就職活動が本格化する中で、「保育士に"必要なこと"って何?」「何を伝えたらいいの?」と悩む人も多いのではないでしょうか。実習や学校生活で得た経験を、面接や履歴書でどうアピールすればいいのか。この記事では、現場で評価される7つの力と、その伝え方のコツをわかりやすく解説します。
1. 保育士に必要なこと・大切なこと7選
保育士の仕事って、子どもと遊んだりするだけじゃなくて、保護者や先生同士との関係づくりもすごく大事なんです。
思わず「うまくできるかな…」と不安になることもあるかもしれません。
しかし実は、実習の中ですでにたくさんのことを学んでいるはず!
ここでは「この力があると現場でも就活でも評価されやすいよ!」そんなポイントを、次の7つにしぼって紹介していきます。
現場・就活で評価される7つの力
- 子どもに寄り添う「共感力」
- 変化に気づける「観察力」
- 柔軟に対応できる「判断力」
- 遊びや表現を広げる「表現力」
- コツコツ積み上げる「忍耐力・向上心」
- 仲間と連携する「協調性・チームワーク」
- 信頼を築く「コミュニケーション力」
①子どもに寄り添う「共感力」
子どもと信頼関係を築くには、まずは「気持ちをわかってあげよう」とする姿勢が欠かせません。
とくに小さい子は、言葉で気持ちを伝えるのがまだ難しいことも多いです。
たとえば、登園を嫌がって泣いている子に「不安なんだよね」と声をかけて、好きな遊びにそっと誘ってあげる。
その子が少し笑顔を見せてくれたとき、「寄り添えてよかった」と感じた実習の場面がある人もいるのではないでしょうか。
実習中に「上手に慰められなかった…」と感じることもあったかもしれません。
でも、その「もっとこうしてあげたかった」気持ちは、子どもへの共感の現れ。
共感力は、子どもとの距離をぐっと縮めてくれる大切な力です。
面接でも「子どもの気持ちに寄り添える保育士になりたいです」と伝えると、しっかり想いが届きますよ。
②変化に気づける「観察力」
子どもたちは日々成長しています。
だからこそ、ちょっとした変化に気づける目が大切なんです。
「今日の◯◯ちゃん、いつもより元気がないな…」と感じて声をかけてみたら、熱が出かけていた、なんてことも。
保育士は子どもの”いつも”を知っているからこそ、「ちょっと違うかも?」そんな小さなサインに反応できます。
実習中にも、子どもの行動をしっかり見て記録していたら「よく見てるね」と先生にほめられたことがある人もいるはず。
たとえ「子どもの変化に気づけなかった」と感じても、その経験から「よく観察しよう」と思えたなら、それは大きな学びです。
観察力は、安心・安全な保育の土台になる力なんです。
③柔軟に対応できる「判断力」
保育の現場は、予定通りにいかないことの連続です。
だからこそ、状況に応じて動ける”柔軟さ”が大事になってきます。
たとえば、おさんぽの直前に急な雨が降ってきた。
そんなとき「どうしよう…」と固まるのではなく、「じゃあ今日はホールで運動あそびにしよう!」と切り替えられる判断力があると頼られます。
実習中に「どう声をかければいいか迷ったけど、思い切って声をかけてみたらスムーズに対応できた」なんて経験も、立派な判断の実践です。
あるいは「判断に迷って行動できなかった」と思ったときも「次はこうしよう」と考えられたなら、それも成長のチャンスです。
トラブルやイレギュラーな場面でどう動けるか、面接でも具体例があると説得力が出ますよ。
④遊びや表現を広げる「表現力」
子どもたちは遊びの中でどんどん学び、成長していきます。
その遊びを楽しく広げる”表現力”も、保育士には欠かせないスキルです。
たとえば、「大きなかぶ」の絵本を読んだあとに「みんなでうんとこしょってやってみようか!」と即興でごっこ遊びに展開したり。
歌や手あそびを子どもの様子にあわせてアレンジしたり。
実習では「緊張してうまく歌えなかった…」そんな人もいるかもしれません。
しかし、うまさより一緒に楽しむ気持ちの方がずっと大切です。
完璧に演じようとして失敗したエピソードも、「子どもたちと楽しさを共有したい」想いがあれば立派なアピールポイントに。
遊びや表現の力で、子どもたちの”やってみたい!”を引き出せると、毎日がもっと楽しくなります。
⑤コツコツ積み上げる「忍耐力・向上心」
保育の仕事は、日々の地道な積み重ねの連続。
こうした前向きな取り組みが、あなたの向上心を伝える材料になります。
たとえば、「苦手だった制作を何度も練習して、ようやく子どもに教えられるようになった」など、小さな成長エピソードはとても好印象。
実習では、うまくいかないことの方が多いかもしれません。
でもそのたびにふり返って、ちょっとでも工夫してみようと考えた経験こそが”向上心”の証です。
「うまく対応できなかった場面もあったけど、そこから学んで次に活かそうと思います」
そんな前向きさがあれば、それは立派な強みになるんですよ。
「できなかった」だけじゃなく「次はこうしてみようと思いました」と言えるかどうかが、採用担当者にしっかり伝わります。
⑥仲間と連携する「協調性・チームワーク」
保育はチームで支え合う仕事です。
一人で抱え込まず、仲間と協力する姿勢が評価されます。
実習中に、行事準備をグループで役割分担した経験はありませんか?
