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保育園で要注意!子どもが のどを詰まらせた時 の対処法を看護師がかんたん解説

のどの詰まり
最近ニュースでよく見る子どもの窒息での死亡事故。保育園でこのような悲しい事故を予防するために、看護師の私から子どもが のどを詰まらせた時 の対処法をお伝えします。いざという時のために、保育士さんにも身に付けてほしいと思っています。
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1. 保育園でのどを詰まらせやすい場面は?

保育園の給食での子どもの死亡時事故をニュースでよく見かけるようになりました。
本当に悲しく、ショッキングなニュースですよね。
そんな悲しいことが、保育園で起こらないよう、保育士さんも十分に配慮していきましょう!
保育園で子どもが のどを詰まらせた時 の対処法を知っておきましょうね。
まずは、保育中にのどを詰まらせやすい場面と、予防法について解説します。
①給食・食事介助の時
 
原因
・走り回りながら食べてしまう
・食べる時の姿勢が悪い
・一口にたくさんほおばってしまう
・よく噛まずに飲み込んでしまう
 
 
予防法
・「ゆっくりと食べようね」「10回噛んでからゴックンしようね」と声掛けをする
・食事に集中できるように、おもちゃなどは片付ける
・「口の中に食べ物が入っている時はお話をしないよ」と声掛けをする
・水分をしっかりと摂るように声掛けをする
 
また、丸くてつるっとした食材(ぶどう、トマト、ピーナッツ、ウズラの卵など)や、粘着性が高く、唾液を吸収して飲み込みづらい食材(餅、ごはん、パンなど)はのどを詰まらせやすいです。
あらかじめ、1/4程度にカットをしたり、やわらかくしてから提供をするようにしましょう。
離乳食をあげる時も、一口ずつ食べさせるようにしましょうね。
②おもちゃで遊んでいる時
 
原因
・とくに5~6か月の乳児は何でも口に入れる
・子どもの手の届くところに小さなおもちゃがある
・吐き出す力が弱い
 
 
予防法
・直径や対角線長が6~20㎜の大きさのおもちゃは窒息のおそれがあるため手の届かないところに置く
・ほこりやビニールゴミなども口に入れることがあるため、環境整備をしっかりとする
分かりやすい基準としては、トイレットペーパーの芯の穴に通るものは子どもの口の中に入ってしまいます。
小さなおもちゃは3歳以下の子どもには与えないようにしましょうね。

2. 子どもが のどを詰まらせた時 の対処法

つぎに保育園で、子どもが のどを詰まらせた時 の対処法をお伝えします。
早急な対応が必要なので保育士さんにもしっかりと身に付けてほしいと思います。
 

【救急車を呼ぶ】

何度もお伝えしていますが、子どもが のどを詰まらせた時 には早急な対応が必要です!
まずは窒息の早期発見をするために、 のどを詰まらせた時 のサインを知っておくことも大事です。
 
 のどを詰まらせた時 のサイン
・のどをおさえる
・声を出せない
・呼吸が苦しそう
・顔色が急に青くなる
 
一般的に のどを詰まらせた時 から3~4分で顔が青紫になり、5~6分で呼吸が止まり、意識がなくなります。
そして、心臓が止まると脳に障害が起こり、15分を過ぎると脳死状態になります。
保育中に子どもがのどを詰まらせていることに気が付いたら、迷わず救急車を呼びましょう!
子どもの意識がある場合は、救急車が到着するまで、つぎにご紹介する応急処置を行いましょう!
意識がない場合は心肺蘇生法を行います。

【背中をたたく(背部叩打法)】

 
手順
・片手で乳児の体を支え、手のひらで乳児のあごをしっかりと支える
・もう片方の手のひらの付け根で乳児の背中を強くたたく(5、6回を1セット)
・乳児より大きい子どもは、立膝で太ももがうつぶせにした子のみぞおちを圧迫するような体勢をとって背中をたたく(背部叩打法変法)
 
ポイント!
子どもの頭を体よりも低く保つことが大事!
 

【胸部を圧迫する(胸部突き上げ法)】

 
手順
・乳児を仰向けにして、片手で乳児の体を支えながら手のひらで後頭部をしっかり押さえる
・心肺蘇生法と同じやり方で胸部を圧迫する(5、6回を1セット)
・乳児の様子を見ながら背部叩打法と胸部突き上げ法を交互に繰り返す
 
 
ポイント!
体位を変えることで、のどに詰まったものが出やすくなる
 
 

【腹部突き上げ法(ハイムリック法)】

 
手順
・背後から両腕を回して、片方の手を握りこぶしにし、子どものみぞおちの下に当てる
・もう片方の手をその上に当てて、両手で上に押し上げるように圧迫する
 
ポイント!
・1歳未満の乳児には行わない!
・1歳以上の子どもにも実施できるが、体重が20kg以上(およそ5歳以上)の子どもに実施することがのぞましい
ハイムリック法は1歳以上の子どもに実施することが可能ですが、内臓を損傷するリスクもあるため、5歳未満の子どもに対しては背部叩打法または、胸部突き上げ法を優先して行いましょう。
対処法にについては、こちらに詳しく絵が記載されているので参考にしてくださいね。
 

3. 子どもの命を守る行動を!

今回は看護師の私から、保育園で子どもが のどを詰まらせた時 の対処法についてお伝えしました。
子どもが のどを詰まらせた時 は保育士さんも焦ってしまうと思います。
絶対に一人で対処しようとせずに、保育士さん同士で協力をしていきましょう!
 のどを詰まらせた時 の対処法を身に付けて、悲しい事故を防いでいきましょうね。

執筆者:瀬川知子(看護師)

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