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乳児院ってどんなところ?”仕事”や”1日の流れ”をわかりやすく解説

乳児院
「乳児院って名前は聞くけれど、実際どんな施設で、保育士はどんな"仕事"をするの?」と気になる保育学生さん・転職希望の保育士さんへ。この記事では、保育園との違い、シフトや夜勤を含む"仕事"を紹介。読み終える頃には「乳児院とは何か」がスッキリわかり、自分に合った次の一歩が見えてきますよ。
index
1. 乳児院とは?4つの役割をわかりやすく解説!
・ミルクも寝かしつけも24hまるごと!「養育支援」の仕事
・バイタルチェックもおまかせ!「医療的ケア」の現場
・退所後まで寄り添う!「里親・保護者支援」のステップ
・地域とつながる!乳児院発「子育てサポート」2. 乳児院の”仕事”は?徹底解説!
・日勤の仕事:朝の受け入れ〜夕方の申し送り
・夜勤の仕事:夕食介助〜早朝ケア
・看護師・心理士とタッグ!多職種連携3. 乳児院で働く保育士の1日の流れ
・日勤スケジュール(7:00〜16:00)
・夜勤スケジュール(17:00〜翌9:00)
4. 保育園と乳児院、保育士の”仕事”はどう違う?
・役割と支援対象の違い
・勤務体制・生活リズムの違い
・子どもとの関わりの「深さ」
・連携する相手の違い
5. 「乳児院ってきつい?」大変さと乗り越え方
・夜勤は慣れる?ホンネと工夫
・感情面できついとき、どうしてる?
・それでも「乳児院で働いてよかった」と思える瞬間
6. 乳児院で赤ちゃんの「はじめて」を支える一歩を今日から

1. 乳児院とは?4つの役割をわかりやすく解説!

乳児院(にゅうじいん)って、簡単にいうと0〜2歳の赤ちゃんを24時間体制で養育する施設のこと。
さまざまな理由で家庭での養育が難しい赤ちゃんたちの”おうち”として、保育士さんや看護師さんなどの専門スタッフが愛情をもって支えているんです。
全国には144か所の乳児院があって、定員3,906人に対して現在2,760人の子どもたちが生活しています。
入所理由のトップ3は、虐待(39.7%)、保護者の精神疾患(19.4%)、経済困窮など。
つまり、赤ちゃんたちにとって乳児院は、安心して過ごせる大切な”おうち”なんですね。
乳児院には主に4つの大切な役割があります。
乳児院の4つの役割
  • ミルクも寝かしつけも24hまるごと!「養育支援」の仕事
  • バイタルチェックもおまかせ!「医療的ケア」の現場
  • 退所後まで寄り添う!「里親・保護者支援」のステップ
  • 地域とつながる!乳児院発「子育てサポート」
それぞれ詳しく見ていきましょう!

・ミルクも寝かしつけも24hまるごと!「養育支援」の仕事

月齢に合わせたミルク・睡眠・排泄(はいせつ)を個別プランで支えて、まるで家庭のような安心感を24時間届けているんです。
「この子は夜泣きが多いから、背中をトントンすると安心するんだよ」なんて、一人ひとりの特徴をしっかり把握。
シフト制で夜間も対応していて、哺乳・睡眠・排泄の個別記録も徹底しています。
保育士・看護師・栄養士がチームになって、赤ちゃんの成長を見守っているんですよ。

・バイタルチェックもおまかせ!「医療的ケア」の現場

医師・看護師さんと協力して、経管栄養(けいかんえいよう・チューブで栄養をとること)や感染症対策もバッチリ!
医療が必要な赤ちゃんも安心して過ごせる体制を整えているんです。
嘱託医(しょくたくい・定期的に来てくれるお医者さん)の健康チェックや、緊急時のマニュアルも完備。
「熱が出た!」「呼吸が苦しそう!」なんてときも、すぐに対応できるようになっています。
感染症が流行るときは、隔離や衛生管理もしっかりやってますよ。

・退所後まで寄り添う!「里親・保護者支援」のステップ

里親さんが決まったり、おうちに帰れることになったり。
そんなときは、慣らし保育・家庭訪問・面会調整で橋渡しをして、新しい生活をサポートしています。
「はじめて里親さんに会うとき、子どもが緊張しないように」って、スタッフみんなで工夫を重ねているんです。
児童相談所や里親支援センターと連携して、定期的なフォローも実施。
親子交流イベントや面会のコーディネートも、大切な仕事なんですよ。

