保育実習に行くと子ども同士の ケンカ の場面を目にすることがあると思います。そんな時どう対応しようか悩んでおどおどしていては大切な子どもの成長の機会を奪ってしまいます。子ども同士の ケンカ の対応はどうすればいいのか知っておきましょう!
1. 保育実習で困る場面“子ども同士の ケンカ ”
保育実習では実習生が自ら考え子どもへの対応をする場面が多々あります。
子どもは保育者の予想外の行動をすることも多く、思いもよらない困った出来事が起こることも。
今回は子どもの困った行動への対応の仕方をお伝えします。
中でも頻繁におこりがちな子ども同士のケンカについてご紹介。
これから実習にいく人は、
どんなことがあるのか知っておくと心構えができますし、実習をおえた人は
「あの時どうすれば良かったのかな」という疑問を解消できるかもしれません。
2. ケンカ をするのは悪いことではない
子ども同士のケンカが起こりがちなのは、場所の取り合い、オモチャの取り合い、遊びの順番決めの時など。
ケンカが起こると遊びが中断してしまったり、ケガに繋がってしまう危険性があったりするので、ケンカ=ネガティブな行動に思うかもしれません。
けれどケンカすることは決して悪いことではないということを知っておいてくださいね。
まずケンカをするということは、自己主張がきちんとできているということ。
自己主張ができなければ、この先、人と深く関わっていくことはできません。
ケンカはコミュニケーションの練習と思えばいいと思います。
子ども同士のケンカが起きた時、保育者は、コミュニケーションの方法を一緒に考えたり、時には子どもが自分で解決できるよう見守ったりしていくことが大切です。
3. 子ども同士の ケンカ への対応の仕方 ~気持ちを尊重しよう~
では、子ども同士のケンカの対応の仕方を具体的に知っていきましょう!
シチュエーション
AくんとBくんが砂場で「コレ僕の!」「違う!僕が使うの!」と、オモチャのカップを取り合っています。今にも取っ組み合いになりそう…。
1・状況の整理と気持ちの代弁
こんな時まずは子ども同士の体を離して落ち着かせましょう。
そして順番に話を聞いていきます。
「Aくんはどうしたかったの?」
「そっか、Aくんはこのカップを出してきて、おやまが完成したら乗せようと思っていたのね。」
「Bくんはどうしたかったの?」
「そっか、Bくんはここにカップが置いてあったから使っていいと思ったんだね。」
このように両方の状況、気持ちを整理していきます。
2・解決策を考える
そして「じゃあ、どうしたらいいかな」と子どもたちと一緒に考えていきます。
「順番に使う!」「違う色のカップを使う!」など、子どもの口から解決策が出る場合は、「すごい!それはいい考えだね!」「譲ることができてエライね!」と子どもたちに任せます。
子どもの口から解決策が出てこない場合は、保育者が提案していきます。
この時、必ずしも2人が平等でなくても構いません。時にはどちらかが譲ることもあると思います。
「大人から見て正しく平等な解決策」であることよりも「子どもが納得する解決策」を探すことが大切だと思います。
この経験を繰り返すことで、解決策の引き出しが増えていきます。そして友達と意見が合わない時も、だんだんと自分たちで解決できるようになっていきます。
NGな対応は?
「仲良く遊ばなきゃダメでしょう」と叱ったり、「謝りなさい!」「ごめんなさいは?」と保育者が子どもに無理やり謝らせたりするのはやめましょう。この声掛けは子どもが納得するのではなく保育者が納得しているだけです。
「無理やり“ごめんなさい”を言わされた」と子どもの心には不満が残ってしまいます。
これでは自分たちで問題を解決する力は育ちません。
友達とぶつかり気持ちを伝えあい、ケンカをしてまた仲直りできるという経験をすることは、幼児期にとても大切だと思います。
“困った行動“と捉えずに、真っ赤な顔で怒っていたり、目に涙をためて自己主張をしたりする、
一生懸命な子どもたちにあたたかい気持ちで対応してあげてくださいね。
子どもの気持ちに寄り添えるステキな保育者を目指して、がんばってください♪