「保育士=体力勝負」と聞くと、『”何歳まで”働けるんだろう?』と不安になりますよね。実は保育士資格に年齢制限はありません!この記事では保育士は"何歳まで"働けるのかとの視点から平均年齢データ・年齢別の働き方・定年後の活躍先まで解説。最後に「年齢条件付き求人を最短で探すコツ」も紹介します。
1. 保育士は”何歳まで”働ける?公立・私立の定年と現役年齢のリアル
結論からお伝えすると、保育士は「何歳からでも挑戦できて、何歳まででも働ける」仕事です。
資格に年齢制限はなく、70代でも活躍している方がいます。
実際に60歳以上の保育士は全国で6.4%。
人手不足の園では、70歳以上を歓迎する求人もあるほどです。
ちなみに公立と私立では「定年」の仕組みが異なるため、働ける年齢にも差が出ます。
「もう遅いかも…」と心配している方も、どうか安心してください。
保育士は、人生経験を活かせる、年齢にやさしい専門職なんですよ。
・公立園:再任用で65歳まで働くしくみ
公立保育園で働く保育士さんは、地方公務員になります。
公務員の定年は原則60歳ですが、「再任用制度(さいにんよう)」を使えば、その後も働き続けられます。
再任用では、希望や園の状況に応じて65歳まで働けるしくみが整えられています。
再任用制度って?
- 定年後も再び雇用してもらえる制度
- パートタイム勤務が中心(週20時間未満もOK)
- 年金と合わせて収入を得られる
- 学童保育など他の業務と兼務するケースも
「定年後も保育士として働きたい」気持ちをサポートする制度が、どんどん整備されています。
2025年からは少しずつ65歳定年に変わっていく予定なので、これからはもっと長く働きやすくなりそうです。
・私立園:園ごとに違う雇用延長・嘱託制度
私立保育園の場合は、それぞれの園のルールで定年年齢が決まります。
65歳定年の園が多いのですが、園によっては70歳まで働けるところも。
週3日だけのパートタイムの働き方もできます。
時給1,100〜1,400円くらいで、月7〜10万円くらいのお給料になることが多いのです。
ただし、園によって福利厚生(ふくりこうせい:お給料以外の待遇)が全然違うので、働く前に見学に行くことが大切。
パートから正社員になった人もいるので、まずは園の雰囲気を確かめてみてくださいね。
2. 保育士の年齢別平均年齢・年齢層とキャリアパス
気になりますよね。
統計によると、保育士の平均年齢は37.7歳、同じ職場で働く期間は平均8.7年。
10代から70代まで、本当にいろんな年代の人が働いています。
年齢によって役割や働き方も変わってくるのが、保育士のおもしろいところ。
また、産休・育休を取る人は83%もいて、女性が長く働き続けやすい環境になってきています。
年代別にどんな働き方があるか、表で見てみましょう。
| 年代 |
どんなお仕事? |
働き方 |
お給料の目安 |
| 20代 |
クラス担任・行事の準備 |
フルタイム |
18〜25万円 |
| 30〜40代 |
主任・副園長 |
フルタイム |
25〜35万円 |
| 50代 |
サポート・小さい園 |
短時間・パート |
15〜20万円 |
| 60〜70代 |
見守り・お手伝い |
週3日くらい |
7〜10万円 |
・20代:基礎スキルと体力を武器に経験を積む
20代は体力もあって、新しいことをどんどん吸収できる時期。
この時期にいろんな経験を積むことが、長く保育士を続けるための土台になります。
20代の保育士さんがよくやるお仕事
- 0歳児や1歳児のクラス担任
- 運動会や発表会の準備
- ピアノや製作活動の練習
- 保護者の方とのお話
夜勤がある園では、若い人が多めに担当することも。
パソコンでの事務作業も率先してやると、みんなに喜ばれますよ。
体力があるうちに、保育士の基本をしっかり覚えておくことが大切です。
・30〜40代:主任・副園長でマネジメントに挑戦
30代から40代になると、リーダーとしての役割が増えてきます。
処遇改善手当(しょぐうかいぜん:国が保育士のお給料を上げるために作った制度)がついて、お給料もアップ。
