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保育士の初任給はいくら?手取り・園別・学歴別のリアル相場をチェック!

初任給
「保育士は給料が低い」と聞くたびに、将来の生活が不安になりますよね。この記事では公立・私立・企業内保育の園形態別”初任給”と手取り額をまるっと解説。この記事を読めば「自分の初任給でどんな暮らしができるか」が具体的にイメージでき、就活で聞くべきポイントがわかります。
目次
1.保育士の”初任給”・手取りの平均はいくら?
2.園別で比較!公立・私立・企業内保育士の初任給を見てみよう!
・公立保育園(地方公務員)
・私立保育園(社会福祉法人・学校法人)
・企業内・院内・事業所内保育
3.学歴別でみる保育士初任給の違い
・大卒と短大・専門卒の初任給差を数値で把握
・学費と初任給の回収シミュレーション
・奨学金返済を考慮した場合
4.【収入アップ!】初任給をグッと増やす5つのポイント
5.今日からできる!就活&お給料UP チェックリスト
6.”初任給”にまつわる素朴な疑問 Q&A
7.初任給を理解して”ほいコレナビ”で理想の園を探そう

1.保育士の”初任給”・手取りの平均はいくら?

保育士を目指すみなさんが一番気になるのは、実際にどのくらいのお給料がもらえるのかですよね。
厚生労働省の最新統計データをもとに、リアルな数字をチェックしてみましょう。
項目 金額
平均初任給(総支給額) 20.6万円
手取り額(概算) 16.5万円
年収換算(ボーナス含む) 約290万円
保育士(女性)の平均初任給は月給20.6万円となっています。
ここから社会保険料や税金を差し引くと、実際に手元に残る手取り額は約16.5万円です。
年収で見ると、ボーナス(賞与)を含めて約290万円が目安となります。
「やっぱり低いのかな…」と心配になるかもしれませんが、これは基本給の部分だけの話。
処遇改善加算(保育士の給料を上げるための国の制度)や各種手当で、この金額より多くもらえる園もたくさんあるんです。
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」

2.園別で比較!公立・私立・企業内保育士の初任給を見てみよう!

実は、保育士の初任給は働く園の種類によって大きく変わります。
公立・私立・企業内保育の3タイプに分けて、それぞれの特徴を整理しました。
園のタイプ 初任給目安 特徴
公立保育園 19.3〜20.9万円 地方公務員・安定性重視
私立保育園 19.5〜21.0万円 園の規模で差・処遇改善加算あり
企業内保育 22.0〜24.0万円 福利厚生充実・夜勤なし

・公立保育園(地方公務員)

地方公務員として勤務するため、安定性と確実な昇給が大きな魅力です。
数年ごとに昇格チャンスがあり、将来設計を立てやすい環境。
ただし、公務員試験の対策が必要で採用枠も少ない点は覚えておきましょう。

・私立保育園(社会福祉法人・学校法人)

運営する法人の規模や自治体の制度によって待遇に差が出やすいのが特徴です。
処遇改善加算や家賃補助の有無で、手取りに数万円の差が出るケースもあります。
園見学では「どのくらい職員に還元されているか」を必ずチェックしましょう。

・企業内・院内・事業所内保育

福利厚生が充実しているケースが多く、夜勤がない点も安心材料。
ただし、預かる子どもの人数が少なく、幅広い保育スキルを積みにくい側面があります。
将来的なキャリアを考えるなら、自分で学ぶ姿勢も大切です。

3.学歴別でみる保育士初任給の違い

「4年制大学を出た方がお給料は高いの?」との疑問を持っている方も多いでしょう。
学歴による初任給の違いと、その後の昇給について詳しく見ていきましょう。
学歴 初任給目安 特徴
4年制大学卒 21.0万円 昇格しやすい傾向
短期大学卒 20.0万円 実習時間が豊富
専門学校卒 19.7万円 専門技術に特化

・大卒と短大・専門卒の初任給差を数値で把握

学歴による初任給の差は約1〜1.3万円程度と意外に小さいです。
大卒21.0万円、短大卒20.0万円、専門卒19.7万円。
それよりも大切なのはその後の昇給ペースと昇格の条件です。
多くの園では学歴よりも経験年数や研修受講を重視。
つまり、入職後の頑張り次第で学歴差はいくらでも逆転できます。

