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保育園の お散歩 で園児「置き去り」の事故が!考えられる要因や対策は?

置き去り
保育園の お散歩 で園児「置き去り」の事故が。あってはならない出来事ですが、なぜ起こってしまうのか? お散歩 の時、具体的にどのような対策をとればいいのか?保育学生さんや新人保育士さんには、これからの保育に役立てて頂ければと思います。
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1.保育園の お散歩 で園児「置き去り」事故

保育園では、園外に お散歩 に行くことがよくあります。
園庭のない保育園も多くなってきている中、
保育中の お散歩 は子ども達にとって大切な活動のひとつ。
そんな中、
保育園の お散歩 で園児「置き去り」の事故が起きていると報道されました。
園児「置き去り」の事故とは、
お散歩先で園児を見落とし、置いて帰ってきてしまう
というものです。
あってはならない事故ではありますが、
実際の保育現場で起きてしまったことが報告されています。
では、このような園児「置き去り」の事故は、
なぜ起こってしまうのでしょうか?

2.園児「置き去り」の事故、考えられる要因

園児「置き去り」の事故、考えられる要因はどのようなものでしょうか?

≪慣れからくる意識の薄れ≫

まず、保育の基本である『安全』に対しての意識が薄れてしまうこと。
お散歩 の引率は、道路の安全や怪我の防止など色々なことに注意が必要です。
お散歩 の引率経験を積んでいくと、
注意しなければいけない場所や、子どもの様子などが徐々にわかるようになり、
そこで、慣れや安心、過信が生まれてしまうことも。
大丈夫だろう…という考えから、
人数の点呼怠ってしまうなど、確認不足が起こるのだと思います。

≪マニュアルの周知不足≫

次に、マニュアル周知不足
お散歩 や園外保育についてのマニュアルは、
厚生労働省の『保育所等における園外活動時の安全管理に関する留意事項』などを元にして、
各自治体や保育園によって設定されていると思います。
マニュアルを一人ひとりの保育士が把握し、きちんと守ることで、
園児「置き去り」の事故は確実に防ぐことが出来るはず。
例えば、一人の保育士が万が一点呼を忘れてしまっても、
もう一人の保育士がマニュアルの把握をしていればフォローすることが出来ますよね。
しかし実際には、
マニュアルが周知されていない場合もあるのではと思います。
年度途中で職員の入れ替わりがあり、忙しさから十分に説明がされていない
説明しなくてもわかっているだろう…といった思い込みがあるなど、
マニュアルが周知されていないことで、事故が起きてしまう危険性があるのです。

参考:厚生労働省 『保育所等における園外活動時の安全管理に関する留意事項』 (令和元年6月 21 日)

≪職員不足によるギリギリの体制≫

保育士の配置基準は年齢によって違います。
国が定める最低基準は、
0歳児であれば保育士一人に対して子ども3人。(1対3)
1,2歳児であれば保育士一人に対して子ども6人。(1対6)
3歳児は、1対20、4歳児以上は1対30。
自治体によっては、多少手厚い基準に設定している場合もありますが、
実際に現場は人手不足が常態化しています。
そんな中での お散歩 。
例えば、3歳児30人のクラスであれば通常は保育士2人の配置ですが、
3歳児30人の引率は、正直保育士2人では危険です。
しかし、現場が人手不足となると、
ギリギリの状態で園外保育を行っている園も多いのではと思います。

≪職員間の人間関係悪化≫

職員間の人間関係が良好であればコミュニケーションも取れ、
何かミスが起きそうな時でもお互いに指摘し合うなど、
フォローすることが出来ると思います。
しかし人間関係が悪い場合、コミュニケーションが十分とれていない場合などは、
事故が起きる一つの要因となるでしょう。

3.保育園の お散歩 「置き去り」を防ぐためには?

保育士一人ひとりがマニュアルをしっかりと守り、
安全に対する意識を持つことは大前提。
しかし、慣れ思い込みをなくすことは難しい部分もあります。
では、小さなミスを事故につなげない為に、
具体的にはどのようなことを意識すればいいでしょうか?
基本的なことではありますが、改めて確認してみましょう。
出発と到着時は人数点呼
出発時と到着時は必ず人数確認を行うのが基本
特に出発時は、名簿を見ながら園児の名前を呼び、丁寧に確認することが大切です。
二重チェック

複数の保育士の目でチェックすることで、確認ミスを防ぐことが出来ます。

子どもの様子、居場所確認
公園などの広い場所では、子ども一人ひとりの様子居場所保育士全員で確認する必要があります。
お互い声に出し合って状況を伝え合い、それぞれが全体を把握することが大切です。
保育は『安全』が第一。
園児「置き去り」の事故は、あってはならないことです。
しかし、実際に起きてしまっていることを他人事と思わず、
事故防止の対策や意識を、保育士一人ひとりが持たなければならないと感じました。
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執筆者:たか 先生(保育教諭1)

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