・地域とつながる!乳児院発「子育てサポート」

育児講座や一時預かりを通して、地域の親子も支援しているんです。
乳児院は、子育て拠点としての役割もはたしているんですよ。
「赤ちゃんの夜泣きに困ってて…」なんて相談に乗ったり、地域の親子向けに「乳児講座」を開催したり。
保育園や小児科など、地域のいろんな施設とネットワークを作って、みんなで子育てを支える仕組みづくりにも貢献しています。
参考:こども家庭庁:社会的養護の施設等について
参考:全国乳児福祉協議会|乳児院を利用する理由と退所する理由

2. 乳児院の”仕事”は?徹底解説!

「乳児院の仕事の内容」って聞いて、どんなイメージがわきますか?
保育園とは違って、24時間365日赤ちゃんと一緒に過ごすから、日勤・夜勤のシフト制で働くことになります。
「夜勤って大変そう…」って思うかもしれないけど、実は慣れてくるとそのリズムが心地よくなる人も多いんです。
ここでは、日勤・夜勤・多職種連携の3つの視点から、乳児院での仕事を具体的に紹介していきますね!

・日勤の仕事:朝の受け入れ〜夕方の申し送り

日勤では、朝の健康チェックから始まって、授乳・おむつ替え・外気浴(がいきよく・外の空気にふれること)・午睡(ごすい・お昼寝)などをやっていきます。
日勤の主な流れ
  • 7:00 出勤・夜勤からの引き継ぎ
  • 7:30 朝の授乳・健康チェック
  • 9:00 おむつ替え・着替え
  • 10:00 外気浴やふれあい遊び
  • 11:00 昼食(離乳食)
  • 12:00 午睡
  • 14:00 起床・おむつ替え
  • 15:00 おやつ・面会対応
  • 16:00 夜勤への申し送り
「○○ちゃん、今日は機嫌がいいね!」なんて声をかけながら、一人ひとりとじっくり向き合えるのが魅力。
ICT(タブレットなど)で記録もスムーズにできるから、子どもとの時間をたっぷり確保できますよ。

・夜勤の仕事:夕食介助〜早朝ケア

夜勤では、夕食介助から始まって、入浴・寝かしつけ・深夜の巡回・授乳などを担当します。
夜勤の主な流れ
  • 17:00 出勤・日勤からの引き継ぎ
  • 18:00 夕食介助
  • 19:00 入浴・着替え
  • 20:00 寝かしつけ
  • 22:00〜 定期巡回(15〜30分おき)
  • 深夜:授乳・おむつ替え・記録
  • 3:00〜5:00 仮眠(交代制)
  • 6:00 起床介助・朝の準備
  • 7:00 日勤への申し送り
  • 9:00 退勤
夜勤明けはそのまま帰宅できて、翌日は休みになることが多いから、体を休める時間もしっかり確保されているんです。
「夜の静かな時間に、赤ちゃんの寝顔を見守るのが好き」っていう先輩も多いですよ。

・看護師・心理士とタッグ!多職種連携

乳児院では、保育士だけじゃなくて看護師・心理士・栄養士・児童指導員など、いろんな専門職が働いています。
みんなで情報をICTで共有して、24時間切れ目ない支援を実現しているんです。
週1回のカンファレンス(会議)では、一人ひとりの子どもについて話し合い。
「最近、○○ちゃんの笑顔が増えてきたね」「△△くんの発達、順調に進んでるよ」なんて、みんなで成長を喜び合えるのも魅力。
チームで子どもを支えるって、こういうことなんだなって実感できますよ。

3. 乳児院で働く保育士の1日の流れ

乳児院では、24時間体制で赤ちゃんの生活を支えるから、保育士は日勤・夜勤の2交代制で働くことが多いんです。
日勤では授乳・遊び・医療ケアなど、夜勤では入眠介助や深夜の見守りが中心になります。
「チームで支える保育」だからこそ、連携や記録の徹底も大切。
厚生労働省の職員配置基準では、2歳未満児1.7人につき職員1人、定員10人超で看護師3人以上が必要とされています。
実際の1日の流れを、「日勤」と「夜勤」に分けて詳しく見ていきましょう!

