実習を控えている保育学生さん!子ども達との関わりに不安を感じていませんか?保育は「 養護 」の視点を意識することが大切。今回の記事では、3歳児の 養護 の具体的な内容を看護師の私からご紹介します。実習の参考にしてくださいね。
1. 【保育】3歳児の発達と 養護 のねらい
保育学生のみなさん!今回は「 養護 」シリーズの3歳児版をお届けします。
保育実習を控え、不安を感じている学生さんは多いのではないでしょうか。
年齢や月齢に合った 養護 の視点を捉えておけば大丈夫!
まずは、3歳児の成長・発達について理解を深めましょう。
3歳児の成長・発達の特徴
・スプーンやフォークを使って一人で食べられるようになる
・おむつを卒業し、トイレで排泄ができるようになる
・ボタンやファスナーの扱いに慣れ、着替えや靴の着脱がスムーズになる
・歯磨き、手洗い、うがいを教えることでできるようになる
・筋肉が発達し、動きがダイナミックになる
・バランス感覚が発達する
・手先が器用になり、ハサミを使った工作や、小さなブロックで形をつくることができる
・言葉で自分の気持ちを伝えられるようになる
・「なぜ」「どうして」と質問が多くなる
・子ども同士で遊ぶようになる
・少しずつルールを理解できるようになる
・思考力や記憶力が上がる
3歳になると、身の回りのことは自分でできるようになり、言葉でのコミュニケーションがスムーズになってきます。
保育士さんは主に見守りをして、子ども達が自分で考えて行動できるようサポートしていきましょう。
また、3歳児はさまざまのことに興味関心を持つようになる時期。
子どもの「なぜ」「どうして」に耳を傾けることで、自分で考える力や探求する力を育むことができます。
2. 保育実習で即実践!3歳児の 養護 の具体的な内容
つぎに3歳児の具体的な 養護 の内容を、簡単にご紹介します。
保育実習で子ども達と関わる時の参考にしてくださいね。
【子どもが身の回りの清潔を保てるよう見守る】
3歳になると、トイレの後や外遊びの後に手を洗う、洋服が汚れたら自分で着替えるなど、自分で清潔を保つ行動が習慣化されてきます。
しかし、忘れてしまうことも多々…
そんな時には、保育士さんが「手を洗ってから、お部屋に入ろうか」
「お着替えしたら気持ちが良いよ」と声掛けをしてあげましょう。
それをくり返すことで、生活をするために必要な習慣を身に付けていくことができます。
【危険な行動・場所が判断できるよう促す】
3歳児は、遊び方がアクティブになるため、中には危ない遊び方をする子どもが増えてくる時期です。
例えば、ブランコをしているところの前を通ろうとしてしまったり、お散歩の時にふざけてしまう場面もあると思います。
危険な行動を防ぐために、遊ぶ前やお散歩の前に一度ルールを子ども達と確認する時間をつくりましょう。
それでも、危険な行動をしてしまう子どもに対しては、「○○くんが道路でふざけると、どうなっちゃうかな?」と子ども自身に考えてもらうような声掛けをしましょう。
一度自分で考えてもらってから、「車や自転車にぶつかると、大きなケガをして危ないからやめてね」と具体的な理由を伝えると子どもにも分かりやすいですよ。
【「なぜ」「どうして」に答える】
3歳頃からいわゆる「なぜなぜ期」に突入します。
これは、子ども達がさまざまなことに興味関心を持っている証拠。
保育学生さんは「なぜなぜ期」に対してどのように対応していいのか悩んでしまいますよね。でも大丈夫!簡単にこの対応についてご紹介します。
なぜなぜ期の対応法
・簡単な質問に関してはその場で答える
・一緒に調べてみる
・「○○くん(ちゃん)はどう思う?」と逆に質問してみる
・子どもが分かりやすい言葉をつかって説明する
子どもの質問に対して、その場ですぐに答えられるのがベスト。
しかし、子どもの質問の中には答えるのに難しいこともあります。そんな時は、一緒に調べてみるのも良いですね。
【できたことを褒め自信につながる声掛けをする】
3歳児は、自分でご飯を食べたり、トイレに行ったり、着替えたりと自分のことを自分でする力がどんどんついてきます。
しかし、子どもの成長には個人差があるため、保育士さんは子ども一人ひとりのできること、難しいことを把握する必要があります。
基本的には、見守りをすることは大切ですが、子どもが難しいと感じていることには、そっと手を差し伸べてあげましょう。
今までできなかったことができた時には「頑張ったね!」「自分でできたね」と声をかけてあげると、自信や自己肯定感につながりますよ。
3. 見守りと援助のバランスを考えた保育をする
今回は、3歳児の 養護 についての具体的な内容を看護師の私からお伝えしました。
もちろん、同じ3歳児でも個人差はありますので、子ども達を温かい目で見守り、できないところはそっと手を差し伸べる。
このバランスを考えることが3歳児の 養護 のポイントです。
保育学生さんの参考になればとても嬉しいです。