園外保育を安全に楽しむためには、ケガの応急処置や体調不良に備えておく必要があります。園外保育中に子どもの体調不良が起こると、新人保育士さんはあせってしまいますよね。今回の記事では園外保育先での応急処置方法や、救急セットに入れておくと役に立つものを看護師視点でお伝えします。
1.新人保育士必見!園外保育中のケガや体調不良に備えよう
子どもたちが楽しみにしている園外保育♪
いつもと違う場所で、子どもたちにのびのびと思いっきり遊んで欲しいですよね。
しかし楽しさのあまり子どもがケガしたり、急に体調が悪くなることもあります。
保育士さんは起こりうるトラブルに備えて、しっかり準備しましょう。
まずは子どもたちが安全に遊べるよう、ルールを作り出発前に確認しましょうね。
園外保育でのルールを確認しよう!
・「遊具は順番を守って使おうね」「押したり引っ張ったりすると危ないからやめよう」と伝える
・「道を歩くときは手をつないでゆっくり歩くよ」と交通ルールを守る
・「危ない場所には行かないで先生の言うことをしっかり聞いてね」と安全な場所で遊ぶことを徹底する
・「ケガをしたり気分が悪くなったらすぐに先生に言ってね」と我慢しないことを伝える
園外保育先の下見がとても大事!
子どもにとって危険な場所を、保育士さん同士で情報共有すると安心ですね。
また園外保育先での急な嘔吐や発熱も十分起こりえます。
子どもの体調管理には保護者の協力が必要不可欠。
保護者にも発熱がある、顔色がいつもより悪いなどの体調の変化が見られるときは、お休みをするよう伝えましょう。
園外保育中に体調が悪くなってしまった場合、現地までお迎えに来てもらうと理解を得ることも必要です。
・園外保育の前におさえて押さえておきたい安全チェック(準備編)
当日朝の受け入れ時は、しっかり視診しましょう。
園外保育当日の健康観察ポイント
・発熱の有無
・咳・鼻水などの感冒症状
・声のかすれは無いか
・顔色が悪くないか
・活気
・傷やアザなどのケガが無いか
登園時に視診をしっかりと行うことで、体調不良の早期発見ができます。
2.園外保育中の応急処置方法をシーン別に看護師が解説
・出血をともなうケガは清潔保持と止血が大事
園外保育中、子どもたちがケガするケースはとても多いです。
慣れない新人保育士さんは、血を見るとビックリしてしまうと思いますが、まずは深呼吸して落ち着いて行動しましょう。
出血をともなうケガは、傷口からの感染を防ぐため清潔にすることと、止血することが優先。
小さなすり傷であれば、水道で傷を水洗いして清潔なタオルで拭き取り絆創膏で保護すればOK!消毒はせず、水洗いのみで大丈夫です。
もしも傷が大きく、止血が難しいときは次のような応急処置をしてください。
ケガの応急処置
1.水で砂などの汚れをきれいに洗い流す
2.清潔なガーゼやタオルで傷口を直接当て3分程度圧迫する(直接圧迫止血法)
3.患部を心臓よりも高い位置に上げる(足をケガしたときは、子どもを寝かせ足を少し高くする)
4.止血ができないときや、傷が大きい場合は近くの病院受診する(救急要請する)
血を見た子どもは怖くてパニックになることがあります。
「大丈夫だよ、痛かったね」と子どもの気持ちに寄り添った声掛けをしましょう。
緊急時の対応については、保育園のマニュアルをしっかりと確認しておきましょう。
子どもの血液とはいえ、安全とは限りません。
保育士さんの身を守るためにも、血液に直接触れるのは避けましょう。
ビニール袋でも構わないので、手に装着してから応急処置してくださいね。
・頭を打ったときは子どもの様子をしっかり観察
友達にぶつかった、遊具に頭をぶつけたなどもよくあることです。