・学費と初任給の回収シミュレーション

結論からいうと、昇給を考慮すれば平均5〜7年で学費差を回収可能です。
まずは学費と初任給をシンプルに比べてみましょう。
項目 4年制大学卒 短大卒 差額
学費総額 400万円 220万円 180万円差
初任給(月給) 21.0万円 20.0万円 1.0万円差
手取り(概算) 16.8万円 16.0万円 0.8万円差
年収(1年目) 294万円 280万円 14万円差
シンプル計算では学費差180万円÷年収差14万円=約13年で元が取れる計算。
でも実際には昇給や手当があるので、もっと早く逆転できます。
【昇給を考慮した回収シミュレーション】
  • 1〜3年目:年収差 約14万円
  • 4〜6年目:年収差 約18万円(処遇改善加算アップ)
  • 7〜10年目:年収差 約25万円(リーダー手当・昇格)
この昇給カーブを踏まえると、平均5〜7年で学費差を回収できます。

・奨学金返済を考慮した場合

奨学金の有無で「実際に自由に使えるお金」は変わります。
意外ですが短大卒の方が手取りが多いケースもあるんです。
ケース 4年制大学卒 短大卒 毎月の差
奨学金なし 手取り16.8万円 手取り16.0万円 大卒が+8,000円
奨学金返済あり
(4大:月2万円/短大:月1万円)
実質14.8万円 実質15.0万円 短大が+2,000円
このように、奨学金返済がある場合は短大卒の方が毎月2,000円多い逆転現象が起きます。
つまり「実際に自由に使えるお金」で比べることが大切なんです。
キャリアアップ研修を早めに受講して6〜7年目でリーダーになれば、月1万円の手当がつき年収差はさらに広がります。
結論として、長期的には大卒の方が有利ですが、短期的な生活面では短大卒でも十分やっていけます。
保育士 初任給は気になります!

4.【収入アップ!】初任給をグッと増やす5つのポイント

平均的な初任給でも、ちょっとした工夫で手取りを大幅にアップさせられるんです。
今から準備できる5つのコツをご紹介しますね。
【収入アップの5つのポイント】
  • 家賃補助制度のある自治体・園を選ぶ
    月8.2万円の家賃補助で実質手取り+5万円効果
  • 処遇改善加算Ⅱでリーダー役を早めに取得
    月5,000〜1万円の手当が追加される
  • 得意分野の資格を追加で取る
    幼保英検・食育インストラクターなど
  • 夜間保育・企業内など高待遇求人を狙う
    基本給自体が2〜3万円高い設定
  • 副業OKの園ならベビーシッターで収入アップ
    休日に月2〜3万円の追加収入
なかでも家賃補助制度の効果はすごいんです。
月8.2万円の補助があれば、手取り16.5万円が実質24.6万円相当になります。
園選びのときは、基本給だけでなく福利厚生がどれだけ充実しているかもしっかりチェックしましょう。
保育士 初任給を増やす方法をチェック!

5.今日からできる!就活&お給料UP チェックリスト

初任給アップのための具体的なやることリストをまとめました。
できるところから一つずつチャレンジしてみてくださいね。
アクション ポイント
保育士資格の取得状況確認 卒業と同時に取得予定か確認・必要な単位数もチェック
園見学の予約を取る 給与制度について質問リスト作成・複数園で比較検討
給与質問テンプレート作成 「処遇改善加算の還元率は?」「家賃補助制度はありますか?」など
家計シートを作成 一人暮らし予算の把握・奨学金返済額も含めて計算
求人アラート設定 希望条件での新着求人通知・複数サイトで情報収集
追加資格の検討 幼保英検・食育インストラクターなど将来性のある資格調査
地域の補助制度調査 自治体の保育士支援制度・住宅手当・就職支援金の確認
とくに重要なのは、園見学での質問準備です。
遠慮せずに「1年目の手取り例を教えてください」「賞与は何ヶ月分ですか?」と具体的に聞いてみましょう。
また、給与明細のサンプルを見せてもらえるかお願いするのもおすすめ。
実際の手取り額や各種手当の内訳がわかると、リアルな生活設計ができます。
【給与関連の質問例】
  • 初年度の手取り例はどのくらいですか?
  • 処遇改善加算はどの程度還元されますか?
  • 家賃補助や住宅手当はありますか?
  • 昇給はどのタイミングでどのくらいありますか?
  • キャリアアップ研修の受講サポートはありますか?
家計シート作成では、手取り額から生活費を差し引いて自由に使えるお金がどのくらいになるかを計算してみてください。
一人暮らしを考えている場合は、家賃・光熱費・食費・奨学金返済・貯金などを含めた現実的な予算を立てることが大切です。
また、地域によっては保育士向けの特別な支援制度があることも。
「◯◯市 保育士 支援制度」で検索して、就職支援金や家賃補助などが無いかチェックしてみましょう。
保育士 初任給アップのための就活チェックリスト

