「乳児院で”働くには”どうしたらいい?」「保育園とは何がちがう?」そんな不安を抱える保育学生さん・転職希望の保育士さんへ。この記事では乳児院で"働くには"どうすればいいかを解説。また乳児院の役割・必要資格・夜勤・給料なども解説。この記事で自分に合った乳児院求人探しができますよ。
目次
1. 乳児院の仕事内容と保育士の役割をまるっと解説
2. 夜勤あり?乳児院の働き方とシフト・休み方
・2交代・3交代制の違い
・夜勤明けセルフケア術
・”きつい”と言われる理由と対処
3. 乳児院で”働くには”?資格と就活4ステップ
・ステップ1|資格/卒業見込みを確認する
・ステップ2|見学・夜勤ボランティアで現場を知る
・ステップ3|志望動機&面接のコツ
・ステップ4|条件交渉も忘れずに!勤務体制や支援制度を確認
4. 乳児院のお給料・キャリアアップ
5. 乳児院で働くためのパート・アルバイト・正社員求人の探しかた
・ハローワーク&求人サイトで”エントリー”を逃さない
・公式SNS&メールアラートで”非公開求人”をキャッチ
・見学・ボランティアで”募集前エントリー”を実現する
6. 乳児院就活チェックリスト&面接質問例
・見学〜内定までのToDoリスト〈5ステップ〉
・面接頻出5問と答え方のコツ
・逆質問3つで熱意を伝える
7. 乳児院に”働くには”?よくある質問をまとめました(FAQ)8. 今日から踏み出す!乳児院就活5ステップを確認しよう!
1. 乳児院の仕事内容と保育士の役割をまるっと解説
乳児院は0〜2歳の赤ちゃんを24時間みんなで見守る”おうちの代わり”になる施設。
保育士はミルク・おむつ替え・遊び・生活リズムづくりを担当し、看護師は健康管理、栄養士は離乳食をサポート。
緊急時は児相や医師と連携します。
医療的ケア児の吸引や経管栄養もチーム対応する点が保育園との大きな違いです。
半年~2年の在所期間中に里親候補への引き継ぎや育児指導、記録作成も行い「家庭復帰」をゴールに支援。
赤ちゃんは1ユニット6~8名、職員は毎朝カンファレンスで情報共有し、タブレットで経過を撮影・入力。
月1回の合同研修で医療知識や虐待対応もアップデートし、学生実習やボランティアの受け入れも盛んです。
1日の流れやシフトのリアルは次の記事をチェックしてください。
2. 夜勤あり?乳児院の働き方とシフト・休み方
乳児院の夜勤ってどんな流れで、どのくらい大変なの?と不安に思う人も多いですよね。
ここでは夜勤の基本ルールやシフトの種類、夜勤明けのセルフケア、そして「きつい」と感じる理由とその対策まで解説します。
夜勤のリアルを知っておくと、自分に合った働き方が見つかりますよ!
【ここでわかること】
- 2交代・3交代制の違い
- 夜勤明けセルフケア術
- “きつい”と言われる理由と対処
・2交代・3交代制の違い
シフトは大きく2交代と3交代の2タイプ。
まずは自分の生活リズムと体力に合うかを見極めましょう。
2交代 … 17:00〜翌9:00(実働14h・休憩2h)で夜勤手当は高め。
3交代 … 日勤/準夜/深夜を細分化し、1回あたりの負担を軽減。
【3交代シフト例】
- 日勤 8:30-16:30(休1h)
- 準夜 16:00-0:30(休45m)
- 深夜 0:00-8:30(休45m)
「まとまった休みが欲しいなら2交代」「生活リズム重視なら3交代」というのが目安。
医療的ケア児の人数やチーム体制でも最適解は変わります。
・夜勤明けセルフケア術
夜勤後は“いかに早くスイッチをオフにできるか”が翌日の元気を左右します。
まずは体をリセットする3ステップを習慣にしましょう。
【夜勤明けセルフケア】
- 仮眠90分:帰宅後2時間以内にとる短い熟睡で脳をリブート
- 軽食→ぬるめ入浴→ストレッチで血流アップ
- 就寝前はスマホ断ち+ハーブティーで副交感神経を優位に
逆に激しい運動・カフェイン過多は疲労を長引かせるので要注意!
