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【 集団行動 が苦手な子 】発達が気になる子がいたら…保育士の対応と保護者支援

発達
あなたの園には 発達が気になる、 集団行動 の苦手な子はいますか?今回は「 集団行動 の苦手な子」がいるときに、保育士としてできる対応をお話します。保護者支援なども合わせてお話しますので、保育士さんの毎日の試行錯誤によりそえる記事になれたらいいなと思います。
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1.  集団行動 が苦手な子の特徴

イベントや行事の練習で 集団行動 が多くなる2学期。
練習に力を入れなければいけないのに、ある特定の子が 集団行動 が苦手で、
『なかなか練習ができない…』
そう悩んでいる保育士さんもたくさんいると思います。焦らず、子どもの遊びの発達過程を見直してみましょう。
ポイント
 遊びの発達集団行動 の基礎となります。
0~3歳…先生や身近な大人との愛着関係を深め、スキンシップを好んで遊ぶ。
1~3歳…五感を使って遊ぶことを楽しむ。一人遊びや並行遊びが多い。
3~5歳…ルールにそって遊ぶことができるようになる。ルールのある遊びや目的のために友だちと力を合わせて遊べるようになる。
子どもたちは、遊びの発達過程の中で 集団行動 というルールを学んでいきます。
でも、 集団行動 が苦手な子はそのルールが難しいのです。
・周囲に関心を示さない
・じっとしていられない。
・ 集団行動 の途中で、一人でどこかへいってしまう
こんな行動が見られることはありませんか。集団行動,苦手
次に書くことがすべてのお子さんにあてはまるわけではありませんが、
こんな時はこうしてみたらどうかな?というアドバイスになれば幸いです。

2. 集団行動 が苦手!こんな時はどう対応する?

 集団行動 ができない子の中で、実際にADHD(注意欠如・多動性障害)や自閉症と診断されている場合もありますが、そうでない場合もあります。
そのとき、保育士としてできることは、たくさんありますのでお話していきますね。
ケース1

みんなが 集団行動 していることに関心がなく、
一人でいることを好むとき

なぜ、一人でいることを好むのか?を考えてみる
一人でいることが好きというよりも、みんなと一緒に行動することが不安なのかな?
 集団行動 のときの大きい声やざわざわした音が苦手なのかな?
対応策
・不安が大きそうなときは、安心できるように関わります。
・慣れている保育者のそばにいられるような環境に配慮する。
・ 集団行動 が苦痛になった時に、静かに気持ちを落ち着かることができる居場所をあらかじめ考えておく。
ケース2

その場にじっとしていられず、 集団行動 の途中で
ひとりでどこかへいってしまう

行動をよく観察して、ふらふらとどこかへ行ってしまう原因を見つけよう(どんなとき?どこへいく?)
 集団行動 が嫌でから逃れるためなのか、「絶対にこれをやらなければ!」という大きなこだわりがあるのかな?
対応策
〇不安な気持ちを落ち着かせて、見学できるスペースを作ってあげる。
〇その子にとってなるべく刺激のない保育内容を考える
〇苦手なことをやっているときにどこかへ行ってしまう時は、まずは保育者と一緒にやってみることから始める。少しずつ苦手意識をなくしてあげるよう、声かけをする
〇 集団行動 を離れて園内をふらふら歩き回りたいという本人の”こだわり”の時は、無理にやめさせると逆効果の場合があります。「自由遊びのときはしてもいいけど今はダメな時間だよ」「この活動が終わったあとにお散歩しよう」とクラスのルールをくり返し伝えていきましょう

3.まわりのお友だちへの配慮と理解を

まわりのお友だちは、
「なんで○○ちゃんは練習しないの?」というふうに感じる子もいるでしょう。
そういったときは、「今は先生のお手伝いで見回りをしているよ」と話します。
そして、みんなにもお仕事をお願いして、平等に感じられるように配慮しましょう。
靴がそろっているかチェックしたり、タオルの忘れ物がないかチェックしたり、と仕事はたくさんありますよ。
それと同時に、「みんなきないことや苦手なことがあっていいんだよ」ということを日ごろから伝えていくようにしたいですね。
「○○ちゃんはダンスの大きい音にびっくりしてしまい、踊ることが苦手なんだって。だからどこかに行ってしまうことがあるかもしれません。
でも、それは気持ちの落ち着くところにいっているので、みんなも待っていてあげてね。落ち着いたら必ず戻ってきてくれますよ。」
とお友だちがどこかに行ってしまう行動を理解できるように、くり返し説明しましょう。
「○○ちゃんはいいのよ」とあいまいにしてしまうことはNG。
それは、子ども達に○○ちゃんは特別なんだと思わせてしまいます。
○○ちゃんもあなたもみんな同じ、同じ子どもなんだよということを伝えていきましょうね。
集団行動

4.心によりそう保護者支援

保育士が感じている子どもの違和感は、保護者はそれ以上に気になっていることだと思います。
そうはいっても、保護者が発達相談に行くということは簡単なことではありません。
親としたら、『わが子の発達に不安があるけれど、大丈夫だよと言ってほしい…』と心の中で誰もが願っていることです。
今先生方ができることは、子どもの今の状況をしっかりと見てあげて、きちんと保護者に伝えることです。
また、家庭と連携して情報を共有し、園での方向性もしっかりとつたえることも大切です。
保護者への伝え方として
「○○ちゃんは、今日の 集団行動 のとき、とても一生懸命参加してこんなこともできていました。
でも、一度不安なことがあると強く拒否することがありました。
○○ちゃんには成長しているところがたくさんあるので
私たち職員としては、良いところや得意なことを伸ばせるようにたくさん褒めてあげて、苦手なところは無理をさせずに様子をみながら過ごしたいと思います。」
誠意をこめてお話しましょう。
集団行動関,苦手
家庭との信頼関係は、何よりも大切です。
その子にとって、毎日が楽しく過ごせるように最善を尽くしていきましょうね。

執筆者:岡田なな 先生(保育士)

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