6.”初任給”にまつわる素朴な疑問 Q&A

初任給について、みなさんからよくある質問をQ&A形式でまとめました。
気になっていたことがここで解決できるかもしれません。

Q.初任給20万円の手取り額は?

A.総支給額20万円から社会保険料や税金を差し引くと、手取りは約16万円になります。
ただし、家賃補助8.2万円がある園なら、実質的に使えるお金は24.6万円相当になります。
家賃補助があるか無いかで生活の質が大きく変わってくるんです。

Q.ボーナスはいつもらえる?

A.初年度のボーナスは6月と12月に合計1.5〜2.0ヶ月分がもらえることが多いです。
公立保育園では年間4.5ヶ月分程度、私立では1年目は少なめで2年目以降に増えていく園が多いです。

Q.残業代は発生する?

A.残業代を1分単位で支給する園は約52%まで増えています。
行事前の持ち帰り作業も「残業申請が必要」に変わってきていて、サービス残業の改善が進んでいます。
行事準備は共有素材を使うのがコツです。

Q.3〜4年目保育士の給料相場は?

A.厚生労働省のデータでは、経験年数1〜4年の保育士の平均月給は約24万円、年収は約330〜340万円が相場です。
経験3〜4年目はこの上限側にあたり、処遇改善加算Ⅰの段階アップや主任補佐候補への昇格。
さらに手当が増える園もあります。

Q.5〜7年目保育士はいくら稼げる?

A.経験年数5〜9年で平均月給25〜26万円、年収350〜370万円が目安です。
5〜7年目はこの中央値付近にあたります。
処遇改善加算Ⅱのリーダー要件を満たすと月5,000〜1万円程度の手当が上乗せ。
加算Ⅱを受けるには、キャリアアップ研修40時間の修了や園内の配置要件などを満たす必要があります。

Q.8〜10年目保育士の平均年収は?

A.厚生労働省のデータでは、経験5〜9年目の保育士の平均月給は約25.5万円年間賞与は約66万円です。
経験8〜10年目はこの中央値付近にあたるため、月給は約25~26万円、年収は約350~380万円が相場。
処遇改善加算Ⅱでは、副主任や専門リーダーに月額約4万円(年間最大約48万円)が上乗せされるケースがあります。

Q.30歳保育士の年収はいくら?

A.厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、30~34歳の保育士の平均年収は約385万円です。
たとえば、家賃補助が月額8.2万円まで出る園の場合・・・
家賃負担が軽減されることで“実質的な経済的価値”が年36〜100万円ほど増える計算にことも。
また、企業内保育などの高待遇園では、30歳でも年収420万円超を実現しているケースもあります。
【給与データについて】
  • 基本データは厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を参照
  • 処遇改善加算や家賃補助は園によって大きく異なります
  • 実際の給与は園の規模・地域・制度により変動します
  • 年収には基本給+各種手当+賞与が含まれます
参考:厚生労働省「保育士等(民間)のキャリアアップの仕組み・処遇改善のイメージ」
参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
保育士の年収相場をチェック!

7.初任給を理解して”ほいコレナビ”で理想の園を探そう

保育士の初任給は平均20万円前後ですが、家賃補助や処遇改善加算をうまく活用すれば手取り+5万円も夢ではありません。
大切なのは、基本給だけでなく福利厚生や手当の仕組み全体を見て園を選ぶことです。
どんな働き方・待遇を希望するかを明確にしておくことが、お給料に満足できる第一歩。
「一人暮らしがしたい」「奨学金を無理なく返済したい」など、自分なりの生活プランを立ててみましょう。
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執筆者:いのとも(保育士)

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