配慮
・練習の中で少しずつできるようになったことを言葉で伝え、自信につなげる
・うまくできなかった子には『がんばってたの見てたよ』と気持ちに寄り添う
記録例
組体操では、友だちと息を合わせようとする姿が見られ、達成感や仲間意識の高まりが感じられた。
3.実習日誌に活かす!「ねらい」と「子どもの姿」のつなげ方3ステップ
実習日誌を書くときは、子どもの姿をよく観察し、「ねらい」とつなげて考えることが大切です。
ここでは、わかりやすく3つのステップに分けて、書き方のポイントを紹介します。
ステップ1【観察】子どもの具体的な行動をありのままに記録する
まずは、その場で実際に見たこと・聞いたことを客観的に書くことからはじめましょう。
「〇〇していた」「〇〇と言っていた」など、事実だけを記述することを意識します。
<ここがポイント>
「うれしそうに」「がんばっていた」などの気持ちは、まずは入れなくてもOK!
“行動そのもの”を言葉にすることで、後の分析につながります。
たとえば
玉入れの場面で、隣の友だちと顔を見合わせて笑いながら玉を投げていた。
ステップ2【分析】行動の裏にある「育ち」や「気持ち」を考える
次に、行動から子どもがどんなことを感じていたのか・どんな力が育っていたのかを考えてみましょう。
ここでは、「この子はどんな気持ちで、どんな経験をしていたのかな?」の視点が大切です。
<ここがポイント>
「自信をもって取り組んでいた」「友だちと一緒に楽しむ気持ちが見られた」など、
行動に込められた育ちや感情をていねいに読み取ることで、より深い記録になります。
たとえば
一緒に玉を投げる楽しさを、友だちと共有しているように感じられた。
ステップ3【関連付け】年齢別の「ねらい」と結びつける
最後に、その姿がどの「ねらい」に結びつくかを意識して言葉にしてみましょう。
ここで、年齢別のねらいをしっかり理解していることが、記録の深みにつながります。
<ここがポイント>
「〇〇の姿から、△△のねらいが感じられた」とまとめることで、実習日誌として読みやすく、伝わりやすい文章になります。
たとえば
この姿から、「友だちと一緒に身体を動かすことの楽しさを感じる」ねらいが表れていた。
これでOK!例文まとめ
玉入れの場面で、隣の友だちと顔を見合わせて笑いながら玉を投げていた。
一緒に玉を投げる楽しさを、友だちと共有しているように感じられた。
この姿から、「友だちと一緒に活動する楽しさを感じる」ねらいが伺えた。
このように、「観察→分析→関連付け」の流れで書くと、実際の子どもの姿に根ざした、伝わる日誌になります。
慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、まずは“見たまま書いてみる”ことからスタートしてみましょう。
具体的な記述例は、先に述べた【年齢別】運動会のねらいと内容・配慮・記録文例をご確認ください。

4.ねらいを知ると、運動会がもっとおもしろくなる
運動会は、子どもの発達に合わせたねらいがあるからこそ、一人ひとりの成長がよりよく見えてくる大切な保育行事です。
実習日誌を書くときは、「どんな育ちが見られたかな?」と子どもの行動をよく観察し、ねらいと結びつけてみてくださいね。
運動会のねらいを知ることで、実習がもっと深く、面白く感じられるはずです。
応援しています!