10月になり、保育園では 衣替え の時期に入りました。子どもは体温調節機能が未熟なこともあり、衣服での調整がとても大事になります。今回は看護師の私から、子どもの 衣替え のポイントを看護師視点で簡単にお伝えします。ぜひ保育の参考にしてくださいね。
1. 衣替え と子どもの体温調節の関係
10月に入り、だいぶ涼しくなってきましたね。地域によりますが、 衣替え を始めている保育園は多いのではないでしょうか。
一般的に 衣替え が必要な時期は、以下の通りです。
衣替え の目安
・22℃以上…夏服
・15~22℃…秋服
・15℃以下…冬服
とくに季節の変わり目は、朝夕と日中の気温差が激しく、子どもに何を着せようか悩みますよね。
どのような気温にも対応できるように、早めに保護者に準備をしてもらいましょう。
衣替え と簡単に言っても、とくに新人保育士さんは何に注意をしたらいいか分からないことも多いと思います。
まずは、 衣替え が必要な理由と、子どもの体温の特徴について知っておきましょう。
子どもの体温の特徴
・平熱が36.5~37.4℃と大人よりも高い
・体温調節機能が未熟で、体温調節がむずかしい
・乳幼児期は汗腺が未発達のため、うまく汗をかけない(2~3歳で完成)
・皮膚の血液量を増加させ、体の表面から熱を逃がし体温調整している
・体重に対して体表面積が大きいため、周囲の環境に影響されやすい
このような特徴を見て分かるように、子どもは自分で体温調節をすることがむずかしいので衣服での調整がとても大事です。
衣替え は、子ども達が保育園生活を快適に過ごすために重要なこと。
そして子どもによって、暑がりだったり、寒がりだったりと個人差があります。
保育士さんは、気温だけでなく、子どもの様子を見て適宜着替えをさせてあげましょうね。
2. 保育に役立つ!子どもの 衣替え のポイント
つぎに保育園での 衣替え のポイントを、看護師視点でお伝えします。
ぜひ保育の参考にしてくださいね♪
【調整しやすい衣服を選ぶ】
季節の変わり目は、とくに朝夕と日中の気温差が激しいです。
朝と夕方は涼しくて、長袖を着ていても、日中はまだ暑いこともあります。
また保育中は外遊びをすることもあり、たくさん遊んでいるうちに汗だくになることも。
一日を通して気温差が激しい時期は、着脱が簡単で調整がしやすいカーディガンや上着があるととても便利ですよ。
フード付きのものは、大きな事故の原因になるので避けましょう。
【厚着をさせ過ぎない】
子どもは、もともと体温が高いため、厚着をし過ぎると体に熱がこもり体調不良の原因になります。
また、保育園で動き回ることが多いので、厚着だと動きにくいというデメリットもあります。
よほど寒がりでない限りは、少し薄着ぐらいが子どもはちょうど良いです。大人が着ている枚数から一枚減らすことを目安にしてみましょう。
気温が下がると、インナーを長袖に変える家庭もありますが、インナーは半袖の方が調節しやすいので、保護者に伝えておきましょう。
【子どもの様子をしっかりと見る】
保育園での 衣替え のポイントをお話してきましたが、同じ気温でも感じ方には個人差があります。
子どもの体質によって、快適な服装は変わるので、保育士さんは子ども一人ひとりの様子をしっかりと見て衣服の調整をしていきましょう。
つぎに、衣服の調整が必要な時の子どもの様子を簡単にお伝えします。
暑い時のサイン
・顔が赤く、ほてっている
・汗をかいている
・お腹や背中が熱い
寒い時のサイン
・体が震えている
・お腹や背中が冷たい
・顔色や唇の色がいつもより悪い(青白い)
このようなサインを見逃さないようにしましょう。
とくに0~1歳の子どもは自分で暑い、寒いなどの訴えができません。しっかりと子どもの様子を見て衣服の調整をしてあげましょうね。
3. 衣替え で快適な園生活を送ろう!
今回は、保育園での 衣替え のポイントを看護師視点で簡単にお伝えしました。
季節の変わり目は、大人でも体調を崩しやすい時期です。子どもは大人以上に気温差の影響を受けやすいです。
風邪を予防するためにも、子どもに合わせた衣服を選んでいきましょう。
また、 衣替え には保護者の協力が必要不可欠です。
準備に時間がかかる家庭もあるので、早めに連絡をして秋、冬仕様の衣服を持ってきてもらいましょう。
衣替えのポイントをおさえて、快適に保育園生活を送れるように心掛けましょうね!