園外保育中に子どもが頭を打った場合、そのときは元気でもあとから体調が悪くなるケースもあるのでしっかりと観察しておきましょう。
何時頃頭を打ったか記録しておくと、万が一受診が必要になったときに役立ちます。
頭を打ったときの応急処置
・意識が朦朧としている、嘔吐があるときは救急要請する
・出血があれが清潔なガーゼやタオルで直接圧迫する
・コブができたときは、保冷剤や水で濡らしたタオルで20分程冷やす
・激しい遊びは30分以上避ける
頭を打っても元気だと、皆と遊びたい!と動き回ってしまうことがあります。
「頭が痛くなると大変だから少し休もう」と声掛けをして安静にしましょう。
頭を打った子どもの観察
・頭痛の有無
・ボーっとしていて、いつもより反応が悪い
・吐き気や嘔吐が見られる
・活気が無い
このような症状が見られたら保護者に連絡し、病院受診しましょう。
・骨折や捻挫は無理に動かさず安静に
園外保育でたくさん遊んでいると、打撲や捻挫はよくおこります。
ひどい場合、骨折にもつながるので安全には十分配慮しましょう。
打撲・捻挫を起こしたときの応急処置
・無理に動かさず、安静にする
・患部を保冷剤や水で濡らしたタオルで冷やす
・患部を心臓より高い位置に上げる
子どもが泣き止まない、腫れがひどい、患部が変形しているときは骨折している可能性があるので受診しましょう。
RICE処置とは
R(Rest):安静
I(Ice):冷却
C(Compression):圧迫
E(Elevation):挙上
実際に保育士さんが患部を圧迫したり挙上したりするのは難しいと思います。
まずは安静を保つことと、冷却すればOK。
・突然の嘔吐!窒息に注意
子どもが急に嘔吐をしたときは、喉に吐物がつまらないよう十分注意しましょう。
その場に座らせ「大丈夫だよ」と背中をさすりながら声掛けをすると安心します。
子どもを寝かせる場合は、窒息予防のため横向きで寝かせるようにしてください。
吐物にはウイルスが含まれている可能性があるので、他の園児と距離をとるようにしましょう。
嘔吐したあとにスッキリしているようであれば、そのまま安静にして様子をみます。
嘔吐を繰り返したり、体調が回復しないときは保護者に連絡しましょう。
吐物の処理方法
・他の園児と距離をとる
・マスクやビニール手袋を装着し吐物を片づける
・子どもの服が吐物で汚れていたら、着替えさせる
※洗わずにそのままビニール袋に密閉させる
・園外保育先で発熱!子どもの安全を確保
園外保育先で発熱した場合、まず子どもの様子をしっかり観察し保護者に連絡しましょう。
お迎えを待つ間、こまめに水分補給をさせましょう。
子どもの意識、活気、顔色を確認し体調の変化に十分注意してください。
発熱時の応急処置
・悪寒がある場合…上着や掛物で体を温める
・暑がっている場合…衣類を脱がすなどして体温調整をする、保冷剤を脇の下などに当てクーリングする
3.看護師おすすめ!救急セットに入れておくと役立つもの
園外保育は普段の散歩より遠くに出掛けるため、いつもの救急セットに加えあると便利なものをご紹介しますね。
看護師おすすめ!園外保育に持っていくと役立つアイテム
・小さめの保冷剤…ケガをしたときに患部に当て腫れを引かせる。発熱時には脇の下や首元をクーリングし熱をやわらげる
・ビニール手袋…ケガなどの出血、嘔吐物の処理する際に感染症を予防する。自分の身を守るために持っておくとよい
・清潔なフェイスタオル…出血したとき、傷に直接タオルを当て15分程度圧迫止血する
・ペットボトルの水…近くに水道が無い場合に傷を洗浄するため
園外での応急処置は、環境が整っていないため新人保育士さんは戸惑うこともあると思います。
一人で悩まず、看護師や先輩と協力しながら対応してくださいね。