現場の保育と、チームをまとめるお仕事の両方をやることになります。
この時期の主なお仕事
- 困ったことがあったときの最初の対応
- 新人の保育士さんの指導
- 勤務表やシフトの管理
責任が重くなる分、やりがいも大きく感じられる時期です。
子育てと仕事を両立している人も多いですよ。
・50代:フリー保育・小規模園へシフトし体力温存
50代になると、無理をしすぎないで働く人が増えてきます。
クラス担任よりも、いろんなクラスをお手伝いする「フリー保育士」になったり、小さな保育園で働いたりする人が多い傾向。
週30時間の正社員制度を使って、フルタイムより少し短めに働く人も。
更年期で体調が変わりやすいときは、園に相談して勤務時間を調整してもらえることもあります。
無理をしないで、今までの経験を活かした働き方が長く続けるコツですね。
・60〜70代:シルバー保育士として補助・見守り
60代以降は「シルバー保育士」として、これまでの経験と知恵を活かします。
週15時間くらい、20人以下の小さな園で、絵本を読んだりお昼寝の見守りをしたり。
年金と合わせて、月7〜10万円くらいの副収入を得ている人が多数。
体操や読み聞かせが得意な人は、とくに喜ばれます。
シニア向けの派遣会社に登録してお仕事を探す人も多いんですよ。
年齢を重ねても、保育の現場でできることはたくさんあるんです。
3. 50代・60代からの転職と求人の探し方
最近「50歳から保育士になりたい」人がどんどん増えています。
未経験でも、ブランクがあっても大丈夫。
働き方を選べば、50代・60代からでも活躍できる保育園はたくさんあります。
まずは「年齢不問」の求人を見つけましょう。
そして支援してくれる機関に登録したり、ボランティア体験をしたりして、園との相性を確かめてみましょう。
その後、履歴書や面接で「年齢だからこその強み」をアピールすることが大切です。
・転職成功までの”5ステップ”フローチャート
50代・60代の転職は、正しい順番で進めることがとっても大切。
迷ったときは、この5つのステップを順番に進めてみてください。
|
やること |
コツ |
| STEP1 |
求人を探して保存する |
「年齢不問」で絞り込み |
| STEP2 |
支援センターに登録 |
履歴書を手伝ってもらう |
| STEP3 |
ボランティア体験 |
園との相性をチェック |
| STEP4 |
履歴書を作る |
年齢=経験をアピール |
| STEP5 |
面接の準備 |
体調管理を具体的に説明 |
焦らずに、一歩ずつ進めていけば大丈夫ですよ。
・ハローワーク&求人サイトで”年齢不問”求人を逃さない
求人探しのコツは、定期的にチェックすること。
ハローワークでは「保育士 年齢不問」で検索条件を保存して、週1回は見てみましょう。
求人サイトでは「50歳から転職 保育士」「シルバー保育士」などのキーワードで検索。
新着メールの設定をしておくと便利です。
公立園のパート募集は掲載期間が短いので、朝一番にチェックするのがおすすめ。
・シルバー派遣・人材バンク活用術〈週15hで月7万円モデル〉
都道府県の「保育士・保育所支援センター」やシルバー人材バンクに登録すると、体の負担が少ないお仕事を紹介してもらえます。
お昼寝の見守りや読み聞かせなど、無理のない範囲でできるお仕事が中心。
時給1,100~1,400円で、週3日働けば年金プラス月7万円くらいになります。
登録は無料で、履歴書の書き方も手伝ってもらえます。
正社員になった人もいるので、まずは体験からはじめてみるのがいいですね。
・応募書類&面接で”年齢”を強みに変えるコツ
年齢を「弱み」ではなく「強み」として伝えることが、採用のカギ。
履歴書の自己PRでは
「子育て経験と前のお仕事の経験を活かして、保護者の気持ちに寄り添える保育士になりたい」
と書いてみましょう。
【面接で伝えたいアピール例】
- 「週○回なら夜勤もできます」
- 「毎日30分ウォーキングして体調管理しています」
- 「若い職員さんと協力して働きたいです」
面接でよく聞かれる
「体力は大丈夫?」
の質問については、普段の健康管理について具体的に話すと説得力が増しますよ。