・日勤スケジュール(7:00〜16:00)

日勤の保育士さんは、赤ちゃんの朝の受け入れから、授乳・活動・午睡・夕方の引き継ぎまでを担当します。
子どもの状態に合わせて柔軟に動きながら、保護者対応や記録、関係職種との連携もやっていきます。
日勤の詳細スケジュール
  • 7:00 出勤・健康観察
  • 8:00 朝食介助(離乳食・ミルク)
  • 9:00 おむつ替え・清拭(せいしき・体をふくこと)
  • 10:00 ふれあい遊び・外気浴
  • 11:30 昼食準備・食事介助
  • 13:00 午睡・記録作成
  • 14:30 起床・おやつ
  • 15:00 面会対応・記録まとめ
  • 16:00 夜勤スタッフへ申し送り・退勤
午前中は赤ちゃんたちも元気いっぱい!
「今日はお散歩に行こうか」「音の出るおもちゃで遊ぼうね」って、一人ひとりの様子を見ながら活動を決めていきます。

・夜勤スケジュール(17:00〜翌9:00)

夜勤では、夕食・入浴・寝かしつけから、深夜の見守り・授乳・バイタルチェックなどをやっていきます。
仮眠時間もあるけど、急変対応や個別ケアの準備も必要だから、柔軟な働き方と判断力が求められるんです。
夜勤の詳細スケジュール
  • 17:00 出勤・日勤から引き継ぎ
  • 18:00 夕食介助
  • 19:00 入浴介助・スキンケア
  • 20:00 就寝準備・寝かしつけ
  • 21:00〜 巡回開始(15〜30分ごと)
  • 深夜:ミルク・おむつ替え・記録
  • 3:00 仮眠(90分程度・交代制)
  • 5:00 起床準備
  • 6:00 朝の健康チェック
  • 7:00 朝食準備・日勤へ申し送り
  • 9:00 記録完成・退勤
深夜の授乳タイムは、赤ちゃんと1対1でゆっくり向き合える特別な時間。
「夜中でも頑張って飲んでるね」って声をかけながら、愛情たっぷりにケアしていきます。
乳児院で働く保育士はやることたくさん!

4. 保育園と乳児院、保育士の”仕事”はどう違う?

保育園と乳児院、どちらも子どもを支える場所だけど、”仕事”や連携相手、生活リズムなどに大きな違いがあるんです。
「日中の保育」と「24時間の生活支援」っていう根本的な違いから、いろんな特徴が生まれてきます。
就活前にそれぞれの特徴を知っておくと、自分に合った働き方が見えてきますよ!
詳しく比較していきましょう。

・役割と支援対象の違い

保育園は日中保育で保護者支援も担う一方、乳児院は親元を離れた子どもの「生活全体」を支える施設なんです。
保育園は、保護者の就労を支える日中の居場所として機能。
朝「いってらっしゃい」と送り出して、夕方「おかえりなさい」と迎える。
乳児院は、24時間家庭に代わる環境で養育・愛着支援を行って、子どもの「親代わり」になります。
「おはよう」も「おやすみ」も、全部一緒に過ごせるんですよ。

・勤務体制・生活リズムの違い

保育園は日勤中心だけど、乳児院は夜勤もある交代勤務。
生活リズムや体調管理のコツが求められます。
勤務体制の比較
  • 保育園:基本7:00〜19:00、早番・遅番のシフト制
  • 乳児院:2交代または3交代制、夜間も授乳・おむつ替えあり
でも、乳児院では夜勤手当もつくから、収入面でのメリットもあるんです。
「夜型の私には合ってるかも」なんて発見もあるかもしれませんね。

・子どもとの関わりの「深さ」

乳児院では寝かしつけや夜泣き対応など、子どもの生活すべてに関わるから、保育園よりも密接な関係が築かれるんです。
保育園では1日6〜8時間、日中中心の関わりだけど、乳児院では24時間関わるから、成長の節目に立ち会えることも多いんですよ。
「はじめて寝返りした!」「はじめての一歩を踏み出した!」
そんな感動的な瞬間を共有できるのは、乳児院ならではの魅力です。

・連携する相手の違い

保育園では保護者との連携が中心だけど、乳児院では看護師や児童相談所との多職種連携が基本になります。
主な連携相手
  • 保育園:担任・主任・園長+保護者
  • 乳児院:看護師・心理士・児童福祉司・医師・里親支援員など
より専門的なチームで子どもを支えるから、幅広い視点と知識が身につくんです。
「こんなにいろんな職種の人と働けるんだ!」って、新しい発見がたくさんありますよ。
乳児院はより専門的なチームで子どもたちを見守ります。

