保育士を目指す皆さんは、 児童養護施設 がどのような施設か知っていますか。施設自体は知っていても、詳しい仕事内容や保育所との違いが上手く説明できない…という人も多いのでは?そこで今回は、 児童養護施設 の役割や特徴、働く上でのやりがいなどをご紹介します♪
1. 児童養護施設 ってどんな所?
保育士を目指している皆さんこんにちは!
突然ですが、保育学生の皆さんは 児童養護施設 がどのような施設か知っていますか?
児童養護施設 についてなんとなくは知っていても、保育所との仕事内容の違いや働く上で大変なこと・やりがいなどはよくわからない…という人も多いかもしれません。
そこで今回は、 児童養護施設 についてその役割や特徴、働く上でのやりがいや大変なことをご紹介します。
まず 児童養護施設 の特徴について見ていきます。
【対象の子ども】
児童養護施設 には、さまざまな理由によって保護者との生活が困難な子どもが入所します。
さまざまな入所理由
・障害
・虐待
・ネグレクト
・受刑
・死別
・経済的困難
・両親の精神疾患を含む病気など
子どもの年齢は一般的には1歳〜18歳未満です。(ただし条件を満たせば20歳まで在所することが可能です。)
【主な役割】
児童養護施設 は、さまざまな理由で保護者と暮らすことができない子ども達が日々の生活を安全に行うための場所です。
また入所理由の45.2%が「虐待行為」で、子ども達はさまざまな背景やトラウマを抱えています。
そのため職員は身体的・精神的ケアが必要不可欠です。
24時間365日体制でチームになり、子ども達の自立や成長をサポートしていきます。
児童養護施設 では、子どもの平均在所期間は5.2年ですが、全体の14.6%が10年以上在籍しています。
そのため保育士は先生というよりも、父親や母親がわりとしてより深い信頼関係のもと日常のお世話や学習指導を行なっていく必要があります。
2.保育園との仕事内容の違い
児童養護施設 では、保育士以外にもさまざまな職員が配置されています
・施設長
・児童指導員
・保育士
・嘱託医
・個別対応職員
・家庭支援専門相談員
・栄養士(40人以下の施設は配置しなくても可)
・調理員(調理業務を全部委託する場合配置しなくても可)
・看護師(乳児がいる場合)
・心理療法担当職員(必要な児童が10人以上いる場合)
・職業指導員(職業指導を行う場合)
このように、 児童養護施設 では保育士以外の資格を持つ職員がチームとなって24時間体制で子どものサポートにあたります。
365日24時間体制なので、保育園とは異なり夜勤や土日祝日の勤務があるのも大きな違いです。
保育所は家庭から通う場に対して、 児童養護施設 は子どもが日々生活する場です。
排泄や食事などの介助は保育所と共通しますが、洗濯や掃除を自分でできるスキルの獲得や学習サポート、
親代わりとして学校行事への参加や病院への付き添いなど保育士の仕事は多岐にわたります。
在所する子どもは18歳までと関わることのできる年齢層が広いのも保育所との大きな違いですね。
3. 児童養護施設 は、保育士にとってやりがいの大きい仕事!
全国に612ヶ所ある 児童養護施設 には、24,539人の子どもが生活しています。(2020年度)
全国に37,652か所(2020年度)以上ある保育所に比べると、少ない印象ですね。
児童養護施設 は、不規則な勤務形態で、さまざまな背景を持つ子ども達の身体的・精神的ケアを全力で行う大変なお仕事かもしれません。
ですが責任も多いけれど、その分やりがいや達成感が多いのも事実です。
夜勤や早朝などで体力的には大変なこともありますが、その分の手当がつくこともあります。
また家庭的な雰囲気の中で幅広い年齢の子どもと関わることができ、
子ども達にとってより身近で家族のような存在になれるのも大きなやりがいですね。
子ども達が成長していく姿は、
我が子の成長のように嬉しい体験ができるはず。
児童養護施設 は保育所に比べ施設数も少ないので、求人自体も少ないものですが、保育所だけでは体験できないことがたくさん学べます。
児童養護施設 の子ども達にとって、保育士はその後の人生に影響を与える大きな存在になれることもあります。
そのため 児童養護施設 では、将来のなりたい職業として「保育士や看護師・先生」を目指す子どもも少なくありません!
保育士の幅を広げる将来の選択肢として、 児童養護施設 の存在も知っておいてくださいね。
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