでに行われた処遇改善の例
- 経験が7年以上ある人:毎月最大4万円の手当がプラス
- 経験が3年以上ある人:毎月5千円の手当がプラス
- すべての職員:毎月9千円の手当がプラス
- 平成25年度からこれまで:給与は合計で約23%アップしている
このように、幼稚園教諭の給料は着実に改善されているんですね。
少子化が進む中でも質の高い教育へのニーズは強く、政府も幼児教育の大切さをとても大切に考えています。
そのため、幼稚園教諭の将来性としては今後も待遇向上が期待でき、安定したお仕事といえるでしょう。
5.【体験談】幼稚園の先生になってよかったこと
「幼稚園教諭になるメリットは?」の答えとして、ここで実際に働いている先生たちの生の声を聞いてみましょう。
- 新任教諭:「子どもの成長が一番の喜び」
- ベテラン教諭:「一年の達成感と子どもの笑顔が宝物」
体験談を参考に、あなたの将来をイメージしてみてくださいね。
・新任教諭:「子どもの成長が一番の喜び」
幼稚園教諭・2年目の先生
副担任として実際の保育現場を経験し、子どもたちの成長を日々、近くで実感しています。
運動会や発表会で一生懸命頑張る子どもたちの姿には、毎回感動してしまいます。
子どもたちのために「もっといい保育をしたい」と自分に向上心が芽生え、それが私のやりがいにつながっているんです。
・ベテラン教諭:「一年の達成感と子どもの笑顔が宝物」
幼稚園教諭・10年目以上の先生
10年以上のキャリアでも、子どもの成長を保護者と一緒に喜べる感動は変わりません!
幼稚園教諭として働き始めたころは、子どもたちと遊ぶための準備や会議、事務作業に慣れるまで大変でした。
でも、周りの先生のサポートのおかげで乗り越えられます!
今では、自分で考えた保育活動がうまくいって子どもたちが喜んでくれると、本当に嬉しいです。
6. 幼稚園の先生になるには園見学で魅力を知ろう
「幼稚園の先生の良いところは?」と聞かれたら、私はこう答えます。
「子どもたちの成長を間近で支えられることや、毎日が新しい発見と感動でいっぱいなところ」
とても誇りに思える仕事です。
それを実感するには実際の園を見てみるのが一番!
保育学生向けの就活サポート「ほいコレナビ」から園見学の参加もできるので、気軽に利用してみてくださいね。
現場の雰囲気を知ることで、幼稚園の先生の魅力がもっとわかりますよ。
まずは情報収集から一歩踏み出しましょう!