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【保育】 ものもらい ってどんな病気?症状や治療、園での対応を知ろう

ものもらい
保育に必ず役立つ!子どもがかかる病気について知っておきましょう。今回は『 ものもらい 』について簡単解説します。 ものもらい はどんな病気か、症状や治療、保育園での対応などを正しく理解しておくことが大切です。ぜひ、参考にしてみてください。
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1.『 ものもらい 』とは?

保育現場で必ず役立つ、
『子どもの病気』に関して正しい理解を深めましょう。
今回は、子どもがかかりやすい病気の一つである『 ものもらい 』について簡単解説します。
『 ものもらい 』とは?
まぶたのふちにある皮脂を分泌する『マイボーム腺』に、
黄色ブドウ球菌などが感染したり、
マイボーム腺が詰まったりして起こる目の炎症。
 ものもらい には、赤い腫れができる麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と、
白いしこりができる霰粒腫(さんりゅうしゅ)がある。
麦粒腫は、黄色ブドウ球菌などに感染して起こるのに対して、
霰粒腫は腺が詰まって炎症を起こす。
他の人に感染させる心配は低い。
 ものもらい は、感染症という分類ではないので、
保育園で感染が広がる心配はありません。
しかし、治療開始が遅くなると悪化してしまったり、
症状が似ている感染症もあるので、
症状や治療方法、配慮事項などについてしっかりと理解しておきましょう。
 ものもらい

2. ものもらい の症状や治療について

それでは、 ものもらい の症状治療についてご紹介します。

【症状】

 ものもらい には、麦粒腫(ばくりゅうしゅ)霰粒腫(さんりゅうしゅ)の2種類があり、
症状にも違いがあります。
麦粒腫の症状
・局所的な赤み腫れ
痛み
充血
かゆみ
・目の違和感
霰粒腫の症状
痛みを伴わないまぶたの腫れ
しこり
異物感
麦粒腫は、黄色ブドウ球菌などの細菌に感染することで起きる炎症です。
最初は軽い目の違和感やチクチクとしたかゆみなどの症状ですが、
炎症が進むと、赤い腫れ痛みが出てきます。
腫れた部分にはが溜まり、膿が出ることで症状が良くなっていくこともありますが、
場合によっては更に悪化することもあります。
一方、霰粒腫は、細菌感染ではなくマイボーム腺が詰まることで起こる炎症です。
痛みや赤みはなくしこりができると目に異物が入っているように感じます。

【治療】

点眼薬(抗菌成分のある目薬など)
軟膏
内服薬(抗生剤など)
・炎症部分の切開
 ものもらい の治療は、基本的に点眼薬軟膏を使い、
通常であればこれらの治療を1~2週間続けることで改善します。
必要であれば内服薬が処方されることもあるでしょう。
炎症部分の化膿が進んでいる場合は、
切開して膿を出すという治療もあります。
 ものもらい は、自然と治っていく場合もありますが、
子どもの場合は触ったり、こすったりすることもあるので、
早めに治療することが大切。
悪化する前に治療を行えば軽症で済みます。
また、流行性角結膜炎など症状が似ている感染症もあるので、
きちんと受診することで原因がはっきりとし、
適切な治療行うことができるのです。

3.保育園での ものもらい への対応

最後に、 保育園での対応についてご紹介します。

【登園の目安】

 ものもらい は、出席停止となる病気ではありません
ですから、治療をしながら登園することが可能です。
しかし、 ものもらい の炎症があまりにひどい場合には、
登園について医師と相談してもらいます。
家庭と園とでしっかりと連携を取りながら、
症状が悪化しないよう注意することが大切です。

【配慮事項】

手洗いを丁寧に行う
・目を触ったりこすったりしないよう働きかける
・治癒するまでプールは控えてもらう
流行性角結膜炎の可能性について考える
 ものもらい (麦粒腫)は、
汚れた手で目を触ったりこすったりすることで炎症が起こります。
治療中の場合でも目を触ると悪化する恐れもあるので、
保育中は、こまめな手洗いを心掛け、
目を触るような行動はしないよう働きかけましょう。
また、 ものもらい ができている時は、プールを控えてもらうようにします。
消毒しているとは言え、プールの水はさまざまな菌が含まれているので、
症状が悪化する可能性も。
 ものもらい ができている時は免疫力が低下している時でもあるので、
まずはしっかりと治癒させることが大切です。
そして、もう一つ気にかけておく必要があるのは、
『流行性角結膜炎』の可能性はないかどうか。
病院を受診していればはっきりとした判断が出ますが、
もし症状が出ていても受診していない場合、
出席停止の感染症である『流行性角結膜炎』の可能性もあり得ます。
ですから、気になる症状がある時は早めに受診をしてもらいましょう。

参考:参考:厚生労働省 『保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)』

いかがでしたか?
今回は、子どもがかかりやすい病気の一つ『 ものもらい 』について簡単解説しました。
 ものもらい は、子どもだけでなく大人もかかる病気です。
まずは正しい知識をもち、
自分自身も健康で過ごせるよう意識しましょう。
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執筆者:たか 先生(保育教諭1)

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