睡眠ログアプリで自分の最適パターンを探ると、さらに回復効率が高まりますよ。
・”きつい”と言われる理由と対処
夜勤のハードルは「体力」「メンタル」「チーム調整」の3層構造。
原因を分解すると、解決策も立てやすくなります。
【主な理由】
- 不規則勤務で生活リズムが乱れやすい
- 虐待背景児のケアで感情労働が大きい
- 多職種との調整ストレスが重なりがち
とはいえ「仕組み」と「相談先」を整えれば負担は激減します。
【対処策】
- 固定休+連休で睡眠サイクルを確保
- 外部カウンセラーやEAP(従業員支援プログラム)で早めに相談
- 役割分担を明確化し、記録テンプレを活用
最近は月1面談や情報共有アプリを導入する施設も増加中。
「一人で抱え込まない環境」を選ぶことが長続きのコツです。
※EAP(従業員支援プログラム)は職場が契約している外部相談窓口です。
仕事の悩みやメンタル面の不安を専門家に相談できます。
3. 乳児院で”働くには”?資格と就活4ステップ
乳児院で働くには保育士・看護師・児童指導員のいずれかの資格が必須。
求人母数が少ないぶん “現場を知る行動量” が合否を分けます。
ここでは合格率が上がる就活4ステップを解説!
【乳児院で働くための4ステップ】
- ステップ1|資格/卒業見込みを確認する
- ステップ2|見学・夜勤ボランティアで現場を知る
- ステップ3|志望動機&面接のコツ
- ステップ4|条件交渉も忘れずに!勤務体制や支援制度を確認
では詳しく解説していきましょう!
・ステップ1|資格/卒業見込みを確認する
まずは学校で卒業見込み証明書をもらったり、保育士試験を受ける人は試験日程を確認したりして、スケジュールを立てましょう。
児童指導員任用資格は、福祉系の4年制大学を卒業すると自動的にもらえます。
公立の施設で働きたい場合は、保育士資格があっても看護師資格があっても、自治体の試験に合格しないといけません。
乳児院では資格なしで正職員になるのは基本的に無理です。
しかし、ボランティアや実習で頑張った経験は面接でしっかり評価してもらえます。
※国家試験で保育士資格を取る予定の人でも、合格見込みで応募OKの施設もあります!
・ステップ2|見学・夜勤ボランティアで現場を知る
乳児院は普通の保育園とは違う特別な環境だから、見学や夜勤体験ボランティアに参加してみるのがすごく大切です。
実際にどんな保育をしているのか、チームでどう働いているのか、夜はどんな感じなのか…
現場のリアルな雰囲気を知ることで、志望動機もぐっと深くなります。
夜勤体験は、大学や専門学校の先生から紹介してもらうことが多いです。
施設によってはボランティアの受け入れに制限されるケースもあるので、早めに問い合わせてみてくださいね。
・ステップ3|志望動機&面接のコツ
志望動機の書き方は今まで学んだこと、みんなと協力したい思い、夜勤もがんばる気持ち。
この3つをセットで書くと熱意が伝わります。
面接で大切なことを聞かれたら「はじめに結論 → どうしてそう思うか → 具体例 → もう一度結論」の順で回答。
短くわかりやすく答えましょう。
たとえば夜勤について聞かれたら「月4~5回まで大丈夫です。
ふだんから早く寝る・運動する習慣で体調を守っています」など、数字とやり方をセットで伝えると◎
【面接でよく聞かれる質問】
- 夜勤はできますか?
- つらい経験をした赤ちゃんと関わるとき、どう向き合いますか?
- いろいろな職種の人と働くときに大切にしていることは?
- ストレスを感じたときの気分転換は?
- 志望動機をひと言でどうぞ
「お給料が高そう」「夜勤はムリかもしれません」など、消極的な言い方だけにならないよう注意!
【面接のさいごに聞いてみる質問】
- 新人研修はどのくらいありますか?
- 夜勤明けはどのように休めますか?
- 里親支援で保育士にはどんな役割が求められますか?
聞きたいことを2~3個しぼっておくと、意欲が伝わります。「今日はありがとうございました」でしめると印象アップ!
