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保育士でも”産休”はちゃんと取れる?学生のうちに知りたい期間・給料・手続きガイド

産休
「好きな保育を仕事にしたい。でも妊娠したらどうなるの?」そんな不安はありませんか?本記事では保育士の"産休"を中心に、取得時期・手当・園への伝え方を解説。この記事を読めば就活前に“産休"に強い園を選ぶコツと、リアルなお金事情がわかり、自信をもってキャリアを描けるようになります。
目次
1. そもそも保育士は”産休”を取れる?制度と取得条件を整理しよう
・”産休”と”育休”の違いを1分でチェック
2. いつから休める?産休スケジュールと手当フル解説
・産手当金・出産育児一時金・育休給付金の計算式
・産休中の手取りは?月給24万円なら約16万円キープできる理由
・産休中のお金事情+筆者体験談
3. 園への報告・引き継ぎ完全ロードマップ
・産休届・医師証明・連絡カードの書き方
4. 産休が取りやすい園の見分け方と求人チェック術
5. 今日からできる!”産休”に強い園を選ぶ5ステップ

1. そもそも保育士は”産休”を取れる?制度と取得条件を整理しよう

結論からいうと、保育士でも産休は必ず取得できます
労働基準法で定められた「産前42日・産後56日」の産休は、雇用形態を問わずすべての働く女性の権利
正職員はもちろん、契約社員やパートでも関係ありません。
最新の厚生労働省「雇用均等基本調査」によると、女性の育休取得率は97.6%。
保育業界でも産休・育休を取る先生が年々増えています。
「妊娠したら辞めるしかない」なんて心配は無用です。
法律がしっかり守ってくれるので安心してくださいね。

・”産休”と”育休”の違いを1分でチェック

似ているようで制度が違う「産休」と「育休」。
まずは表で整理してみましょう。
項目 産休 育休
正式名称 産前産後休業育児休業 育児休業
取得期間 出産予定日前42日~産後56日 子どもが1歳まで(最大2歳)
取得条件 雇用形態問わず全員 1年以上勤務など条件あり
お金 出産手当金(給与の3分の2) 育児休業給付金(給与の50~67%)
産休=出産前後の「強制休業」育休=子育てのための「選択休業」と覚えるとわかりやすいです。
育休には「パパ・ママ育休プラス」制度があり、夫婦で分割取得すれば最長2歳2ヶ月まで延長できるケースも。
保育園の入園待ちなど復職が難しい場合にも、延長できる選択肢があります。
制度を正しく理解して、自分に合った休業プランを立てておきましょう。
参考:厚生労働省「パパ・ママ育休プラス」
参考:厚生労働省「令和4年度雇用均等基本調査」

2. いつから休める?産休スケジュールと手当フル解説

産休は出産予定日の42日前から取得できます。(多胎妊娠:双子や三つ子を妊娠は98日前)
この期間中は給与の代わりに健康保険から出産手当金などの給付が受けられます。
さらに、出産時には「出産育児一時金」、育児期には「育児休業給付金」もあり、生活への影響を軽減。
月給24万円の保育士の場合でも、手取りは大きく減らないケースがほとんど。
では具体的に、3つの給付金の内容・実際の手取り額・体験談まで、順に詳しく見ていきましょう。

・産手当金・出産育児一時金・育休給付金の計算例

妊娠・出産・育児のあいだには、次の3つの給付金がもらえます。
どれも非課税なので、手取り額がそのまま受け取れます。
給付金名 もらえる期間 金額の目安 手続き窓口
出産手当金 産前42日~産後56日 給与の約67% 健康保険組合
出産育児一時金 出産時(1回限り) 42万円(双子は84万円) 健康保険組合
育児休業給付金 産後57日~子ども1歳 給与の50~67% ハローワーク
【かんたんな計算方法】
  • 出産手当金:(過去12ヶ月の標準報酬月額:社会保険の計算のもとになる給料の平均 ÷ 30日)× 2/3 × 日数
  • 育児休業給付金:(休業開始前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180日)× 支給率(最初の180日は67%、その後は50%)
  • 出産育児一時金:一律42万円(病院が直接受け取る「直接支払制度」あり)
▼モデルケース:月給24万円の保育士さんの場合
給付金名 計算例 受け取れる金額
出産手当金 (24万円 ÷ 30日)× 2/3 × 98日 約52万円
出産育児一時金 一律 42万円
育児休業給付金 (24万円 ÷ 30日 × 30日)× 67%(半年間) 月約16万円(半年間)、その後は月約12万円
このように計算すると、「産休中は給料ゼロ」ではなく、手当や給付金で生活をカバーできます。

・産休中の手取りは?月給24万円なら約16万円キープできる理由

「産休中はお給料が出ないから生活が心配…」そんな不安を感じている人も多いはず。
でも実際には、手取りの減少は想像より少ないんです。
項目 通常勤務(月) 産休中(月)
支給額 243,000円(給与) 約161,000円(出産手当金)
控除(社保・住民税) 約43,000円 免除
可処分所得(手取り) 約20万円 約16万円
産休中は園からの給料は出ませんが、健康保険から出産手当金が支給されます。
さらに住民税や社会保険料も免除されるため、手取りで見ると4万円程度の減少
月24万円のお給料なら、産休中も約16万円をキープできます。
不安な場合は労働基準監督署や健康保険組合に事前確認するのもおすすめです。

・産休中のお金事情+筆者体験談

制度上は出産手当金や育児休業給付金などで収入がカバーされますが、実際の現場では「予定通りに働けないケース」もあります。
ここでは給付金の知識とあわせて、筆者自身の経験談をご紹介します。

