保育士・幼稚園教諭・保育教諭を目指す皆さんが働くうえで大切な情報が詰まっている「求人票」。就活をする中で、多くの求人票を目にします。
どうやってみたらいいの?この数字はどういう意味?など、いざというときに困らないようにここで事前に確認しておきましょう。
保育士・幼稚園教諭・保育教諭の求人票の見方① ~給与~
「働いたら、いくらもらえるのか」気になりますし、大切なところです。まずは、求人票の給与について順番に見ていきましょう。
月給
ほとんどの求人票に「月給(初任給)」が記載されています。月給は「基本給」+「一律でもらえる手当」の合計です。
基本給とは「基本となる給与」です。「手当も含めて、合計でいくらもらえるのか」に注目しがちですが、基本給は、昇給や賞与にも関わるので必ず確認しておきたいです。
一律でもらえる手当とはその園のいろんな手当のうち、毎月、どの先生にも決まった金額がもらえる手当のこと。
ほいコレナビでは”諸手当“と記載されています。「一律でもらえる手当」にはどんな種類があるのでしょうか?
種類や金額は、園によって異なりますが、細かく気にしなくて大丈夫です。
求人票を見るときは「一律でもらえる手当には、こんなのがあるのか~」と確認しておけばOKです。ここでは、よくあるものを紹介しておきます。
処遇改善手当
先生たちのキャリアアップと給与アップを目的に 、国が行っている処遇改善等加算という制度からもらえる手当のこと。
特殊業務手当
行事に関する業務など、普段の保育以外の業務に対する手当こと。
資格手当
保育士資格や幼稚園教諭免許を持っている場合にもらえる手当こと。
その他の手当
月給に含まれている一律でもらえる手当とは別に、条件にあてはまる人がもらえる手当もあります。
例えば、「通勤手当」や「住宅手当」「扶養手当」「バス添乗手当」などです。
これも園によって異なります。園独自の手当てがある場合もあるので、気になったときは実際に園に確認してみましょう。
一人暮らしを考えるなら、住宅手当があるのか確認しておきたいですね。
「宿舎借り上げ」という言葉も目にします。住宅手当とどう違うのか・・・詳しくは後編の記事にてご紹介します。
昇給
昇給とは「勤続年数や、能力などに応じて『基本給』が上がること」です。求人票に「昇給:年1回」と書かれていても、毎年必ず昇給するわけではありません。
「年1回昇給する機会があります」という意味になります。いくら上がるのかは「昇給額」または「昇給率」を確認しましょう。
昇給率から金額を知りたいときは、「基本給」×「昇給率」。
例えば、基本給「160,000円」で、昇給率が「2%」であれば、160,000 × 0.02 = 3,200円となります。次回から基本給が「163,200円」になります。
賞与
賞与とは、ボーナスのことです。毎月の給与とは別にもらえます。求人票では「年2回(3ヶ月)」などと記載されています。
これは、「年に2回、合計で基本給の3ヶ月分」の賞与がもらえるという意味になります。
多くの園では夏の賞与(7月)と冬の賞与(12月)に支給されます。
いったいくらもらえるのか?金額を知りたいときは、「基本給」×「○ヶ月」。
手当を含む月給ではなく、基本給ですので、間違えないよう気をつけてください。
例えば、基本給「160,000円」で賞与が「3ヶ月」であれば、160,000 × 3= 480,000円となります。
年収
年収とは1年間の収入の合計です。月給や賞与、手当などが含まれます。園ごとにお給与を比べたいときは、年収も見ましょう。
求人票に書いていることは少ないですので、自分で計算する必要があります。
正確ではないですが、おおよその年収は 「月給」×12ヶ月 + 賞与を計算すると分かります。
ここでクイズです!次の2つの園のうち、年収が高いのはどちらでしょうか?
A園
月給 基本給 |
180,000円 |
諸手当 |
20,000円 |
合計 |
200,000円 |
賞与 |
年2回 3.5ヶ月 |
B園
月給 基本給 |
160,000円 |
諸手当 |
40,000円 |
合計 |
200,000円 |
賞与 |
年2回 4ヶ月 |
正解は・・・ほぼ同じです。月給の合計はA園もB園も同じです。違いは“基本給”と”賞与”です。年収を計算してみると、このようになります。
A園:200,000×12+180,000×3.5= 3030,000円
B園:200,000×12+160,000×4 = 3040,000円
最後に
求人票のお給与の見方が、少しでもわかっていただけたでしょうか?まだまだ求人票の解説は続きます。続きはこちら↓