「私は飾り担当をやります」「進行表は任せてください」など、自分の役割を理解して行動する力が、就職してからも活きてきます。
もし「うまく連携できなかった…」と感じる場面があったとしても、その経験から「こうすれば良かったな」と気づけたことも大切な学びです。
また、報連相(報告・連絡・相談)ができる人は、職場でも信頼されやすいです。
「一人で抱え込まず、ちゃんと相談できる」そんな姿勢が、現場ではすごく評価されますよ。
⑦信頼を築く「コミュニケーション力」
子どもたちとの関係だけでなく、保護者や職員同士とのコミュニケーションも保育士の大事な仕事です。
たとえば、登園を渋る子どもがいたとき、その様子をていねいに伝えて、保護者と一緒に考える。
それだけで、保護者との信頼関係がぐっと深まります。
コミュニケーションといっても、難しい言葉を使う必要はありません。
「話をちゃんと聞く」「わかりやすく伝える」「安心してもらえる声かけをする」
この3つを意識するだけでも印象は大きく変わります。
実習中、保護者対応で緊張してうまく話せなかった経験があるかもしれません。
それも「もっと伝わりやすく話せるようになりたい」モチベーションにつながっているはず。
そういった実習中のちょっとしたやりとりをふり返って、ぜひ自己PRのネタにしてみてくださいね。
2. 実習経験を就活に活かす!強みの見つけ方と整理のコツ
実習って大変だったけど、そのぶん成長のヒントもたくさん詰まっています。
自己PRや志望動機に活かすために、次のポイントを意識してふり返ってみましょう。
実習経験を活かすためのポイント
- 実習記録やふり返りシートを読み返す
- 先生や先輩からのフィードバックを活用する
- 「できたこと」だけでなく「工夫したこと」もアピールに
ポイントは、ただ”やったこと”を並べるのではなく、”そこから何を学んだか”を整理しておくこと。
まずは実習記録やふり返りシートを見直してみましょう。
「こんな子どもとの関わりがあった」など、エピソードをピックアップ。
先生から言われたコメントやアドバイスも要チェック。
第三者の評価は自己PRに活かせます。
うまくいかなかった経験も「だから次はこうしたい」気づきにつなげれば、立派な成長ストーリーになります。
大切なのは、実習で得た成長のヒントを見つけること。
実習の記録を宝探しするつもりでじっくり見返してみてくださいね。
3. 履歴書・面接で伝えるコツとNG例
「自己PRって何を書けばいいの?」「志望動機って、どこまで書けばいいの?」
そんな疑問を持っている人、多いと思います。
でも大丈夫。基本のポイントをおさえておけば、あなたの魅力はしっかり伝わります!
緊張して思うように話せなくても、想いが伝わることも多いんですよ。
ここでは以下のポイントについてお伝えします。
- 履歴書で伝えるポイント
- 面接で伝えるコツ
- よくあるNG例と注意点
・履歴書で伝えるポイント
履歴書はあなたの想いを言葉にして届ける、最初のアピールの場です。
履歴書で伝えるポイント
- 志望動機は「なぜその園なのか?」を具体的に
- 実習・ボランティアの経験を盛り込むと説得力UP
- 自己PRは“あなたらしさ”が伝わるエピソードで
たとえば「子どもと関わるのが好きです」だけだと弱いので、「実習で登園を渋っていた子を、好きな遊びに誘って笑顔を引き出せた経験があります」と変更。
実際の場面をセットで書くと伝わりやすくなりますよ。
「うまく表現できない…」と悩むこともあるかもしれません。
しかし、ありのままの想いを素直に伝えることが一番大切です。
丁寧に書くことも忘れずに。字のきれいさ以上に、「思いをこめて書いたんだな」と伝わることが大切です。
・面接で伝えるコツ
面接では、あなたの“人柄”が見られます。
緊張するのは当たり前。
でも大丈夫!