▶ 制度はあっても体調次第で前倒しに

第一子妊娠時、私は血圧が高めな状態。
「出産直前まで働くつもり」でしたが、妊娠9ヶ月の健診で妊娠高血圧症候群を発症し、即日入院を告げられました。
急な入院で、予定よりも早めに産休へ。
「体調の変化は突然やって来る」ことを痛感しました。

▶ 制度+有給で収入減は最小限に

ただ、事前に母性健康管理指導事項連絡カード(母健カード)の存在を知っていたおかげで勤務軽減や休暇取得がスムーズでした。
さらに有給休暇を組み合わせることで、収入減も最小限に。
制度の知識と事前準備が「安心」につながったと実感しています。

▶ 事前にやっておくと安心な準備

【準備リスト】
  • 母健カード(勤務軽減の依頼書)の書き方を確認
  • 引き継ぎ資料や業務メモを作成
  • 有給や公休(園が決めている休み)の残日数を把握
  • 緊急連絡先リストを職場・家族と共有
出産や産休は自分だけでなく、園や同僚、子どもたちにも関わる大切な出来事。
「制度を知り、無理せず早めに準備」が、あなたと周囲の安心を守ります。
母性健康管理指導事項連絡については後半の「・産休届・医師証明・連絡カードの書き方」でも解説しています。
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」

3. 園への報告・引き継ぎ完全ロードマップ

妊娠がわかったら、報告する順番がとても大切。
①園長→②同僚→③保護者の順で伝えるのが基本です。
この順番には理由があります。
まず園長に報告することで、代替職員(産休中に代わりに働く人)の手配や勤務調整など体制面の準備が整います。
次に同僚へ伝えれば、業務の引き継ぎや保育計画の共有がスムーズに。
その上で保護者に説明することで、安心感と信頼が得られます。
伝え方のコツは「口頭+公式プリント」で正確に伝えること。
SNSや個人LINEなどの非公式な手段は誤解やトラブルの原因になりやすいためNG。
保護者説明は主任や園長が同席し、誤解のないようダブルチェック体制で行いましょう。
報告先 伝える理由 伝え方のコツ・NG例
1:園長 体制調整・人員配置などを早期に整えるため 口頭+書面(産休届)
SNS連絡はNG
2:同僚 業務引き継ぎや保育計画の連携を図るため 個別面談+引き継ぎToDo共有
3:保護者 子どもの安心感と信頼関係を保つため 主任同行+プリント+口頭説明
LINEやグループ投稿はNG

・産休届・医師証明・連絡カードの書き方

産休の手続きには、いくつかの書類が必要です。
提出先と必要書類を整理しておきましょう。
【提出書類と窓口】
  • 産休届:私立園は園長、公立園は役所人事課へ
  • 医師の診断書:産婦人科で発行
  • 母性健康管理指導事項連絡カード:必要に応じて
母健連絡カードは厚生労働省のホームページからダウンロードできます。
つわりや腰痛などで勤務がつらいときは、遠慮せず活用してくださいね。
記入見本も厚労省サイトに掲載されているので、事前にチェックしておくと安心です。
参考:働く女性の心とからだの応援サイト「母性健康管理指導事項連絡カード」
妊娠中は無理せず、早めの"産休"を検討しよう。

4. 産休が取りやすい園の見分け方と求人チェック術

求人票や園見学では「産休育休取得率」「復帰率」「時短制度」「代替職員の有無」を必ずチェック。
とくに「産休育休実績あり」だけでは不十分で、どれくらいの職員が実際に取得して復帰しているかが重要な判断基準です。
下記のチェックリストを活用して、安心して働ける園を選びましょう。
チェック項目 安心できる目安 確認ポイント(質問例)
産休・育休取得率 年に1人以上/育休取得率90%以上 「過去3年で何人取得されましたか?」
育休後の復帰率 80〜90%以上 「復帰後はどのポジションで働いていますか?」
時短勤務制度 小学校就学前まで/週3〜4勤務も可 「時短勤務の先生は何時に退勤していますか?」
産休代替職員の確保 専任補助がいる/外部人材バンクと提携 「産休の職員が出たときはどう対応していますか?」
「取得実績○人/年」「復帰率90%」などの具体的な数字があると安心材料になります。
学生ボランティア枠から産休代替採用につながるパターンもあるので、アルバイト経験も貴重な情報収集の場。
園見学時に遠慮なく質問して、リアルな働き方をイメージしてみてくださいね。
"産休"・"育休"は重要!しっかりチェックしよう。

5. 今日からできる!”産休”に強い園を選ぶ5ステップ

最後に、学生の今からはじめられる具体的なアクションプランをご紹介します。
この5つのステップを実践すれば、産休制度が充実した園に出会える確率がグッと上がります。
産休に強い園を選ぶ5ステップ
  1. ほいコレナビに登録→「産休」で検索
  2. 園見学予約→質問リスト用意
  3. 就職フェアで担当者と情報交換
  4. 求人エントリー&条件交渉
  5. 内定後に産休規定を就業規則で確認
とくにステップ1の「ほいコレナビ」での情報収集は今すぐできる第一歩。
産休・育休制度が充実した園の求人が多数掲載されています。
疑問があればほいコレフェアで解消しよう!
就職フェアでは直接園の担当者と話せるチャンス。
遠慮せず「産休取得実績」について質問してみましょう。

執筆者:いのとも(保育士)

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