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【保育】 アタマジラミ って何?子どもがかかる感染症を知っておこう

アタマジラミ
保育に必ず役立つ!子どもがかかる病気について知っておきましょう。今回は『 アタマジラミ 』について簡単解説します。 アタマジラミ の症状や、保育園での対応などを正しく理解しておくことが大切です。ぜひ、参考にしてみてください。
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1.『 アタマジラミ 』とは?

保育現場で必ず役立つ、
『子どもの病気』に関して正しい理解を深めましょう。
今回は、子どもがかかりやすい病気の一つである『 アタマジラミ 』について簡単解説します。
『 アタマジラミ 』とは?
人の頭髪にだけ寄生するシラミの一種。
頭皮から吸血し、吸血された部分はかゆみ湿疹などが起きる。
 アタマジラミ は、卵、幼虫、成虫の順に成長し、
成虫は1日に5~6個卵を産むとされている。
 アタマジラミ の卵は、0.5㎜程の乳白色で、1週間でふ化する。
清潔・不潔とは関係なく、 アタマジラミ によって病気を媒介することもない
感染経路は、頭髪の接触や、
身の回りの物(寝具・帽子・タオル・ヘアブラシなど)の共用などによる。
流行時期は特になく、1年中感染する可能性がある。
 アタマジラミは 、人の頭髪以外では生きることができず、
一度離れると約7時間~3日間で死んでしまう。
また、熱にも弱いため、55度以上の熱風や熱湯に5分以上つけることで、
卵、幼虫、成虫全てを駆除することができる。
子ども同士で接触する機会の多い保育園では、
 アタマジラミ が一度発生すると、収束するまで色々な配慮が必要となります。
症状や治療方法、配慮事項などについてしっかりと理解しておきましょう。
アタマジラミ

2. アタマジラミ の症状や治療について

それでは、 アタマジラミ の症状治療についてご紹介します。

【症状】

・かゆみ
・湿疹
・掻きむしりによるとびひ(伝染性膿痂疹)
中には無症状の場合もありますが、
かゆみを感じることがほとんどです。
幼虫や成虫は目視では確認しにくいですが、
卵は乳白色をしているため目立ちます。
 アタマジラミ の卵は、ほとんどが髪の毛の根本付近についていて、
特にえりあし耳の後ろ側などによく見られます。
卵に見た目が似ているヘアーキャスト(ふけ)は、手ですぐに取ることができますが、
卵の場合は、しっかりと付着してしまっているため簡単には取れません

【治療】

・十分な洗髪
すきぐし(髪をとかす)
・専用のパウダー・シャンプー
・身につけるものの洗濯
まずは毎日丁寧に髪を洗うことが基本です。
丁寧に洗うことで、幼虫や成虫は洗い流すことが可能
そして、目の細かいくし(すきぐし)を使って髪をとかすことで、
卵を駆除することができます。
また、フェノトリン(商品名:スミスリン)という薬剤成分の入った、
市販の アタマジラミ 駆除専用のパウダーやシャンプーを使うことも効果的です。
ただし、薬剤に耐性のある(薬が効かない) アタマジラミ も確認されています。
更に毎日身につけるもの(タオル、帽子、衣類、寝具など)は洗濯し、共用しないことが大切。
熱に弱いため、熱湯消毒乾燥機にかけることも効果的です。
これらの治療を10日程しっかりと続けます。

3.保育園での アタマジラミ への対応

最後に、 アタマジラミ が発生した時の保育園での対応についてご紹介します。

【登園の目安】

 アタマジラミ は、出席停止になる感染症ではありません
治療をしながら登園することは可能です。
しかし、集団生活の中では感染拡大の恐れもあるので、
家庭と保育園との連携が重要。
保育園は保育時間が長く、お昼寝の時間もあるので、
より注意が必要です。
完全に駆除できるまでは、園にも家庭にも適切な対応が求められます。

【配慮事項】

・子どもの頭髪チェック
・ アタマジラミ についての情報提供
・子どもの頭同士の接触機会を減らす
・室内の掃除、布類の洗濯
・身の回りの物の共用は禁止
・感染している家庭への協力要請
 アタマジラミ が確認されたら、
他の子ども全員の頭髪をチェックすることが望ましいでしょう。
 アタマジラミ 発生のお知らせをすると共に、
正しい情報を丁寧に伝えましょう。
保育の中では、子ども同士の頭が近くなるような活動(例:ふれあい遊び、体が触れ合う体操など)はできるだけ避け
お昼寝の時間は、布団を離す頭を交互にするなどの工夫が必要です。
また、室内の掃除や布類の洗濯も感染対策として必須。
子どもが床に頭をつけるような活動の後(お昼寝など)は、掃除機をかけます。
布おもちゃなどは、洗濯・消毒を行うか、
期間中は保育室に出さないなどの配慮も必要です。
更に、身の回りの物の共用を禁止するのはもちろん、
感染している子どもの家庭には、
毎日の寝具交換布団を別で保管することなどについて協力してもらいます。
いかがでしたか?
今回は、子どもがかかりやすい病気の一つ『 アタマジラミ 』について簡単解説しました。
 アタマジラミ は、しっかりと対策することで感染拡大を防ぐことができるので、
まずは正しい知識をもちましょう。
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執筆者:たか 先生(保育教諭1)

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