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『公立保育士』について解説!~私が公立保育士の道を選んだワケ~

公立保育園
公立保育士とは何か、メリットデメリットなどの気になることを、元公立保育士がお教えします!これから就職活動を控えている…進路をどうしようか迷っている…という学生の方に役立てて頂けたらと思います。
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1.公立保育士とは?

そろそろ就職進路を考えないと…
公立保育士に興味があるけれど、詳しいことがよくわからない…
メリットデメリットは…?
公立保育士についての色々な疑問に、元公立保育士の私がお答えしたいと思います!
まずは、公立保育士とは何か?
公立保育士とは
公立の保育園で働いている保育士のこと。
公立保育園では正規保育士非常勤保育士派遣保育士などが働いています。
その中で今回は、正規の公立保育士についてご紹介したいと思います。
公立保育園は、各市町村(自治体)が運営している保育園。
ですから公立保育士は、地方自治体の公務員(地方公務員)ということです。
保育士である前に公務員であるというところがポイント!
公務員になるには、各自治体の公務員試験を受けて合格する必要があります。
公務員になるには
公務員試験は一次試験と二次試験があります。
一次試験で筆記の一般教養試験・専門試験に合格すると、二次試験に進むことができます。
二次試験はほぼ必ず面接が行われ、その他に自治体によって小論文ピアノなどの実技を行う場合も。
試験に合格すれば採用が決定という訳ではなく、まずは合格者名簿に登録され、その後配属先が決定して正式に採用となります。
また、採用された後には自治体による新規採用職員研修があります。
この研修では、公務員に関する法律服務規程(働く上での決まりごと)、システムなどを学びます。
このように、保育以外の公務員に必要な知識も、正規の公立保育士には必要とされるのです。
難しそうに感じると思いますが、必ず研修があるので大丈夫!
公務員に必要な知識は、研修でしっかりと学ぶことができますよ。
また、このような自治体の研修は新人だけでなく、勤続年数を重ねていく中で定期的に参加するので、公務員としてもステップアップしていきます。

2.私が公立保育士の道を選んだワケ!

私自身、公立保育士として11年間勤務していました。
私がなぜ公立保育士の道を選んだのか…
その一番の理由は、ズバリ!
待遇面のメリットが大きかったから。
それでは、どんなメリットなのか具体的にご紹介していきます。

【メリット】

お給料
まず、私立・公立保育士の勤続年数別平均年収を見ていきます。
*私立保育士(勤続1~4年)316万円程
     (勤続5~9年)344万円程
     (勤続10~14年)367万円程

※参考元:厚生労働省 賃金構造基本統計調査 / 令和元年賃金構造基本統計調査

*公立保育士(勤続1~4年)386万円程
      (勤続5~9年)474万円程
      (勤続10~14年)581万円程

※参考元:総務省 平成30年 地方公務員給与実態調査結果の状況

参考データは載せましたが、実際は地域ごと、法人・自治体ごとに差がありますので、あくまでも全国平均の参考数値として考えて下さい。
数値からみると、勤続年数を重ねるごとに私立・公立の差が大きくなっていることがわかります。
年数に応じて階級が上がっていくので、基本的にはそれに伴ってお給料も上がっていく仕組み。
長く勤めたいと考えている場合は、公立保育士の方がメリット大です!
福利厚生
公務員の福利厚生は手厚いといわれます。
具体的には、共済組合の加入や、休暇取得の制度が充実しているということ。
レジャー施設や宿泊施設の優待割引があったり、共済の保険・年金などに加入することができます。
私も在職中は、レジャー施設の優待割引をよく使っていました。また、利率の良い年金積立などもありますよ。
育休は最長3年取ることができます。
自分でゆっくりと子育てしたいと考えている方にはありがたい制度です。
社会的信用性
公務員は、社会的に信用性が高い職業です。
安定した収入や、失業するリスクが低いことで、クレジットカードの審査やローン審査が通りやすいというメリットも。
先のことを考えると、このようなメリットも大事ですね。
このように、待遇面でのメリットが大きい『公立保育士』
特に長く働きたいと考えているのならば、お給料や年金加入などの制度はとても魅力的です。
私自身、先がどうなるかわからないけれど出来る限りは働きたいと考えていたので、この待遇面のメリットが進路の決め手となりました。
一方で、もちろんデメリットもあります。
次は、どんなデメリットがあるのか具体的にご紹介したいと思います。

【デメリット】

公務員試験
まず公務員試験を受験して合格する必要があります。
公立保育園(自治体)の採用枠は、正直多くはありません。
試験倍率は地域によってばらつきがありますが、人気の自治体では20倍になるところも!
倍率はその年によっても違うので、運に任せるところではあります。
そして、試験内容でネックとなるのが一般教養科目。
保育に関する専門科目だけでなく、一般教養科目もしっかりと勉強しなければいけません。
異動
公立保育士には、平均3~4年の間隔で異動があります。
ですから、毎年メンバーが誰かしら入れ替わるのです。
公立保育園が少ない自治体は、異動してもいずれまた同じ園に戻ることもありますし、
逆に公立保育園が多い自治体は、一度異動すると同じ園に戻ることはほぼないということも。
いい意味で捉えれば、毎年新しい雰囲気・環境で仕事をすることができる…
とも考えられます。
しかし、実際に自分が異動するとなると不安な気持ちやストレスも大きかったです。
勤務する園が違うと環境がガラリと変わり、最初のうちは慣れるまで大変でした。
周囲からの目
公立保育士は、保育士である前に公務員です。
公務員は税金からお給料を頂いているので、時には厳しい目を向けられることも
普段の生活も、公務員としての自覚が必要になります。
副業禁止
公務員は、法律で副業が禁止されています。
ですから、保育の仕事の他に何か副業やお小遣い稼ぎをしたい…というのは×。
例えば、YouTubeで収益を得るなどの場合は副業となるので気を付けましょう。

3.チャレンジしてみよう!

ここまで公立保育士についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
公立保育士になる為には受験勉強など頑張らなくてはいけないことも多いですが、その分メリットも大きく、長い目で見るととても魅力的です。
もし、あなたが受験しようか迷っている…というのであれば、
ぜひチャレンジすることをおすすめします!
正直、受験勉強は大変です。
勉強するのが面倒くさいな…
という気持ちもよくわかります。
でも、しっかりと勉強に時間を費やせるのは、学生の今だけ。
最近は経験者枠の採用も多くなってきましたが、働きながらの受験勉強はかなり難しいことです。
学生の貴重な時間を、有意義に使ってくださいね。
最後にもう一度。
公立保育士になるために受験をしようか迷っているという方は、ぜひチャレンジしてみてください!
未来の保育士さんを応援しています!

執筆者:たか 先生(保育教諭1)

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