保育実習中、活動と活動の間、ちょっとしたスキマ時間に困ったことはありませんか?この記事では、1〜5歳児向けの年齢別“つなぎネタ”や、子どもが思わず笑顔になる声かけ「つなぎ言葉」をご紹介。保育実習で役立つアイデアやコツで自信をつけましょう。
急に時間が空いたとき、先生に「何かやってみる?」って言われたらどうしよう…
保育実習中、焦ってしまうかも…と心配ですよね。
でも、準備しておけば大丈夫。
スキマ時間が生まれるのは、現場ではよくあることなのです。
その時間、子どもを惹きつける“ちょっとしたネタ”を準備して持っておくだけで、自信と余裕が生まれます。
この記事では、実際の保育実習や園生活でよくある「スキマ時間」に使える遊びネタを、年齢別にご紹介します。
1.保育のスキマ時間ってどんなときに生まれるの?
保育の中では、「ちょっとした待ち時間」は日常的に起こります。
・行事や活動が予定より早く終わったとき
・給食・おやつ準備の“待ち時間”
・他クラスとの移動や着替えの前の時間調整
・子どもたちの集中が切れたときの“リフレッシュ”タイム
何もすることがなくてソワソワしたり、「まだー?」と声が聞こえてくるような場面。
そんなときにさっと遊びを提供できるのは、実習生の見せ場にもなります。
楽しい遊びが始まると、子どもたちの目がキラキラして、「もっとやりたい!」と前のめりになります。
子どもにとっては“待つ時間”が、ワクワクする楽しい時間に変わるきっかけになるのです。
子どもたちに、楽しいことをしてくれる先生だと思ってもらえるチャンスです。
2.保育実習生でも簡単!スキマ時間ネタ【年齢別】
【1歳児・2歳児向け(乳児)】まねっこ遊び・手遊びで心をつかもう!
○まねっこ遊び
「先生と同じ動きをしてね」と伝え、子どもが見てまねできる簡単なポーズや動きを取り入れます。
ポイント
まねっこしやすい動物(ぞう・うさぎなど)から始めましょう。
○手遊び
先生の手の動きと声かけをセットにして遊びます。
ポイント
動きがわかりやすいように、ゆっくり・はっきりやるのがコツです。
【おすすめネタ】
・いっぽんばし こちょこちょ
・とんとんとん ひげじいさん
・グーチョキパーで なにつくろう
○リズムあそび
「バスにのって」などのリズム遊びは、座ったままでもできるので、活動の合間にも取り入れやすいです。
ポイント
実習生は子どもの安全に注意しながら、無理のない範囲で関わることが大切です。
【3歳児・4歳児向け】ちょっとした展開で楽しく広がる!
○落ちた落ちたゲーム
みんなで「おちたおちた〜なにがおちた?」と声をそろえて言い、先生が「りんご!」などと答えます。
子どもたちは、それに合ったリアクション(例「りんご」→キャッチする・「かみなり」→おへそをかくす)をして楽しみます。
ポイント
慣れてきたら「コチョコチョ!」など、自分で変化をつけて遊びを広げるのもおすすめです。
○しあわせなら手をたたこう(アレンジふれあいあそび)
「しあわせなら ○○ しよう〜♪」の部分を、いろいろアレンジします。
・「ともだちと手をたたこう」→ 隣の子とパンッ!と手を合わせる
・「コチョコチョしよう」→ 隣の子とくすぐり合い
・「笑ってみよう」→ ニコッと笑顔
ポイント
アレンジを子どもと一緒に考えると楽しい!
場をあたためる遊びにぴったりです。
○即席シアターごっこ
「おおきなかぶ」「3びきのこぶた」など、子どもたちが知っている物語を簡単に演じてみます。
配役はざっくりでOK。即興でスタートしましょう。
ポイント
前にいるお友だちの腰あたりを優しく持って、「うんとこしょ、どっこいしょ」とかぶを引っ張る真似っこをするだけで大喜び!
恥ずかしがり屋の子も見ているだけで楽しい雰囲気づくりが大切です。

【5歳児向け】ちょっと知的な遊びも大好き!
○ジェスチャーゲーム
動物のまねや「歯をみがく」などの動作をして、何をしているかを当てる遊びです。
ポイント
最初は先生がわかりやすい動きで見せると、子ども達も安心して参加できます。
○なぞなぞ・クイズ
なぞなぞやクイズを出して、子ども達が答えます。
ポイント
簡単な問題で、全員が楽しめることを意識しましょう。
5つくらいストックしておくと安心です。
○しりとりや言葉あそび
【しりとり】
言葉の最後の文字から始まる新しい言葉をつなげていく定番の遊びです。
ポイント
難しい子には、「一緒に考えようね〜」と寄り添いましょう。
【言葉あそび】
「“あ”から始まる言葉、なにがある?」「“たべもののなまえ” いくつ言えるかな?」と、音やテーマにそって言葉を探す遊びです。
ポイント
しりとりが難しい子でも参加しやすく、思いついた言葉をどんどん出せる自由な遊びです。
正解がない遊びなので、「できた!」達成感を味わえます。
3.保育実習のスキマ時間は“つなぎ言葉”も大切
子どもが集中を切らしてソワソワ…そんなときに、
「○○ちゃん、あとちょっとだけ待っててね」だけでは、気持ちを切り替えるのが難しいこともあります。
そこで大切なのは、つなぎの一言。
「つなぎの一言」とは、次の行動までの時間、子ども達の気持ちをつないでおく言葉がけのこと。
この“つなぎ言葉”があるだけで、場の雰囲気がぐっと落ち着きます。
子どもに響く“つなぎ言葉”の例
「ちょっとだけ時間あるね〜!なにして待ってようか?」
「みんなの目が先生とピタッとあってるね!ごほうびに一つ楽しい遊びをしましょう♪」
「この絵本、おもしろいから読んでみようか?」
「先生、いいこと思いついちゃった!」(←何かが始まりそうでワクワクする声かけ)
・子どもの様子を見て“言葉を選ぶ”のがコツ!
子どもが飽きている・ソワソワしているときは、「楽しいことが始まりそう!」と感じられる声かけを意識しましょう。
声のトーンを少しワクワクさせるように明るく、実際の活動に入る前の“期待感”をつくれると、集中力もUPします。
・実習中に意識しておくと、先生になったとき役に立つ!
日常の中で、「どんな言葉なら子どもに届くかな?」「今、どんな声かけが合ってるかな?」と考える習慣を持つと、保育者としての引き出しがぐんと広がります。
子どもたちは“楽しい雰囲気”にとても敏感です。
表情やトーンも含めて、言葉がけの力を育てていきましょう。
4.保育実習生のスキマ時間エピソード
「急に“何かやってみる?”って言われて、一瞬頭が真っ白になったけど、 前日に覚えた“落ちた落ちた”ゲームをしたら、子どもたちが大笑いしてくれました。」
「1歳児クラスで“グーチョキパー”をしたら、一緒にまねっこしてくれて、保育者の先生に“落ち着いたね〜”と声をかけてもらえたのが嬉しかったです。」
2〜3個、得意な遊びを決めて“レパートリー”にしておくと、自信をもって実習に臨めますよ。
5.保育のスキマ時間は成長のチャンス!
スキマ時間は、子どもの「楽しい!」を引き出すチャンス
遊びや言葉の準備をしておくことで、急な対応にも落ち着いて向き合えます。
小さな“成功体験”が、保育者としての成長につながるのです。
焦らなくて大丈夫。
一つずつ、できることから自信に変えていきましょう!