「保育士になりたい」気持ちは必ず伝わります。
準備してきたことを一方的に話すだけじゃなく、相手と会話する気持ちでのぞむと◎です。
面接で伝えるコツ
- 第一印象(表情・あいさつ・声のトーン)を意識する
- 志望理由はあなたの言葉で「想い」を伝える
- 実習や学校生活の経験は具体的に話せるよう準備
たとえば「子どもと関わることの大切さを実感した経験」などを話せるように整理しておくと、落ち着いて答えられます。
うまく話せず、言葉に詰まってしまうことがあっても、それは「真剣に考えている証拠」です。
緊張してしまっても大丈夫。「まっすぐに伝えようとする気持ち」は、ちゃんと届きますよ。
・よくあるNG例と注意点
せっかくのチャンスを逃さないためにも、次のような点には注意しておきましょう。
よくあるNG例と注意点
- 「子どもが好き」だけでは弱く、根拠や具体例が必要
- 話が抽象的で体験が見えないと伝わりにくい
- どの園にも通じる“テンプレ志望動機”は避ける
- 逆質問を準備していないと熱意が伝わらないことも
自分をよく見せようとしすぎるより、「自分らしく」「正直に」「誠実に」が一番です。
失敗した実習経験も、「そこで何を学んだか」に言い換えれば、立派なアピール材料になります。
うまくいかなかったことも、「だからこそ成長できた」と伝えれば、むしろ魅力的に映りますよ。
自信を持って、あなたの言葉で伝えてくださいね!
4. 園選びの視点にも!自分の力が活きる職場とは?
就職活動では「どこで働くか」ももちろん大事。
しかし「自分が活きる園はどこか」で考えると、働きはじめてからのミスマッチを減らせます。
「どんな園でも働けます!」と思っていても、実は自分に合う園・合わない園があるものです。
ここでは園選びでチェックしておきたいポイントを、わかりやすくまとめました。
・園の雰囲気・保育方針との相性を見る
チェックポイント
- 園の理念・保育方針は自分の考えと合っているか
- 実習や見学で「合っているかも」と感じた園を思い出す
- 先生たちの雰囲気や子どもへの接し方も確認
たとえば「のびのび遊ばせる保育」がいいなと感じているのに、「集団行動を重視する園」に入るとギャップを感じやすいです。
実習中に「ここの雰囲気が好きだな」と思った場面があれば、そこに自分の価値観が隠れています。
実習や見学のときに「なんだか自分に合ってる」と思えた園の特徴を書き出してみると、自分に合う園が見えてきますよ。
・人間関係や働き方の柔軟性もポイント
チェックポイント
- 園の規模や先生同士の関係性に注目
- 若手も発言しやすい雰囲気があるか
- 休憩や残業、働き方の柔軟性を見ておく
人間関係がよくて安心して働ける園は、それだけで毎日が前向きになります。
実習中に「先生たちの関係性が良さそう」と感じた園は、きっとあなたも居心地よく働けるはず。
求人票ではわからないことも多いので、園見学や説明会でしっかりチェックしておくのがおすすめです。
・自分の強みを活かせる園の見つけ方
チェックポイント
- 自分のやりたい保育・得意分野を整理する
- その強みが活かせる園を選ぶとやりがい倍増
- 「この分野なら頑張れる」と思える点を探す
たとえば「絵本の読み聞かせが好き!」そんな人は、絵本活動に力を入れている園が向いているかもしれません。
「完璧にできなくても、この分野なら頑張れる!」と思える得意分野があれば、それを活かせる園を探してみるとよいでしょう。
自分のやりたい保育が実現できる場所で働けると、毎日がもっと楽しくなりますよ。
・【就活サイト活用術】ほいコレナビで理想の園と出会おう
「いろいろ見たいけど、どこから探せばいいの?」とお困りの人におすすめなのが、「ほいコレナビ」。
幼保学生専用の就活サイトで、園の情報がすごく見やすくまとまっています。
「ほいコレナビ」でできること
- 園の保育方針・規模・雰囲気まで一目で確認
- 園見学・説明会の申し込みもネットで完結
- 無料の就活コンシェルジュに相談できる
「園探しに不安がある…」
そんな人も、まずは気になる園をチェックしてみるところからはじめてみてください。
行動すれば、理想の職場に一歩近づけますよ。
5. 保育士に必要なことを意識して、自分らしい就活に挑もう
保育士に必要なのは、特別なスキルだけじゃありません。
子どもに寄り添う気持ち、周りと協力する姿勢、自分なりに工夫して動く力。
それこそが、現場で本当に求められる力です。
実習や学校生活のなかで身につけた”あなたらしさ”は、ちゃんとあなたの中にあります。
完璧な保育士はいなくて当たり前。それより「子どものために学び続けようとする姿勢」の方がずっと大切です。
紹介してきた「保育士に必要な7つの力」や「実習のふり返り」など意識しながら、少しずつ就活の準備を進めてみてください。
「自分に合う園がわからない…」
そんなときは、幼保学生専用の就活サイト『ほいコレナビ』を活用するのもおすすめです。
就活コンシェルジュに相談したり、園の情報をまとめて見られたり、あなたの”最初の一歩”を応援してくれるはず。
あなたらしい保育ができる場所と、出会えますように!