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【看護師が解説】保育園の誤飲を防ぐ!慌てない現場対応&秋の戸外活動リスク対策

誤飲
保育園や戸外活動で気を付けたい「誤飲事故」。子どもを誤飲から守る対策や「元気だけど疑わしい」ときの見極め方を看護師が簡単解説。万が一のときの応急手当、保護者への伝え方まで完全網羅。新人保育士さんも今日から実践できる予防策を紹介します。
index

1.子どもが誤飲した!直後の判断と緊急対応(マニュアル)
◆のどに詰まったときの異物除去
◆保育士の役割分担と119番
2.「誤飲したかわからない・元気」なときの見極め方と経過観察
3.保育園でとくに多い「誤飲しやすいもの」と事故の事例
◆園内で日常的に気をつけたいもの
◆【秋の戸外活動】公園や散歩で危険なもの
4.保育園で誤飲が発生したときの保護者対応
5.【予防策】みんなで子どもを守る!保育園の安全管理

1.子どもが誤飲した!直後の判断と緊急対応(マニュアル)

「目を離したすきに子どもが口に何かを入れてしまった!」
保育現場で誰もがヒヤッとする「誤飲事故」。
とくに秋は戸外活動が増え、園外での誤飲のリスクも高まる時期。
万が一のときのために、迅速な対応ができるよう誤飲の知識と正しい対応を身に付けておきましょう。

◆のどに詰まったときの異物除去

苦しそうに顔色が悪くなるなどの様子が見られたらすぐに異物の除去をします。
焦って口の中に指を入れるのは、さらに異物を奥に押し込んでしまう危険性があるのでNG!
子どもに「大丈夫だよ、大きく咳してみようか」と声掛けをし、強く咳をするように促します。
声が出ない・十分に強い咳ができないときは、119番通報し次の方法を行いましょう。
・乳児(1歳未満)…背部叩打法、胸部突き上げ法
・幼児(1歳以上)…背部叩打法または腹部突き上げ法(ハイムリック法)
詳しい方法はこちらを参考にしてください。

参照:日本赤十字社「気道異物除去❘講習内容」

反応がなくなったときの対応
・119番通報
・気道確保
・回復体位をとらせる(吐いたものを気管に入らないようにするため)
・保温する

◆保育士の役割分担と119番

保育中や、戸外活動中の誤飲事故は一人で絶対に抱え込まず、すぐに周りの保育士さんと連携し対処しましょう。
誤飲した時の保育士の役割分担と行動
・応急処置係(第一発見者)…他の保育士に大声で指示。「○○先生119番してください!」「○○先生は他の子どもたちの安全確保してください!」
・119番係…場所、子どもが誤飲したこと、子どもの様子を救急隊へ伝える
・他の子どもの安全確保係…子どもたちを1ヶ所にまとめ、パニックによる道路への飛び出しや迷子を予防する

2.「誤飲したかわからない・元気」なときの見極め方と経過観察

公園でなにか口に入れたような気がするけど、本人は元気。
これも保育士さんを悩ませる状況ではないでしょうか。
誤飲したかもしれないときは、次のようなことを重点的に観察してください。
観察チェックリスト
・呼吸状態…「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と雑音が聞こえないか、咳き込み、息苦しそうにしていないか
・顔色…顔や唇の色が青白くなっていないか
・意識・全身状態…ぐったりしていないか、意識がもうろうとしていないか
・消化器症状…吐き気、腹痛、嘔吐、下痢などがないか
・よだれの量…普段より急によだれが増えていないか(食道に異物が詰まっているサイン)
受診の基準
・即受診する場合
たばこ・薬品・尖ったものなど、中毒を引き起こしたり、消化器を傷つけるものを誤飲した場合は元気でもすぐに受診しましょう。
・医療機関や中毒110番で相談する場合
誤飲したものや量がわからない場合や、危険なものを誤飲した可能性がある場合は元気そうに見えても園だけで判断せず、医療機関や中毒110番に相談しましょう。

