検索

ほいコレinfo produce by ほいコレナビ

4割の子どもが未完成の愛着形成(アタッチメント)を知っていますか?

愛着形成
子どもの成長段階においても、社会性の基となるとっても大事な形成です。皆さんはこの「愛着形成」と言われてパッと説明できますか?知識があれば子ども達のSOSや必要な成長を促す指針になるでしょう。今回は「愛着形成」をお伝えします。
index

1. 愛着形成ってなに?

保育士・幼稚園教諭の学校に行ってれば必ず勉強をしていると思います。
保育士はプロの仕事!子どもの成長に対しての専門家なので必要になってきます。
知っている人も、知らない人もココでしっかり覚えていきましょう!
「愛着形成」は、精神科医のジョン・ボルビィが1969年に著書「愛着行動」の中で書かれた考え方です。
文字通り、「子どもが不安な時に親や身近にいる信頼できる人にくっつき安心しようとする行動」のことです。
赤ちゃんや小さな子供は、抱っこしてあげると安心しますよね。
私たち大人も怖い時や不安な時は誰かにくっつくと安心しませんか?
これこそが、「愛着形成」なんですね!
あぁーなんだ!と思いませんでしたか?
これで、「愛着形成」の説明はだいたいできますね!
そして、その行動を繰り返すことで特定の人(保護者・保育士など)が「安全地域」となっていきます。
その人がいれば、自分は安心だと感じて心も安定し、のびのび成長することができます。
愛着形成」の完成は2歳〜3歳ごろと言われています。
※自閉症児は、愛着形成しにくく、年齢より遅れて完成すると言われています。

2. 愛着形成ができてないと、どうなるの?

「愛着形成」ができていないと、人との関わり方でとても生きづらくなってしまいます。
例えば、
・適切な反応ができない。
・過敏に警戒する。人との関りを嫌がる。
・自尊心がなく、強い怒りを出す人や必要以上に落ち込む人
・相手が望む“いい子”になる。頑張りすぎる。
・他者との距離感が理解できず、近すぎてしまう。
・逆に知らない人でも、警戒心なくどんどん話してしまう。

主に上記のことが園でよく見受けられる状態があります。

特徴が発達障害の特性に似ている所もあるので決めつけることはできませんが、1つの指針になります。
子どもにとって保育園、幼稚園は一日の大半を過ごす場所になりますよね。
信頼し安心できる場所でないとどんな園になると思いますか?
それは、入園当初によく見かける場面です。
・泣く子が続出。
・指しゃぶりをする子が増える。
・クラスでのトラブルが多くなる。(噛んだり・叩いたり)
・部屋のすみっこから離れない。
こんな様子が続いてしまいます。
この状況を時間がないから、実習で指示されていないから、バイトだし…とそのままにしてしまうと、その子どもに対して倍の時間を使わなればいけなくなり、悪循環な保育時間になってしまいますね。
では、どのように先生は対応するのがいいのでしょうか?

3.保育士・幼稚園教諭ができる子どもへの対応は、○○がキーワード

「愛着形成」は、3歳までの過程で完成と言われていますが、それを超えたからと言って取得できないわけではありません。
3歳までに取得した愛着は6~7割ほどが人生で変わらないとなっていますが、それ以降の年齢で人との信頼を築き上げていくことで、愛着を獲得することもできます。
それを「獲得型の愛着」と呼びます。
愛着形成=親子関係と思う方が多いと思いますが、先生でも愛着形成を促すことができます。
大切なのは、“特定の大人”と愛着形成をする事です。
では、先生はどんなことができると思いますか?

・キーワードは1つ

それは、「感情に寄り添う」ことです。
「愛着形成」の基本は子どもの欲求を満たすことから始まります。
ゴールは、「この先生、私・僕を分かってくれる。」安心するということです。
では、保育の中でどう対応すればいいのでしょうか?
それは、日々の園生活の中で“1対1”の時間を作ることです。
その時間には、個人差があります。
数分で満足する子や、20分かかる子など様々です。
関りの中で、その子にはどれぐらい必要なのか見極め接していきたいですよね。

・ここでよく聞かれるQ&A

Q→「見極めるって何でわかるの?」
A→「基準はない! 保育の関わりで「あっ!満足しているな!」と思う感覚がわかってくる」
だから、はじめは失敗するもの!
それを恐れず沢山、関わってあげてくださいね。
その積み重ねが愛着につながってきます。

・学習ポイント

愛着関係の保育に関した本は沢山あります。
このコラムで気になった方は是非、「愛着関係 保育 本」で検索してみてくださいね!
きっと良い本に出会い、プロレベルがUPすること間違いなしです。
保育のプロは気になったことはどんどん追求し自分のモノにしていくことが必要ですよ!

執筆者:あいく 先生(保育教諭1)

Event就活イベント