年長の保育、厳しくしすぎかな…と悩んでいませんか?小学校入学前、子どもが安心して過ごすために年長の1年で大切にしたい関わりと、心を支える保育の視点をまとめました。
1. 小学校入学前、年長の保育が少し厳しくなる理由
年長の担任の先生は、年度の後半になると、
「子ども達に少し厳しくなっているかも💦」
と感じる場面が増えてくることがあります。
ルールを守ること、話を聞く姿勢、できるまでやりきる経験…。
それは決して子どもを追い込むためではありません。
小学校に入学したあと、子ども自身が困らずに過ごせるようにするための、大切な準備です。
2. 小学校入学は「楽しみ」だけではない
ランドセル、新しい教室、新しい友だち。
小学校への入学は楽しみな出来事ですが、
子ども達にとっては、不安もたくさんあります。
でも、入学前に少しだけ経験を積んでおくだけで、気持ちが落ち着く子もいます。

3. 「できるようにする」より「困らないようにする」
逆上がり、お箸の使い方、ちょうちょ結び。
これらは、入学前に「必ずできていなければならないこと」ではありません。
でも、少しできるようになっていると、子どもの心に余裕が生まれることがあります。
体育の時間が少し怖くなくなったり、給食の時間に焦らずにすんだり。(給食の時間は想像以上に短いです💦)
「できる・できない」そのものよりも、
困らずに過ごせるかどうかが大切なのだと思います。
みんなが同じところまでできるようになる必要はありません。
できなくても大丈夫。
でも、できたらちょっと安心できる。
そのくらいのスタンスで、子どもの背中をそっと支えていくことが、
年長の保育では求められているのではないでしょうか。

・できる、できないより「安心して過ごせるか」
- 体育の時間が怖くなりにくい
- 給食の時間に焦らなくてすむ
- 身支度に自信がもてる
安心して過ごせている子どもは、
毎日の中で、ほんの小さな変化を見せてくれます。
朝の支度に時間がかかっても涙が出なくなったり、
失敗しても「もう一回」と前を向けたり。
できる・できないよりも、「ここにいて大丈夫」と感じながら過ごせているか。
その安心感こそが、年長の1年で育てていきたい大切な土台です。
「できるようにする」ことが目的なのではなく、
子どもが毎日を安心して過ごせるかどうかが、いちばん大切にしたい視点です。
・できなくても大丈夫、という関わり
ここの記事で言いたいことは、できなかった子を急がせることではありません。
できなくても大丈夫。
できたら、ちょっと安心できる。(大切なので再登場!)
そんなふうに、子どものペースを信じて見守ることも、
年長の保育の大切な役割だと思います。
4. 年長担任は「その先」を見て関わっている
「私はただ、小学校に入って困らないためにしているだけで…」
卒園後、保護者の方から聞いたお話です。
我が子のできるようになった姿と同時に感謝を伝えたとき、
担任の先生はそう謙遜されたそうです。
「卒園して終わりじゃなく、その先まで考えてくれていたんだ」
――その言葉に、胸がいっぱいになったと話してくれました。
また、登園しぶりが長く続いた年長児のお話です。
時間をかけて毎日まいにち寄り添ってもらったことで、
入学式の日には自分の足で教室に入れた、というエピソードもあります。
急がせず、置いていかず、信じて待つ
その積み重ねが、入学後の「自分でやってみよう!」を支えています。
5. 年長担任が抱える「これでいいのかな」という迷い
行事や就学前健診が近づくほど、
「もっとできるようにさせたほうがいいのかな」
「この関わり方で、子どものためになっているのかな」
そんな迷いが頭をよぎることもあるでしょう。
「厳しくしすぎかな」「求めすぎていないかな」。
年長担任ほど、自分に問い続けている人はいません。
その迷いがあるからこそ、子ども一人ひとりを見つめて、
関わり方を模索し続けているのですよね。
6. 年長の1年で育っている力
年長の1年で育つのは、技術や知識だけではありません。
- 困ったときに立ち止まれる力
- 「どうしよう」と感じたときに助けを求められる力
- うまくいかなくても、もう一度やってみようとする力
それらはどれもテストで測れる力ではありません。
小学校に入ってからの毎日を支えてくれる、大切な土台です。
7. 保護者の不安に寄り添う視点
「小学校でやっていけますか?」
「周りについていけるでしょうか?」
そんな声に向き合う時間も、年長担任の大切な仕事の一つです。
「厳しくされている気がする」
「小学校入学前なのに、ついていけているのかな」
そんな保護者の不安も、とても自然なものです。
背景にある保育の意図を、丁寧に伝えていくことも年長担任の大切な役割です。
8. 年長の1年が、子どもの「これから」を支えている
年長の保育が少し厳しくなるのは、子どもを想い、信じているから。
「この子なら大丈夫」「きっと乗り越えられる」
そんな思いがあるからこそ、あえて手を離す場面も生まれます。
その厳しさの奥には、毎日子どもと向き合ってきた先生の想いがあります。
どうか、年長を担任する先生が、
「これでよかったのかな」と迷いながら、立ち止まりながら
積み重ねてきた関わりを、
少しでも誇りに思ってもらえたらいいなと思います。