・ステップ4|条件交渉も忘れずに!勤務体制や支援制度を確認
内定をもらえたら、夜勤の回数や住宅手当、研修制度など、実際に働くときの条件をしっかり確認しておきましょう。
乳児院は施設によって環境や制度がけっこう違うから、いくつかの施設を比べて自分に合うところを選ぶのが大切です。
研修の費用を出してくれたり、新しい資格を取るのを応援してくれる制度があるかも大事なポイントです。
住宅手当などの福利厚生も施設によってかなり差があるから、一人暮らしを考えている人は遠慮せずに聞いてみてくださいね。
4. 乳児院のお給料・キャリアアップ
気になるお給料のお話。
初任給は20~23万円くらいで、そこに夜勤手当がプラスされます。
年収にすると300~350万円くらいが目安です。
4年目、7年目と経験を積むと処遇改善手当が段階的に増えていって、主任やリーダーになると年収400万円台も見えてきます。
将来的には夜間責任者やエリアリーダー、里親支援の専門職の道もあるし、医療的ケアの資格を取れば手当も増えるんです。
| 経験年数/職位 |
給料月額 |
処遇改善手当 |
諸手当 |
合計支給額 |
| 新卒(0年/4大卒) |
231,376円 |
12,500円 |
なし(基本給ベース) |
243,876円 |
| 4年目(保育士) |
267,012円 |
31,901円 |
夜勤手当25,000円(5回) |
323,913円 |
| 7年目(保育士) |
293,562円 |
45,000円 |
夜勤手当25,000円(5回) |
363,562円 |
| 12年目(サブリーダー) |
365,760円 |
24,000円 |
住宅手当15,000円 |
404,760円 |
| 15年目(リーダー) |
399,578円 |
45,000円 |
夜勤責任者手当35,000円 |
479,578円 |
| 施設長 |
547,791円 |
14,000円 |
管理職手当、住宅等含まず |
561,791円 |
夜勤手当は普通のスタッフだと1回5,000円くらい、夜間責任者になると1回7,000円くらいもらえます。
夜勤の回数は2交代制か3交代制かによって違うけど、だいたい月4~6回くらいが一般的。
夜勤をすることで、月に2.5~3.5万円くらいお給料が増えるイメージです。
5. 乳児院で働くためのパート・アルバイト・正社員求人の探しかた
全国にある乳児院はわずか約145施設。
チャンスを逃さないコツは “待ち” ではなく “攻め” の情報収集です!
【ここでわかる3つのこと】
- ハローワーク&求人サイトで”エントリー”を逃さない
- 公式SNS&メールアラートで”非公開求人”をキャッチ
- 見学・ボランティアで”募集前エントリー”を実現する
では詳しくみていきましょう!
・ハローワーク&求人サイトで”エントリー”を逃さない
乳児院の求人って、掲載期間が短かったり、人気のところはあっという間に締め切られちゃうことがあるんです。
ハローワークでは「検索条件を保存」して、定期的にチェックする習慣をつけましょう。
求人サイトでは「乳児院+夜勤OK」みたいに複数のキーワードを組み合わせて、新着通知をONにしておくのがポイント。
公立の施設で働きたい人は「〇〇市+任用職員」みたいな検索もチェック。
朝イチで更新されるサイトも多いから、学校に行く前の時間にチェックする習慣をつけるのもいいですよ。
・公式SNS&メールアラートで”非公開求人”をキャッチ
最近は乳児院の公式InstagramやX(旧Twitter)で「急募!パートさん募集中」みたいな投稿が出ることも。
施設名と「求人」などのキーワードで、Googleアラートを設定しておけば、新しい情報が出たときすぐにお知らせ!
Googleアラートは「https://www.google.co.jp/alerts」から無料で設定できますよ。
「#求人終了」のタグがつく前に、すぐに公式ホームページの採用ページを確認して、履歴書をPDFで送るスピード感が大事!
いきなりDMするより、メールで「見学希望です。〇〇大学の△△と申します」って自己紹介からやると印象が良くなります。
・見学・ボランティアで”募集前エントリー”を実現する
乳児院は“人柄採用”が主流。
見学 → 短期ボラ → 夜勤同行と段階的に関わるほど、欠員時に真っ先に声がかかりやすくなります。
【募集前にできる3アクション】
- 申込メールで夜勤同行OKと意欲を明示
- 見学後24h以内にお礼+所感メールで印象UP
- 体験で得た学びをメモ→面接で活用し差別化
早い段階で関係構築しておくことで、「求人が出る前から選考が半歩進む」状態を作れます。攻めの就活にぜひ活用を。
6. 乳児院就活チェックリスト&面接質問例
乳児院の就活は、見学から内定までにやることがたくさんあります。
でも大丈夫!ステップごとに進めれば、誰でも準備できますよ。
ここでは「やることリスト」「面接で聞かれる質問」「逆質問の例」まで、まとめてご紹介します!