4. 保育士試験に年齢制限はある?資格取得ステップと最短ルート
「保育士試験って、何歳まで受けられるの?」
安心してください。保育士試験に年齢制限はありません。
何歳からでも保育士を目指せ、実際に50代・60代で資格を取る人もたくさんいます。
保育士になる方法は3つあります。
| 資格の取り方 |
内容 |
| 保育士試験を受ける |
年2回実施(筆記+実技)/筆記合格率30%・実技80%。
最短1年半で取得可能。 |
| 保育士の学校に通う |
短大・専門学校・大学の卒業で資格取得。
通信制もあり、働きながらでもOK。 |
| 職業訓練を受ける |
ハローワークで無料講座を受講。
テキスト代のみ自己負担、就職支援あり。 |
自治体によっては、受験料やテキスト代を補助してくれるところもあるので、お住まいの地域で調べてみてくださいね。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
5. 保育士 “何歳まで”のよくある質問(FAQ)
「保育士って何歳まで働けるの?」「年齢がネックにならないか心配…」
そんな疑問にお応えするため、年齢に関する“よくある質問”をQ&A形式でまとめました。
気になるところからチェックして、自分のこれからの働き方をイメージしてみてくださいね。
Q. 保育士になるには最低何歳からですか?
A. 保育士資格が取れるのは最短20歳(短大2年卒業後)です。
高校卒業後に保育士養成校へ進学するのが一般的ですが、保育園で3年間働いたあとに受験する道もあります。
早めに保育士を目指したい方は、高校生のうちから進路を調べておくと安心です。
保育士の就職フェアに参加して、情報収集するのもおすすめですよ。
こちらの記事でもくわしく解説しています。
Q. 45歳・50代でも正社員として採用されますか?
A. はい、年齢を問わず正社員採用されるケースは多数あります。
とくに人手不足の地域では、年齢よりも意欲や経験を重視する園が増えています。
体力が不安な場合は、クラス担任ではなく補助やフリー保育士としての就職もおすすめです。
「年齢不問」「シニア歓迎」などのキーワードで検索すると、見つけやすくなりますよ。
Q. 体力が不安です。何歳まで現場で働けますか?
A. 60代・70代でも、無理のない働き方で保育の現場に立ち続けられます。
たとえば、0〜2歳児の担任は体力が必要ですが、補助業務やフリー保育士、事務を兼ねたポジションなら体の負担は少なめです。
腰痛ベルトの支給やサポート器具を用意している園もあり、園と相談しながら働き方を選べば安心です。
次の記事でも解説しているのでチェックしてくださいね。
Q. 70代で保育士資格を取った場合、働き口はありますか?
A. はい、保育の現場で70代の方が活躍しているケースも多くあります。
一時預かりや病児保育、ベビーシッターなど、短時間勤務が中心の職場が人気です。
シルバー人材バンクを通じた求人もあり、週10時間程度の無理のない働き方ができます。
手遊びや読み聞かせのような特技を活かせる現場もあり、年金との両立にも向いていますよ。
6. 今日からできる3ステップで”長く働ける保育士”へ!
この記事を読んで「保育士は何歳からでも挑戦できる」とわかった方も多いはず。
ここで、一度要点をおさらいしておきましょう。
この記事でわかったこと(まとめ)
- 公立園と私立園では定年の仕組みが違う
- 60代、70代でも保育の現場で活躍できる
- 保育士試験は何歳でも受験可能
- 50代、60代の転職も増えている
では実際に「何からはじめればいいの?」
今日からできる3ステップを紹介します。
| ステップ |
やること |
ポイント |
| STEP1 |
年代別の働き方を知る |
50代は短時間、60代は見守り中心など、自分に合う働き方を見つける |
| STEP2 |
体力ケア&制度を調べる |
筋トレ・食事・処遇改善手当・短時間勤務制度などをチェック |
| STEP3 |
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