5. 「乳児院ってきつい?」大変さと乗り越え方

「夜勤が大変そう…」「感情的につらくなりそう…」
そんな不安を抱く保育学生さんも多いはず。
たしかに乳児院の仕事は、体力や心の負担を感じる場面もあります。
でも、先輩たちはその壁をどう乗り越えて、やりがいを見つけてきたんでしょうか?
ここでは、きつさのリアルな一面と、支えてくれる環境、そして「乳児院で働いてよかった」と思える瞬間についてお伝えします。

・夜勤は慣れる?ホンネと工夫

夜勤について、先輩たちからは「慣れるまでつらかったけど、コツをつかめば大丈夫だった」っていう声が多く聞かれます。
たとえば、90分の仮眠を上手にとる、起床時に光目覚ましをつかう、夜勤明けのスケジュールをルーティン化するなど、体内リズムを整える工夫が鍵なんです。
夜勤を乗り切るコツ
  • 仮眠90分+光目覚まし時計で体調管理
  • 夜勤3回/月からはじめて無理なくシフトイン
  • 夜勤明けは必ず休みになるので、しっかり休息
  • 自分に合った夜勤ルーティンを見つける
慣れてくると「夜の静かな時間に子どもとじっくり向き合える」っていう良さも感じられるようになりますよ。
赤ちゃんの寝顔を見守りながら、ゆったりとした時間を過ごせるのも魅力です。

・感情面できついとき、どうしてる?

虐待を受けた子のエピソードを聞いたり、急な体調悪化で不安を感じたり…。
正直、心がつらいこともあります。
でも、そんなときは「週1のピアサポート(仲間同士の支え合い)」や「EAP(従業員支援プログラム)」を活用できるんです。
週1回のピアサポートでは、感情のシェア会があって、つらい気持ちを共有できる環境があります。
「私も同じ気持ちだった」「一緒に乗り越えよう」って、仲間からの言葉に救われることも。
心理士さんが常駐していたり、外部カウンセラーも利用できたりと、つらいときに「話していい」雰囲気があるのは心強いですよね。

・それでも「乳児院で働いてよかった」と思える瞬間

先輩保育士たちの声を聞くと、大変さを超えるやりがいがたくさんあることがわかります。
「ありがとう、赤ちゃん楽しいって笑ってるね」ととても嬉しそうな赤ちゃんの気持ちを代弁すると、「僕も赤ちゃんの時これされたら嬉しかってん」と少し照れくさそうに言っていました。そのような光景を見る度に心がとても温かくなります。
引用:社会福祉法人神戸真生塾:先輩の声
「初めて寝返りをした時」、「立った時」、「歩いた時」、「お話した時」等、子どもの成長はとても早く、その成長を見届けられるのはとても嬉しく、素晴らしいことだと思います。
引用:相模原南児童ホーム 乳児課・保育士インタビュー
成長に立ち会うよろこびは、乳児院ならではの特別な経験。
「この子の人生の大切な時期に関われた」っていう誇りは、きっとあなたの宝物になりますよ。
乳児院はつらいこともあるけどやりがいもあり!

6. 乳児院で赤ちゃんの「はじめて」を支える一歩を今日から

乳児院は、赤ちゃんの”はじめて笑った日”や”寝返りできた瞬間”など、かけがえのない成長の一コマに立ち会える特別な場所です。
でも同時に、責任の重さや不安もあるはず。
夜勤もあるし、感情的にもつらいことがあるかもしれない…。
それでも「この子の人生に関われた」と胸を張れる日が、きっと来ます。
だからこそ、まずは自分から「一歩」を踏み出すことが大切なんです。
見学やボランティア、実習など、実際に乳児院を体験できる機会を活用してみてください。
「ほいコレ就職フェア」では乳児院の担当者に直接質問・相談ができるケースもあるので、常にチェックしておくのがおすすめ!
実際に働いている先輩の話を聞いたり、施設の雰囲気を感じたりすることで、きっと「自分に合うかも」「やってみたい」って思えるはず。
乳児院での仕事は、たしかに大変な面もあります。
でも、それ以上に子どもたちの「はじめて」に寄り添える喜びがあるんです。
乳児院ではたらく保育士はやりがいあり!
あなたも、赤ちゃんたちの大切な時期を支える保育士として、新しい一歩を踏み出してみませんか?
きっと、かけがえのない経験があなたを待っていますよ!
ほいコレナビ

執筆者:いのとも(保育士)

未来の保育士を応援します!

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