秋が深まる11月。ニュース番組などで「もうすぐ 立冬 を迎えますね」と聞くこともあると思います。保育者のみなさんは、子ども達に「 立冬 って何?」と聞かれたら答えられますか? 立冬 の由来と子ども達への伝え方を知っておきましょう。
1. 立冬 (りっとう)ってなに?
・ 立冬 の意味や由来は?
日本には、1年間を24分割し、それぞれに季節を表す言葉をつけた「二十四節気」という言葉があります。「 立冬 」は、19番目の二十四節気のこと。
この二十四節気によって分けられた春夏秋冬のうち、「冬」が始まる日にあたるのが11月7日頃であることから、冬のはじまりを意味する日を「 立冬 」として親しまれています。
・2023年の 立冬 はいつ?
2023年の 立冬 は11月8日です。 二十四節気は毎年日付が変わり、 立冬 は例年11月7日〜11月8日になります。
・ 立冬 の日にすることは?
立冬 の日の特別な食べ物や習慣などは特にありません。
ただ、 立冬 が訪れる11月初旬頃は、寒くなりはじめて身体を冷やしやすい時期。
お鍋やスープなど温かいものを食べたり、この時期に旬を迎える食材を食卓に並べ、本格的な冬に備えて栄養補給をしておくことも大切です。
また、こたつやヒーターを出したりして冬に備えた準備をしておくといいですね。
保育園や幼稚園でも、給食のメニューで温かいスープや煮込み料理を食べたり、風邪を引かないように手洗いやうがいなどに気をつけたりして過ごしてみてくださいね。
2. 子ども達へ向けて「 立冬 」の伝え方
子ども達への「 立冬 」の伝え方をご紹介していきます。
このようにお話してみてください。
立冬 の伝え方
「 立冬 は、これから冬がはじまるよってお知らせしてくれる日だよ。まだ寒くないかもしれないけど、カレンダーではもう冬の季節を表しているんだって。」
「今年(2023年)は11月8日が 立冬 だよ。だけど、1日早くなったり、遅くなったりすることもあるから、来年は違う日になるかもしれないね。」
「 立冬 の日を過ぎると寒さが増していくよ。冬の準備をしていこうね。給食で温かいものを食べたり、お洋服も少しあたたかい物を選んで着たりしようね。それから、風邪を引かないようにみんなで手洗いうがいをきちんとしたりしようね。縄跳びをしたり走ったり…たくさん運動をして体を強くしていきたいね。」
このように子どもに分かりやすい簡単な言葉を選んで伝えていきましょう。
3.保育へ生かすアイディア紹介
「 立冬 」の意味を伝えると共に、冬の季節に関心がもてるような活動をしていけるといいですね。
旬の食べ物を話し合おう
冬に食べたい食べ物を子ども達と話し合ってみましょう。
この時期旬を迎えるサツマイモ、大根、ほうれん草、白菜などについて伝えたり、身体を温めるショウガ、玉ねぎ、くるみ、かぼちゃなどについて話したりするといいと思います。
また、あたたかいスープやみそ汁、鍋料理、煮込み料理を紹介するのもいいですね。
給食や食育活動でその食べ物が登場した時には、子ども達へ「これは寒い季節にぴったりの食べ物だね」と声掛けしていきましょう。体験と重なり、子ども達にしっかりと伝わります。
冬の絵本を読もう
これからやってくる冬を感じる絵本を読みましょう。
落ち葉でいっぱいの情景や、雪が降っている中でのお話。冬眠する動物や虫たちが描かれた絵本。また暖炉やこたつ、冬の季節の食べ物が描かれている絵本など、冬の絵本はたくさんあります。絵本を通して子ども達に冬のイメージを伝えていきましょう。
季節の手遊びをしよう
冬の季節を感じられる手遊びもたくさんありますね。
この時期、子ども達に大人気の手遊びを1つご紹介します。
「やきいもグーチーパー」
やきいも やきいも お腹がグー
ホカホカ ホカホカ あちちのチー
食べたらなくなる なんにもパー
それ やきいもまとめて グーチーパー
ジャンケンポイ!
最初の「やきいも やきいも」は手でやきいもを持つイメージです。
「ホカホカ ホカホカ」では「手が熱いよ~!」というイメージで手を上から下に動かします。
おなかが「グー」で手をグーに、
あちちの「チー」で手をチョキに、
なんにも「パー」で手をパーにします。
「食べたらなくなる」でもぐもぐ食べるイメージで両手を口に向けて交互に動かし、
やきいもを全部食べるふり♪
最後はじゃんけんで勝負です。
「ジャンケン…」手をぐるぐる回して「ポン!」で元気よくじゃんけんの手をあげましょう!
寒い季節に熱々のやきいもをほおばる手遊びで、元気いっぱいに冬を迎えられそうですね。他にもいろいろな手遊びがあるので、ぜひ手遊びでも冬の季節感を伝えていきましょう。
子ども達へ楽しく「 立冬 」について伝えていき、ワクワクした気持ちで季節の移り変わりを感じられたらいいですね。
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