児童養護施設の宿泊実習が決まり、「宿泊実習ってどんなことをするのだろう?」「必要な準備は何だろう…」と不安に思っていませんか? この記事では、実際に児童養護施設での宿泊実習を経験した私の体験談を記載していきます。 ぜひこの記事を最後まで読んで、宿泊実習に向けての参考にしてくださいね。
1.保育士宿泊実習の体験談
私は大学3年生のときに2週間児童養護施設での宿泊実習を行いました。
実習の体験談を
- 児童養護施設での実習内容
- 実習を通して嬉しかったこと
- 実習でつらかった経験
の3点に分けてお伝えします。
児童養護施設での実習の実際
私が実習をした児童養護施設は子ども6名ずつが一つの家族のように分かれて過ごしていたため、実習生も家族の一員のように生活しました。
朝食作りや掃除、洗濯等、家事に関連する仕事が多く、それまでに経験してきた実習とは内容が大きく異なり驚いたことを覚えています。
嬉しかったこと
実習の中で嬉しかったことは以下2つです。
①実習の中で日にちが経つにつれて子どもたちが心を開いてくれたこと
②保育士の仕事の幅広さを知れたこと
それぞれ詳しく説明していきますね。
①実習の中で日にちが経つに連れて子どもたちが心を開いてくれたこと
児童養護施設で過ごす子どもたちはそれぞれ家庭に問題を抱えています。
そのため、実習序盤では関わり方に悩んだり、試し行動につらい思いをしたこともありました。
しかし、諦めずに子どもたちへの働きかけを続けたことで、子どもたちから話しかけてくれたり、遊びに誘ってくれたりするようになりました。
保育士として子どもと信頼関係を築く難しさややりがい、嬉しさを学べましたよ。
②保育士の仕事の幅広さを知れたこと
私自身が保育園で働く保育士を目指していたため、児童養護施設での保育士の仕事についてはほぼ知識が無い状態での実習でした。
しかし、児童養護施設で活躍する保育士の姿を見て、保育士としての働き方や自分の可能性を広げるきっかけとなりました。
つらい思いもした実習でしたが、最終的には子どものすぐ側で成長をサポートできる児童養護施設での保育士の仕事の魅力を知れましたよ。
つらかった経験
児童養護施設での宿泊実習でつらかった経験は以下3つです。
①宿泊実習だったので、息抜きが難しい
②子どもの試し行動
③子どもとの関わりと同じくらい家事の仕事も多かった
それぞれ詳しく説明していきますね。
①宿泊実習だったので、息抜きが難しい
私が行った実習先は、日によって勤務場所や時間が異なり、他の実習生と同じ部屋で寝たり、子どもたちの間で寝たりする日もありました。
実習の緊張感が実習時間終了後も続いてしまう日もあり、息抜きの難しさを感じました。
イヤホンやアイマスク等、自分の時間を確保できるアイテムの持参がおすすめですよ。
②子どもの試し行動
実習はじめの頃には、子どもたちに声をかけても無視されてしまったり、あまり目を合わせてくれなかったりと子どもの試し行動がありました。
私が入浴している間に給湯器のスイッチを切られてしまい、水しか出なくなってしまう試し行動もありました。
しかし、試し行動は「この人は信頼しても大丈夫?」と子どもの思いが隠されていると学んでいたため、前向きに捉えられましたよ。
実習中の自分の心を守るためにも “試し行動はあるもの” と心構えをしておくことが大切です。
③子どもとの関わりと同じくらい家事の仕事も多かった
児童養護施設で働く保育士はお母さんのような立場で食事の準備や掃除洗濯等の家事の仕事が主となる時間もあります。
子どもたちが起きる前に朝食準備を担当した日もあり、過去に経験していた保育園実習との差に戸惑うことも多くありました。
何の実習なんだろう…と思う日もありましたが、施設での保育士の仕事の幅広さを学べました。
実習を終えて感じたこと
実習前は施設で働く保育士について知識が浅かったため、実習が決まったときには正直不安や心配等マイナスの感情がほとんどでした。
実際に実習をはじめてみると、“仕事”の枠を超えて、家族の一員として子どもたちの成長を見守る保育士の姿がありました。
実習中はつらい経験もありましたが、実習が終わる頃には施設で働く保育士のやりがいを知れて、その仕事に魅力を感じていました。
2.宿泊実習に必要な準備3点
宿泊実習に必要な準備は以下3点です。
①実習に必要なものの準備
②日常生活に必要な物の準備
③オリエンテーションで確認するべきこと
通常の実習準備にあわせて日常生活に必要なものの準備もあるため、漏れがないよう繰り返しチェックしましょう!
①実習に必要なものの準備
持ち物リスト
- 実習日誌
- 筆記用具(ボールペン、シャープペンシル両方)
- 印鑑(実習日誌等で使用することが多い)
- メモ帳(実習中のメモ用に必要。ポケットに入るサイズの物がおすすめ)
- 実習着
- エプロン
- 名札
- 上履き
保育園での実習と必要なものが異なる場合も多いです。
エプロンや名札、上履きは必要ないこともあるため、事前のオリエンテーションで確認するようにしましょう。
②日常生活に必要なものの準備
宿泊実習なので、実習に必要なものの準備とあわせて、日常生活に必要なものも忘れないようにしましょう。
持ち物リスト
- 着替え(洗濯ができるのかによって着替えの枚数を調整)
- 洗面用具(歯ブラシ、歯磨き粉、タオル、シャンプー、ボディソープなど)
- タオル(ハンドタオルと大きめのタオル両方)
- 軽食、飲み物
- 化粧品
- お金(給食費の徴収等で必要になることもある)
- 常備薬、生理用品
- ビニール袋
- スマートフォンの充電器
- ドライヤー
- 洗濯グッズ(洗剤、洗濯ネット、ハンガー等)
宿泊実習だと気軽に買い物に行くのが難しいため、軽食や飲み物は少し多めに持っていくのがおすすめです!
また、ドライヤーや洗濯グッズについては、実習先のものを使用できることもあるため、事前に確認しましょう。
③オリエンテーションで確認するべきこと
実習中の禁止事項や子どもたちと関わる上で注意すべき点については必ず確認しましょう。
また、洗濯できるのか、ドライヤーの有無等、生活する上で気になることは確認しておくと安心ですよ。
実習先が遠方で、電話でのオリエンテーションとなる可能性もあります。
実習前に実際に実習先の様子を見れないため、子どもたちの様子等気になることは遠慮せずに確認しておきましょう。
また、同じ実習先だった先輩がいる場合、実習内容や実習先の雰囲気を聞いたり、実習記録を見せてもらったりすることも安心につながると思います。
はじめての児童養護での実習、宿泊実習で不安もたくさんあると思います。
オリエンテーションで気になることは確認して、少しでも不安を解消しましょう!
3.児童養護施設での宿泊実習を楽しもう!
ここまで児童養護施設での宿泊実習の体験談や必要な準備についてまとめてきました。
宿泊実習を控え、きっと不安な気持ちも大きいですよね。
私自身も大きな不安を抱えたままでの実習でした。しかし、実習が終わる頃にはもう少し子どもたちと過ごしたいな、楽しかったな、と心から思っていましたよ。
保育園実習では知ることのできない、保育士の仕事の魅力ややりがいがたくさん学べると思います。
この記事を通して、少しでも宿泊実習への心構えができたり、準備の参考になっていたら嬉しいです。