子どもの三大夏風邪としても有名な プール熱 という病気を知ってしますか? プール熱 は、保育園でも夏に流行する身近な病気です。そのため、保育士は正しい病気の知識を知っておきましょう!今回は、この プール熱 についてわかりやすくご紹介します。
1. プール熱 は子どもの三大夏風邪の一つ
保育士を目指している皆さんこんにちは!
今回ご紹介するのは、 プール熱 という子どもの病気について。
名前だけ聞くと、プールに入ると感染する病気なの?と思いますよね。
今回ご紹介するこの プール熱 (咽頭結膜熱)は、ヘルパンギーナ、手足口病とあわせて子どもの三大夏風邪とも言われています。
子どもの三大夏風邪
・ヘルパンギーナ
・手足口病
・ プール熱 (咽頭結膜熱)
これらは、保育園でもこれからの夏に流行る身近な病気です。
プール熱 も実は、決してプールに入ることだけで感染する病気ではないんです。
保育士としては主な症状や予防法などを知っておきたいところですね。
そこで今回は、 プール熱 という病気について一緒に確認していきましょう!
2. プール熱 とはどんな病気?
プール熱 の正式な名称は、咽頭結膜熱という病気です。
その名の通り、咽頭炎(喉の痛み)と結膜炎(目の充血や痛み)、発熱が特徴です。
かつては汚染されたプールの水を介して夏に感染が広がることが多かったので、 プール熱 と呼ばれるようになりました。
(現在では、適正な塩素濃度でプールを行う施設が増えています。)
ですが、感染経路はプールだけではありません。
6月頃から徐々に患者数が増え始め、7〜8月がピークになります。
ただし冬場でも感染がないわけではなく、年間を通して感染リスクがあります。
プール熱 にかかるのは、5歳以下の子どもが6割を占めているため子どもに流行しやすい病気と言えます。
プール熱 は、通常子どもの症状を診て医師が診断します。
ですが プール熱 かどうか疑わしい場合は、のどを綿棒でこすった液や鼻汁で検査することもあり、15分~30分ほどで結果が出ます。
【主な症状】
プール熱 は、急な39度前後の発熱で発症します。
その後咽頭炎による喉の痛みと、結膜炎による目の充血や痛みの症状が数日から1週間続きます。
目の赤みや涙が多くなるなどの目の症状は、片目から始まりますがその後もう片目にも現れます。
高熱も続くので頭痛や食欲不振、全身の倦怠感や腹痛、下痢も起こります。
小さい子どもはとても辛いですが、水分はしっかりとるようにしましょう。
プール熱 の特効薬や予防接種は、残念ながらありません。
治療は症状を和らげる対症療法を行います。
目の症状が強い場合は、眼科の受診も必要になることもあります。
潜伏期間(ウイルスに感染してから症状が出るまでの期間)は2〜14日です。
主な症状
・急な39〜40度の高熱が4〜5日続く
・目の充血、痛み、涙や目やにが増える
・喉の痛み
・食欲不振
・頭痛、下痢、吐気
【原因と予防法】
プール熱 は、アデノウイルスというウイルスに感染することで発症します。
感染経路は、くしゃみや咳などによる飛沫感染、ウイルスを直接触る接触感染です。
アデノウイルスは感染力がとても強く、汚染されたプールの水が目に入ることや、目から出た分泌物を手で触ってしまうことでも感染が広がります。
目やにが出やすく、小さい子どもはついつい手でこすってしまいます。そのため、目を触ってしまう機会が増えることで、周りに感染を広げてしまいます。
目やにのついたタオルを共用で使うと、そこから感染することもあるので注意しましょう。
プールを介しての流行に対してはプールの塩素濃度を適正※に維持することが対策となります。
(※遊離残留塩素濃度が0.4mg/l以上、1.0mg/l以下)
保育園ではプールの塩素濃度に気をつけたり、こまめな手洗いうがい、おもちゃやドアノブなどの消毒の徹底が予防につながりますよ。
【登園制限】
学校安全法で プール熱 は、第二種伝染病に位置づけられています。
主な症状(発熱・喉の痛み・目の充血)がなくなってから2日を経過するまでは出席停止とされています。
ただし、病状により伝染の恐れがないと認められたときはこの限りではありません。
ですが症状がなくなった後も喉からは1~2週間、便からは1か月ほどの長期間に渡ってウイルスが排出されます。
そのため保育士は、子どもの登園後も注意が必要です。
オムツ替えやトイレ掃除の後は、保育士も子どももすぐに手を洗うようにしましょう。
子どもの便に触れた手で、口や鼻を触って接触感染しないようにしてくださいね。
また、飲み薬や目薬を保育園で預かる場合は、事前に園の方針をしっかり確認して預かりましょう。
3.保育士も感染予防に努めよう!
いかがでしたか?
今回は、子どもの三大夏風邪の一つとも言われている プール熱 についてご紹介しました。
プール熱 の原因となるアデノウイルスは、たくさん型があって何度もかかってしまう子どももいます。
早めの受診や健康観察が大切になるため、保育士は普段から子どもの様子に気をつけたいですね。
プール熱 は大人もかかることがあるので、基本的な感染対策を徹底しましょう。
子ども達を守るためにも、正しい病気の知識を身につけて保育士自身の健康も守ってくださいね。
未来の保育士さんを応援しています♪
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