3.保育園でとくに多い「誤飲しやすいもの」と事故の事例

子どもが何でも口に入れて確かめようとするため、身の回りのあらゆるものが誤飲の原因となります。
ここでは園内や戸外活動中に気をつけたい「誤飲しやすいもの」をお伝えします。

◆園内で日常的に気をつけたいもの

子どもの口の大きさは直径約3.9cm(トイレットペーパーの直径くらい)なので、それ以下のものは誤飲する危険性が高いです。
誤飲しやすいものリスト
◇画鋲…掲示物から落ちた画鋲を拾って口に入れてしまう事故。消化管を傷つけてしまうのでとても危険。
◇ボタン電池…消化管の粘膜を溶かしてしまうので、最優先で受診が必要。
◇おもちゃの部品…壊れてたおもちゃの破片は、先端が尖っている可能性があるため危険。
◇ビニール片・シール…気道に張り付いて窒息のリスクが高い。
園内での誤飲を予防するために、子どもの目線に立ち、誤飲のリスクがあるものが落ちていないかチェックしましょう。

◆【秋の戸外活動】公園や散歩で危険なもの

秋は戸外活動が増えるため、公園や散歩ルートに落ちているものを誤飲するケースもあります。
誤飲しやすいものリスト
◇どんぐり・小石…丸飲みして気道閉塞や誤嚥性肺炎を引き起こすリスクも高い
◇たばこの吸い殻…乳幼児の致死量に達するニコチンが含まれているため、誤飲した場合(疑わしい場合も含め)速やかに医療機関を受診が必要
◇ポイ捨てのゴミ…口の中や消化管を傷つける危険性が高い。乾燥剤は成分によって、唾液と反応して発熱しやけどのリスクがある
◇きのこ…万が一毒きのこを誤飲してしまうと、腹痛や吐き気などの中毒症状が起きる可能性があるので発見したら遠ざけるなどの配慮が必要
戸外活動中の誤飲を防ぐためには、お散歩コースや公園などに危険物はないか下見をすることが大事。
下見ができない場合は、子どもを遊ばせる前に保育士さんが全体を見渡し、安全確認してから遊びましょう。

4.保育園で誤飲が発生したときの保護者対応

保育園で誤飲が発生したとき、子どもが元気でもかならずお迎えのとき(緊急時は電話)に保護者へ正確に伝えましょう。
隠したり、安易に「大丈夫だと思います」と伝えるのは不信感につながるため厳禁です。
保護者に伝えるときのポイント
◇どんな状況で何を口に入れたか(疑わしいときも含む)
例)10時頃、公園の砂場で遊んでいたとき、小さな石を口に入れてしまいました。
◇保育園での対処と経過観察の状況
例)口の中に残っていたので、すぐに吐き出させてお水でうがいをさせています。保育園に戻ってからは腹痛や呼吸状態も変わりなく元気に遊んでいました。
◇家庭での対処法
例)現在まで体調に変化はありません。園で医療機関へ相談し、様子を見てくださいと指示を受けています。帰宅後もお子さんの様子を確認してください。
※相談した機関と指示の内容を正確に保護者に伝えましょう。
保護者への対応は保育士さんにとって緊張する場面だと思いますが、誠意を持って正確な情報を伝えましょう。

5.【予防策】みんなで子どもを守る!保育園の安全管理

子どものすばやい行動を完璧に防ぐのは難しいです。
だからこそ、保育園全体で誤飲を未然に防ぐ仕組みが必要不可欠になります。
散歩中の子どもと保育士
◇事前の下見・園内の環境整備
◇もしものときの役割分担
◇スタッフ間の情報共有
これらを徹底していきましょう。
誤飲のリスクを知り、すぐ対応できる知識とチームワークがあれば子どもの誤飲事故は予防できます。
全員で連携を取り、子どもの安全を確保していきましょう。

執筆者:瀬川知子(看護師)

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