保育士と保護者との距離感って?「フレンドリーでも、お友達ではない」適度な距離感が大切です。距離感を間違えると、信頼関係が崩れてしまう可能性も。保育士は保育のプロであることを忘れずに、子どもの成長を一緒に見守るパートナーとして信頼関係を築きましょう。
「○○先生って、保護者とすごく仲が良さそう!」
実習先で、フレンドリーに保護者と話している保育士の姿を見て、 「こういう関係が理想なのかな?」 と思ったことはありませんか?
保護者と信頼関係を築くことは、保育士としてとても大切なこと。しかし、 「仲良くなること=正解」ではありません。
実際に働き始めると、 「どこまで距離を縮めてもいいの?」 「お誘いを受けたらどうする?」 など、迷う場面がたくさんあります。
この記事では、「フレンドリーでも、お友達ではない!」 大切な考え方をもとに、 保育士と保護者の適切な距離感 についてお伝えします。
実習や就職で困らないように、今のうちにしっかり学んでおきましょう!
1.どうして保育士と保護者の距離感が大切なの?
保育士と保護者の距離感を間違えると、「信頼関係」が崩れてしまう可能性があるからです。
保育士と保護者の関係とは
子どもの成長を一緒に見守る関係です。
「信頼関係」があってこそ成り立ちます。
私が新任のとき、先輩から教わったこと
「フレンドリーでも、お友達ではない」
「私たちは保育のプロ」
適度な距離感を意識することが大切です。
保護者が安心して相談できる関係性を築きながらも、保育士としての立場を守るバランス を考えていきましょう。
2.保護者との距離感で保育士として心がけたいこととは?
保護者対応で心がけたいことは、距離感のバランス!
距離感のバランスを意識する
「フレンドリーでも、お友達ではない」が基本です。
特定の保護者と仲良くなりすぎず、公平性を大切にします。
保護者との関係は「子どもの成長を一緒に見守るパートナー」です。
「話しやすさ」は大切だけど、親しすぎないバランスを意識して関わりましょう。
保護者との距離が近すぎると?
プライベートな時間まで、相談や連絡が続く可能性もでてきます。
仕事と私生活の境界があいまいになり、精神的な負担が増えることも懸念されます。
距離を取りすぎるとどうなる?
「話しかけづらい先生」と思われ、信頼関係が築きにくい。
信頼関係が築けないと、保育の連携が難しくなってしまいます。
保護者対応でNGなのは?
保育士が特定の保護者と距離が近すぎることはNGです。
フレンドリーな保護者とばかり話してしまうと他の保護者はいい気分ではありません。
保護者と接する上で大切なことは?
信頼関係を築くために、全員平等を意識して接することが大切です。
保育士と保護者は「子どもの成長を一緒に見守る関係」です。
「話しやすい」は必要だけど、「保育士と保護者は、友達ではない」ことを忘れずに過ごしましょう。
3. フレンドリーな保護者との適切な距離感
「フレンドリーでも、お友達ではない」ことを常に意識しましょう。
「保育士・先生と仲良くなりたい」気持ちを尊重しつつ、プロとして対応することが大切です。
挨拶や会話は明るく、親しみやすくを意識しましょう。
しかし、馴れ合いになりすぎないように注意です。
保護者からの相談には誠実に対応します。
けれども、深入りしすぎないことを心がけましょう。
保護者の中には、とてもフレンドリーに話してくれる保護者がいます。
とくに新任のころは、応援してくれる気持ちで、友達感覚になっている保護者もいます。
ありがたいことだが、こちらの対応が重要です。
いつも同じ保護者とばかり話してしまうと、他の保護者はいい気分ではないことを忘れないようにしましょう。

4. こんなときどうする?保護者との距離感に迷う場面と対応例【体験談】
仲良くなりすぎると、プライベートな質問もふえます。
「フレンドリーだけど一線を守る」を心がけましょう。
<基本的な回答>
・お誘いを受けたことに感謝の気持ちを伝える
・園の方針で禁止されていることを伝える
・お断りすることへの謝罪をする
表情も大切です。
嬉しい気持ちと残念な気持ちを表現しながら、コミュニケーションをとりましょう。
① LINE交換を聞かれたら?
園の方針で、個人の連絡先交換は控えていることを伝えます。
個人LINEでやり取りするとトラブルのもとになります。
勤務時間外の相談や、プライベートへの干渉に繋がるので、丁寧にお断りしましょう。
例文
「わぁ!嬉しいです。でも、園の方針で個人的な連絡先交換は禁止されているので、ダメなんです。お声掛けしてくださってとても嬉しいのですが、申し訳ありません。」
② 「ごはんに行きませんか?」と誘われたら?
不快な思いをさせないように、丁寧にお断りしましょう。
行ってしまうと、他の保護者との関係性も崩れるリスクになります。
例文
「お誘いありがとうございます。でも、園の方針で個別での交流は控えさせていただいております。すみません。またお話し聞かせてくださいね。」
③ 「公園で集まるので、先生も一緒にどうですか?」
嬉しい気持ちをお伝えして、ルールなのでお断りします。
「先生となかよくなりたい!」気持ちは嬉しいけど、一線を超えないよう気をつけましょう。
例文
「みんなで集まるのですか?楽しそう!みんな仲良くて嬉しいです。行きたい気持ちは山々ですが、園で禁止されているので行けないのです。残念です。すみません」
④「ピアノの発表会あるのでぜひ見にきてください」
応援している気持ちを伝えながら、行けないことを伝えます。
例文
発表会があるのですね!きっと、一生懸命練習して頑張ってきたんでしょうね!見に行かせていただきたいのですが、園の方針で個別の交流を禁止されているのです。残念です。またよかったらお話し聞かせてくださいね。当日も応援してます!」
保護者との関係性によって、言葉や断り方も変わると思いますが、基本的な流れは同じです。
自分の言葉で、その場の雰囲気が悪くならずにお断りをできるよう、考えておくといいでしょう。
5.保護者との距離感・コミュニケーションで保育士として大切なこと
保護者対応で心がけたいことは、距離感のバランスです。
適切な距離感を守ることで、保育士自身のプライベートも守れます。
迷ったときは、先輩や園のルールに頼りましょう。
「フレンドリーでも、お友達ではない」
保育士は保育のプロであることを忘れずに、信頼関係を築いていきましょう。