9月1日は『 防災の日 』です。この日には各園でも様々な避難訓練が行われていると思います。今回は、『 防災の日 』の由来や災害について、また、避難訓練のポイントや保育にもいかせる情報をお伝えします。
1.『 防災の日 』の由来
防災の日 。
それは1923年(大正12年)9月1日午前11時58分にマグニチュード7.9の大地震が襲った関東大震災のこと。
死傷者が23万人にも上ったといわれるこの大きな災害。
1960年(昭和35年)に『 防災の日 』として定められました。
日本は世界でも有数の地震の多い国。
また、地震のほかにも毎年のように台風、豪雨、豪雪、津波、土砂崩れなど被害を挙げればきりがありません。
日頃から災害の知識を深め、防災に対応する心の準備をしておくことが必要です。
この日に引き渡しなどの避難訓練を実施する園も多いでしょう。
では次に、災害にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
2. 災害について
災害にはたくさんの種類があり、災害による被害も異なります。
どのようなものがあるか、挙げてみたいと思います。
・地震
地震は地下で起きる岩盤の『ずれ』によって発生します。
地震による被害には、津波や建物の倒壊・火災の発生・土砂崩れ・液状化現象など。
・大雨、台風
日本は7月から10月にかけて接近や上陸する台風が多くなります。
それに伴い、大雨や洪水・暴風・高波・高潮、川の氾濫や土石流、崖崩れ地滑りなども発生しやすく
私たちの生活や命に大きな影響があります。
・津波
津波は一般的に地震で、海底の盛り上がりや沈み込みが起こり、真上にある海水が上下に変動。その揺れが波となって津波が発生します。
地震による津波の被害は大きく、街全体が飲み込まれ家は流され、一度だけでなく複数回襲来するケースも。
ここに挙げたものは一部ですが、他にも様々な災害が。
本やインターネットなどでそれぞれが知識を深め、
適した防災の仕方を知ることが大切と言えますね。
3. 避難訓練のねらいと基本的な準備
保育園における避難訓練の意味とは?防災の知識を知ることはもちろん、訓練という形で月に一度は必ず各園でも実施されているはず。
訓練は、子どもの安全を守ることのほかに、保育者も臨機応変に対応できるようにするためにとても重要。
また、どのような災害を想定し、職員の役割分担や、実施にあたって指導計画を立てます。
指導計画作成にあたっては、各園の災害マニュアルや流れがあるので、園の流れに準じて進めていけると良いでしょう。
まず、子ども目線、そして保育者目線から見たねらいを挙げてみます。
ねらい【子ども】
・災害時に安全に避難出来るようにする
・訓練に参加し避難訓練の大切さを知る、理解する
・落ち着いて保育者の話しを聞き、指示に従う
ねらい 【保育者】
・実際の災害時に冷静な判断が出来るようにする
・職員間の連携を図り、適切な指示を出す
・訓練を行うことで、避難時の問題点や課題を把握する
大きくこの3つがポイントになるかと思います。
日頃から避難訓練の緊張感を肌で感じることは、子どもも保育者にとっても大切なこと。
訓練の積み重ねによって、いざという時に身の安全に繋がります。
避難にあたっては、各クラスでも避難リュックが用意されていると思います。
避難リュックの中身
・救急用品
・抱っこひも
・簡易シート(レジャーシート)
・着替え
・紙オムツ
・おしりふき
・ビニール袋
・タオル
・避難用靴下(乳児)
・園児名簿
こちら以外にも各園で必要とされているものがあり、私の園では、食料などは備蓄倉庫に保管されていました。
避難を想定した際の子ども達の食料やミルクなども含め、数カ月に一度は中身を確認しておくことが大切ですね。
4. 『 防災の日 』を子ども達と一緒に考えよう
子ども達に『 防災の日 』のことをわかりやすく伝えるには、どうすればよいでしょう?
子どもの知っていることや言葉を使って伝えるとより親しみを持てるかもしれません。
避難訓練の際に必ず出てくる言葉があります。
『おかしも』です。
『お』…おさない
『か』…かけない
『し』…しゃべらない
『も』…もどらない
このキーワードを使って子ども達に災害にあった時、自分はどう動けばよいのかを
伝えることができます。
ペープサートなどにして視覚化すると、よりわかりやすいですね。
また、防災や災害についての絵本を読むこと、クラスに置くことで子ども達が
身近に知るきっかけを作ることもできます。
幼児クラスでは、簡単なクイズ形式を用いてもいいかもしれません。
こちらのコンテンツも参考に↓
参考;みんなの防災 親子で学べる防災クイズ
災害は、園だけではなく家庭にいる時などいつ起こるかわからないもの。
園でも家庭でも、子ども達と防災についてふれる機会を作っていけるといいですね。
知識を深めて、意味のある『 防災の日 』を迎えましょう。
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