保育の定番『どんぐり拾い』をテーマにしてさまざまな内容をご紹介します。保育に取り入れるときのねらい、必要な配慮やどんぐり拾いに適した時期、どんぐりの種類や活用方法など、保育に役立つ情報が満載です♪活動前にぜひ参考にしてみてください。
保育で定番の秋の自然遊びといえば、どんぐり拾い♪
どんぐり拾いは準備なしでもOK?
近くの公園に行ってみたらたくさんどんぐりが落ちていそう…
でも、ちょっと待った!
保育の活動でどんぐり拾いをする前に知っておくとよい情報がたくさんあるんです。
今回は、どんぐり拾いをするときのねらいや配慮、適した時期の他に、
どんぐりの種類や活用方法なども紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. 保育でどんぐり拾いをするねらいは?
保育でどんぐり拾いをするねらいは、
「子どもが秋の自然にふれ親しみをもつこと」です。
どんぐりは子どもにとって身近な自然物であり、
どんぐり拾いは自然にふれるきっかけとして取り入れやすい活動だと思います。
子ども達は自然にふれることで「これはなんだろう?」といった好奇心、
「もっと知りたい」といった探求心が育っていくでしょう。
どんぐり拾いの活動からどんぐりを使った遊びや製作など、
他の活動に展開していけるとよいですね。
2. どんぐり拾いに適した時期はいつ?
どんぐり拾いに適した時期は9月~11月頃(地域により差がある)で、
どんぐりの種類によっても異なります。
種類別どんぐり拾いに適した時期
・マテバシイ…9月中旬~10月頃
・クヌギ…9月下旬~10月頃
・コナラ…10月頃
・アラカシ…11月~1月頃
木の種類によってどんぐりの実が落ちる時期が違うため、
拾いに行く場所の木をあらかじめ確認しておくとよいと思います。
どんぐり拾いに行ったのに、どんぐりが全然落ちていなかった…
といった状況にならないよう注意しましょう。
10月中旬頃はさまざまな種類のどんぐりが落ちる時期なのでおすすめです。
3. 保育でどんぐり拾いをするときの配慮は?
・拾う場所を下見しておく
どんぐり拾いに行く前に下見しておくと、どんぐりの落ちている場所や種類がわかりますよね。
どんぐりの落ちる時期は気温や天候で多少変わるため、例年どおりでない可能性も。
リサーチしておくと確実にどんぐり拾いを楽しめます。
楽しみにして行ってみたのに拾えなかった…とならないよう事前に確認しましょう。
・決まった範囲でどんぐり拾いをする
どんぐり拾いは、保育者の目が行き届く範囲で行いましょう。
広い公園や林などでは広範囲にどんぐりが落ちていることがあり、
日陰で薄暗い場合が多くあります。
子どもは夢中になると気づかないうちに行動範囲が広がるため、
見失わないよう注意しながら見守る必要があるのです。
・どんぐりの誤飲に注意する
乳児クラスでどんぐり拾いをする場合はどんぐりの誤飲に注意が必要です。
1歳頃は気になったものを口に入れようとすることがある時期。
どんぐりの誤飲は窒息の危険性も高いため、
保育者は常に子ども達に目を配り注意しましょう。
4. どんぐりの種類を知っておこう!
どんぐりの種類をいくつかご紹介します。
どんぐりの写真を見比べながら、種類による特徴を覚えておくと保育に役立ちますよ♪
・コナラとその仲間
コナラは、全国で見られる定番のどんぐりです。
コナラの豆知識
・ぼうし(かくと)の特徴…うろこ模様
・実の特徴…細長かったり若干丸みがあったりとさまざまで、大きさは1.5~2cm
・実のできる年数…1年
・実が落ちる時期…10月頃
【うろこ模様のぼうしのどんぐり仲間】
マテバシイ、ミズナラ、ナラガシワ、ウバメガシ、シリブカガシ
マテバシイは虫がつきにくいため、製作などの用途に向いています。
・クヌギとその仲間
クヌギは、ぼうしの形に特徴があり、製作に使いやすいどんぐりです。
クヌギの豆知識
・ぼうしの特徴…とげとげしている
・実の特徴…実は丸く、直径2~3cm
・実のできる年数…2年
・実が落ちる時期…9月下旬~10月頃
クヌギの木の樹液には、カブトムシやクワガタが集まります。
【とげとげぼうしのどんぐり仲間】
アベマキ、カシワ、クリ
・アラカシとその仲間
アラカシは、西日本で定番のどんぐりで、実が落ちる期間がとても長いことが特徴です。
アラカシの豆知識
・ぼうしの特徴…よこじま模様
・実の特徴…たる型で縦線が入っている、大きさは1.5~2cm
・実のできる年数…1年
・実が落ちる時期…11月~1月頃
【よこじま模様のぼうしのどんぐり仲間】
シラカシ、ウラジロガシ、イチイガシ、ツクバネバシ、アカガシ
・スダジイとその仲間
スダジイは、ぼうしが特徴的な形をしていて食用にもなるどんぐりです。
スダジイの豆知識
・ぼうしの特徴…チューリップのような形で実を包み込んでいる
・実の特徴…細長い形で、大きさは1.5~2cm
・実のできる年数…2年
・実が落ちる時期…10月~11月頃
アクが少なく他のどんぐりに比べて食べやすいと言われています。
【チューリップぼうしのどんぐり仲間】
ツブラジイ、イヌブナ、ブナ
5. 拾ってきたどんぐりを保育に活かすには?
・どんぐりの下処理を行う
どんぐりの実には虫が入っていることも多いため、持ち帰ったら必ず下処理しましょう。
【下処理の手順】
①バケツに水をはり、どんぐりを浸して浮いてきたものははじく
②塩水に浸すか、鍋で煮るか、冷凍庫で凍らせる
③ざるにあげて日陰で十分に乾かす
「どんぐりの下処理」についてはこちらの記事を参考にどうぞ↓
・どんぐりを遊びや製作に使う
下処理したどんぐりは遊びや製作に使うなど、活動を展開していくとよいでしょう。
どんぐりを使った遊びや製作の一例
ままごと、どんぐり転がし遊び、どんぐりマラカス、どんぐりコマ、クリスマスリース
自然物を遊びに取り入れることで子ども達は自然を身近に感じ、
子どもなりに工夫することで発想力や想像力が育っていくでしょう。
・図鑑や絵本でどんぐりの種類を調べる
拾ってきたどんぐりを図鑑や絵本で調べるなどすると、
子ども達の興味がより広がるでしょう。
拾ってきたどんぐりの種類や拾った場所を書いて、
園周辺のどんぐり地図を作るのもおすすめです。
どんぐりを調べるのにおすすめの本
『どんぐりノート』
いわさゆうこ 、 大滝玲子 作 文化出版局
さまざまな種類のどんぐりがイラストでわかりやすく紹介されています。
大人も勉強になる一冊です♪
6. 秋にぴったりの遊びが見つかる!ほいコレinfo
今回は、『どんぐり拾い』をテーマにねらいや注意点、どんぐりの種類などをご紹介しました。
ほいコレinfoでは、他にも秋にぴったりの遊びや製作をたくさん紹介しています。
ぜひ保育の参考にしてみてくださいね♪
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