・見学〜内定までのToDoリスト〈5ステップ〉
【チェックリスト】
- ☐資格・履歴書の準備をする
- ☐見学申込のメールを送る
- ☐夜勤体験・ボランティアに参加する
- ☐志望動機を作る(専門性+連携+覚悟)
- ☐面接を受けて、条件を確認する
夜勤体験は見学してから2週間以内に申し込むのがベストタイミング。
条件交渉では、夜勤の回数・住宅手当・研修費の補助について確認したいことをリストにして準備しておきましょう。
締切や提出物を忘れないように、手帳やスマホのリマインダーに登録しておくと安心です。
・面接頻出5問と答え方のコツ
【面接でよく聞かれる質問】
- 「夜勤はできますか?」
- 「虐待を受けたお子さんと関わる覚悟はありますか?」
- 「いろんな職種の人と連携するときに大切にしていることは?」
- 「ストレス発散法は何ですか?」
- 「志望動機を一言でお願いします」
どの質問にも結論→理由→具体例→結論の順番で答えるように。
数字や具体的なエピソード、そのときの気持ちを入れるのがコツ。
夜勤の質問には「月5回くらいなら大丈夫です。体調管理は〇〇を心がけています」みたいに具体的に。
虐待対応の質問では「カウンセリングなどのサポート制度も活用しながら対応したいです」と答えると好印象です。
・逆質問3つで熱意を伝える
【逆質問の例】
- 「新人研修はどのくらいの期間がありますか?」
- 「夜勤明けはどんな休み方ができますか?」
- 「里親支援で保育士にはどんなことが期待されていますか?」
施設のことをもっと知りたい、貢献したい気持ちが伝わる質問で、“お給料と休みだけ”で終わらないようにしましょう。
面接官が現場の先輩なら夜勤のことを、施設長なら将来のキャリアについて聞くなど、相手に合わせて質問を変えるのも大切。
質問は2~3個にして、最後は「貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えましょう。
7. 乳児院に”働くには”?よくある質問をまとめました(FAQ)
乳児院に興味がある保育学生のみなさんがよく疑問に思うことを、Q&A形式でまとめました。
実習や就職活動の前に知っておくと役立つ情報ばかりです。
Q. 乳児院は資格なし・未経験でも働ける?
A. 乳児院の正職員として働くには保育士資格が必要ですが、補助的な立場やボランティアとしての関わりは可能!
これから保育士資格を取る学生さんにとって、現場の雰囲気を知るチャンスにもなります。
Q. 乳児院の離職率はどのくらい?
A. 乳児院は「やりがいがある」と同時に「専門性と責任が求められる」職場です。
離職率は保育園よりちょっと高めと言われることも。
サポート体制がしっかりしている施設や、みんなで助け合える雰囲気の施設なら、長く働いている先輩もたくさんいます。
Q. 乳児院の経験は保育園に転職するとき強みになる?
A. もちろん強みになります!
赤ちゃんの養育スキル、医療的ケアの知識、いろんな職種の人と連携した経験は、どこの保育園でも高く評価されます。
とくに一人ひとりの子どもに合わせた対応や、家庭支援のスキルは、どんな園でも活かせる貴重な経験です。
8. 今日から踏み出す!乳児院就活5ステップを確認しよう!
乳児院就活5ステップ
- 資格を確認する
- 見学を予約する
- 夜勤体験で現場を知る
- 応募書類を仕上げる
- 求人にエントリーする
5つのステップをわかりやすくまとめました。
今日からできることがあるので、一つずつ進めていきましょう。
ほいコレ就職フェアに参加すれば、見学の日程を聞いたり、採用担当の方から直接お話を聞けたりするのでおすすめです。
学校の先生や友だちと情報交換しながら進めていけば、きっといい選択ができるはず。
乳児院で働くには専門性や覚悟が必要。
だけど、赤ちゃんたちの成長を24時間体制で支える、とても貴重な経験ができる職場。
夜勤があるからこそ感じられるやりがいや、里親支援を通じて、保育士としての視野もぐんと広がりますよ。
この記事を参考にして、まずは気になる施設の見学からはじめてみてください。
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希望条件を登録しておけば、新しい求人が出たときに通知が来るから便利!
ぜひ使ってみてくださいね。