暑い日は、少しでもひんやり涼しい気持ちになりたいですよね。 この記事ではそんな暑い日におすすめの氷絵の具を用いた制作について紹介していきます。 事前準備から氷絵の具を活用した制作アイディアまでまとめて記載していきます。 この記事を読めば、氷絵の具の制作について理解できますよ♩ ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. 氷絵の具とは?
氷絵の具とは、絵の具等を溶かした色水を凍らせたものです。
絵の具や水の量で、色の濃さの違いや溶けていく氷の感覚を感じられ、子どもの五感を刺激できます。
普通の絵の具とは異なり、氷が溶けていく過程で色の変化があったり、色が混ざり合ったりする表現が楽しめますよ。
とくに暑い夏にはぴったりの制作活動です。
2.事前準備
氷絵の具の制作の事前準備を「準備するもの」と「氷絵の具の作り方」に分けて紹介していきますね。
3.準備するもの
・絵の具、食紅
・水
・製氷器やカップ
・アルミホイル
・ストローやアイスの棒
・画用紙
・新聞紙や雑巾、ビニールシート等、汚れ対策するもの
・トレーやタライ
・ビニール手袋、ゴム手袋
氷絵の具を作る際は、さまざまな形や大きさのものを準備すると、大きさの違いによる溶ける過程の違いを楽しめます。
また、スタンプとして使用する際もさまざまな形のものがあると楽しめますね。
絵の具、食紅どちらでも作れますが、とくに乳児は食紅の方が口に入れても大丈夫なので安心ですよ。
氷の冷たさが苦手な子もいるので、そのような場合にはビニール手袋やゴム手袋を使用するようにしましょう!
絵の具を使用しているため、事前に保護者に汚れてもよい服の準備も忘れずにしておきましょうね。
氷絵の具の作り方
氷絵の具の作り方
①色水を作り、製氷器やカップに入れる。

②アルミホイルを被せて、持ち手(ストローやアイスの棒)をつける部分に小さく穴を開ける。(
カッターで切れ目を入れるのがおすすめ)

③穴を開けた部分に持ち手を差し込み、冷凍する。
④4〜6時間冷凍する。
製氷器に絵の具を直接入れて溶かす方法は色の濃さの調整が難しいので、先に大きい容器で色水を作るのがおすすめです。
水の量を少なめにすると、画用紙につけたときに鮮やかな色になります。
氷が溶けていく過程で水っぽくなるので、色をはっきりと出したい場合は濃いめに作りましょう。
絵の具の量や冷凍時間の異なるものを準備すると、それぞれ色の出方や溶け方が異なり、より楽しめますよ♩
3.氷絵の具制作の進め方
①机や床に新聞紙、ブルーシートを敷く
(感触遊びを中心にする場合や、乳児での活動ではタライやバット、トレーの上で行うと周囲の水濡れが防げます。)
②画用紙を用意する
③冷凍しておいた氷絵の具を製氷器から外す
(冷凍庫から出したばかりの氷はすぐには溶けずに色が出ないため、活動を始める少し前に冷凍庫から出しておきましょう。)
④子どもは好きな色の氷絵の具を選んで、画用紙の上で動かす
⑤氷が溶ける様子や色の変化を楽しむ
(手が冷えるので、直接触れる場合には長時間にならないよう注意が必要です。
また、氷の冷たさを嫌がる子には手袋を渡したり、氷絵の具を冷凍する際につけた持ち手をもつよう促しましょう。)
⑥作品ができたら十分に乾かす
4.年齢別の制作アイディア
氷絵の具を用いたかき氷の製作アイディアを1〜2歳児、3歳児、4〜5歳児の年齢別で紹介していきますね。
①1〜2歳児

ねらい
氷の冷たさや溶ける様子を感じながら、五感を刺激する。
氷を握ったり、触れたりすることで感触の違いを体験する。
作り方
・画用紙の上で自由に氷絵の具を動かす。
・作品を乾かした後に、保育士がかき氷の氷の部分の形に切り取る。
・保育士が作成しておいたカップ部分に貼り付けて完成。
〈注意点〉
1、2歳児では、氷の冷たさや、氷から水になっていく様子に驚く様子が見られます。
「冷たいね」「溶けてきたね」等と子どもの反応に合わせて声をかけましょう。
似たような見た目になってしまいがちなので、さまざまな色や濃さの氷絵の具を用意して、個性が出るようにするのがおすすめです。
1、2歳児は氷絵の具を口に入れようとすることもあるので、よく注意しましょう。
②3歳児

ねらい
手で動かしたりスタンプを押したりして、道具を使って表現する楽しさを知る。
固体から液体へと変わる様子に興味を持ち、自然の不思議を感じる。
作り方
・画用紙の上で氷絵の具を動かしたり、氷絵の具をスタンプのように押しつける。
・作品を乾かした後に、保育士がかき氷の氷の部分の形に切り取る。
・保育士が作成しておいたカップ部分に貼り付けて完成。
〈注意点〉
3歳児では氷絵の具を動かすことで、画用紙に色がつくことを楽しむ様子が見られることが予想されます。
色への興味をもつ子も多いので、さまざまな色を混ぜて、色の変化を楽しめるようはっきりとした色を使用するのがおすすめです。
スタンプとして使用する際は、色が濃い方が使用しやすいので、濃いめに作っておきましょう。
また、氷が溶けていないとスタンプとして形が出づらいので、制作活動を始める少し前に冷凍庫から出して溶かしておきましょう。
氷絵の具で一通り遊び終わったら、チューブから出した絵の具を氷につけて絵を描く方法を試してみるのもおすすめですよ。
絵の具を子どもの画用紙に出して、透明の氷で伸ばしてみると、氷絵の具とはまた違う楽しみ方ができます。
③4〜5歳児

ねらい
自分で色を選んだり、模様を作ったりして、制作の達成感を味わう。
氷を転がしたり、色を重ねたりして、自分なりの表現を楽しむ。
作り方
・画用紙にクレヨンで自由に絵を描く。
・絵を描いた上から氷絵の具を乗せて動かす。
・作品を乾かしたら、かき氷の氷の部分の形を保育士が下書きし、子どもに切り取ってもらう。
・保育士が作成しておいたカップ部分に貼り付けて完成。
〈注意点〉
4〜5歳児は氷から水に溶けていく過程での色の変化や、はじき絵の仕組みに気づき、自分なりに工夫しながら制作をする姿が見られます。
また、「氷を手でもつと早く溶ける」「溶けた水の部分に混ぜるとどうなる?」等と自然の不思議に気づき、さまざまに試す姿があります。
子どもの気づきや疑問に寄り添いながら制作活動を進めていきましょう!
氷絵の具でのはじき絵では使用したクレヨンの色によって、目立つ色が異なります。
濃い色と薄い色の氷絵の具を準備しておくのがおすすめですよ。
5.氷絵の具で暑い夏も保育を楽しもう!
氷絵の具の事前準備や年齢別の制作アイディアについて紹介してきました。
氷絵の具は室内でも夏を感じられる製作なので、気温が高すぎて水遊びをできない日にもおすすめですよ。
また、他の制作とは異なり、氷の冷たさや溶けていく様子、色の混ざり合い等子どもの五感を刺激できる活動です。
ぜひ夏の保育に取り入れてみてくださいね♩
氷絵の具を行う際は、色水を凍らせる必要があるので、計画的に準備を進めましょう。
この記事が夏の制作活動のヒントになれば嬉しいです。
暑い夏も保育を楽しんでいきましょうね。