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施設実習で戸惑いやすい『試し行動』とは?対応のコツと実習日誌の例

試し行動
施設実習で戸惑いやすい「試し行動」。声をかけても無視されたり、わざと反対のことをされたりすると不安になりますよね。試し行動は「嫌われたサイン」ではなく「受け止めてほしい気持ちの表れ」。この記事では、意味や背景、対応、日誌の書き方をやさしく解説します。
index

1. 試し行動とは?
 ◯実習で知っておきたい背景
 ◯試し行動とイヤイヤ期はどうちがう?
2. 施設実習でよくみられる試し行動の具体例
3. 実習で試し行動に出会ったときの対応と心構え
 ◯試し行動への向き合い方と心構え
 ◯【体験談】実習で感じた“試し行動”との向き合い方
 ◯関わりを続けることが信頼につながる
4. 実習日誌に試し行動を書くときのポイントと例文
5.実習の試し行動は子どものサイン

施設実習に行くと、「子どもがなかなか心を開いてくれない」「急に叩かれた
そんな経験をする実習生は少なくありません。
戸惑うその姿は、もしかしたら「試し行動」かもしれません。
試し行動は「イヤだ、嫌い」ではなく、「本当に受け止めてもらえるの?」の気持ちの表れです。
この記事では、試し行動の意味や背景、実習での対応のコツ、日誌に書けるヒントをわかりやすく解説します。
知識をもっているだけで、心に余裕を持って施設実習に参加できます。
安心して、落ち着いた気持ちで実習に臨んでくださいね。

1. 試し行動とは?

試し行動とは、大人の愛情や関心を確かめるために子どもがとる行動です。
「叩く」「無視する」「わざと反対のことをする」などが代表的で、実習中に戸惑う実習生も多いでしょう。

実習で知っておきたい背景

一見すると「嫌われている」と感じやすい姿も、実は「受け止めてほしい」思いの表れです。
とくに愛着形成が不安定な場合に多く見られ、心理学では「愛着障害」の言葉で説明されることもあります
実習生にとって「なぜこうした行動が起こるのか」を理解しておくことはとても大切です。
背景を知っておくことで、「嫌われた」と思い込まずに落ち着いて関われるようになります。
こうした姿は施設実習だけでなく、保育園など日常の保育現場でも見られます。

試し行動とイヤイヤ期はどうちがう?

2歳・3歳ごろにも見られる試し行動。
「これってイヤイヤ期と同じ?」と思う方もいるかもしれません。
イヤイヤ期は「自分でやりたい」自我の芽生えによる発達の一段階です。
試し行動は大人との関わりの中で、信頼や愛情を確かめるための行動
どちらも反抗的に見えることがありますが、背景はまったく異なります
この違いを知っておくと、子どもの姿を落ち着いて受け止めやすくなります。

2. 施設実習でよくみられる試し行動の具体例

施設実習での実習生が戸惑いやすい具体例を紹介します。
試し行動の具体例
・声をかけても無視される
・仲良くなったと思ったら急に突き放す
わざと反対のことをする
噛みつく・叩くなどの身体的な行動
暴言や天邪鬼な反応
こうした行動に直面して驚いたり、不安になるのは自然なことです。
具体例を知っておくだけで「自分だけが戸惑っているわけではない」と安心できます。
実習日誌に書くときは、こうした姿を事実として記録することから始めましょう。

3. 実習で試し行動に出会ったときの対応と心構え

試し行動への向き合い方と心構え

試し行動に出会ったときは、否定や怒りで返さず、一貫した態度で関わることが大切です。
無理に仲良くなろうとせず、距離感を保ちながら「見ているよ」「大切にしているよ」と安心感を伝えましょう
完璧に対応できなくても大丈夫です。

【体験談】

実習で感じた“試し行動”との向き合い方
私自身も施設実習中に、子どもから天邪鬼な態度をとられて戸惑ったことがありました。
たとえば、声をかけてもわざと反対のことをしたり、こちらを見ながら知らないふりをしたり…。
頭では「試し行動かもしれない」と理解しているつもりでも、「嫌われているのかな」と不安になる日がありました。
どう関わればよいか悩みましたが、笑顔で声をかけ続け、見守る姿勢を大事にしたところ、少しずつ話しかけてくれるようになったのです。
短い実習の中でも「関わりを続けること」が信頼につながるのだと実感した経験です。

関わりを続けることが信頼につながる

対応に正解はありません。
大切なのは「関わりを続ける姿勢」です。
短期間の実習でも、子どもはその姿をしっかり感じ取っています。
焦らず、一つひとつの関わりを大切にしていきましょう。
笑顔で関わる  保育士

4. 実習日誌に試し行動を書くときのポイントと例文

実習日誌には「行動の事実」+「自分の気づき」+「次につなげる学び」を書くのがポイントです。
例文
「返事がなかったが、関わりを求める姿かもしれないと感じた」
「突き放す態度にも笑顔で関わることで距離が縮まると学んだ」 など。
日誌は“できなかったこと”ではなく“気づけたこと”を書く場です。
うまく対応できなくても、感じたことを丁寧に残すことが成長につながります
もし可能であれば、施設の担当者や先生に、気になることを質問してみてもよいでしょう。
子どもの背景などを知ることで、学びがより深まります。
実習日誌のメモをとる エプロン姿の女性

5.実習の試し行動は子どものサイン

試し行動は「嫌われた」のではなく、「受け止めてほしい」気持ちのサインです。
実習で完璧に対応する必要はありません。
知識をもっておくだけで不安が和らぎ、安心して落ち着いた気持ちで実習に臨めます。
実習は戸惑いや不安があって当然です。
大切なのは、その経験を通して「自分なりの学び」をもち帰ること
試し行動を知識として理解しておけば、不安な場面も前向きな学びへと変えられます。
実習を重ねるなかで、きっと一歩ずつ自信につながっていくでしょう。
うまくいかない日も含めて成長のチャンスです。
試し行動を通して“人と信頼関係を築く力”を学んでいく時間でもあります。
子どもと過ごす一日一日を大切に、自分らしく実習に臨んでくださいね。
応援しています。

執筆者:まこ 先生(保育教諭1)

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