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子どものSOSからくる体調不良を見逃さない!保育学生さん必見です

SOS
保育中に子どもが「お腹痛い」「頭痛い」などの体調不良を訴えたとき、まだ慣れていない保育学生さんは困ってしまうと思います。体調不良なのか、甘えたいのか見極めるのはとても難しいです。今回は看護師の私から、子どもの体調不良の見極め方と、受け止め方について解説をします。
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1. 保育園で子どもが体調不良を訴えたら?まずはここを診よう

子どもは環境の変化やストレスで、すぐに体調を崩します。
保育園で受け入れのときに「頭が痛い…」「お腹が痛い…」とたくさんの症状を訴える子どもはいませんか?
そんな子どもを目の前にすると、保育学生さんや新人保育士さんは困ってしまいますよね。
すべてストレスや甘えだと決めつけるのは危険。
病気が潜んでいるかも知れないので、まずは子どもの訴える症状に合わせてしっかりと健康観察をしましょう。
健康観察のポイント
・発熱の有無
・活気
・食欲
・お腹の張り、腹痛
・便秘、下痢の有無
・どこがいつから痛いのかなど観察する
普段の様子と比べて違う部分をしっかりと観察することが大切です。
症状が続く場合、保護者に小児科受診をすすめましょう。

2. 症状の訴えがたくさんあるときは、不安やストレスを抱えていることが多い

病院受診しても異常が無いにもかかわらず、子どもからの訴えがたくさんあったり、日によって症状が違う場合は、不安やストレスによる体調不良が考えられます。
不安やストレスにより、自律神経(呼吸や体温、血圧などの生命維持に欠かせない体の機能を自動的に調整する神経)のバランスが乱れ、さまざまな不調を引き起こすことも…
子どもは自律神経の発達が未熟なので、次のような症状が現れます。
とくに新学期や、長期休暇の後は緊張感から体調不良を訴えることが増えるので注意しましょうね。
ストレスによる症状
・食欲不振や過食
・頭痛、めまい
・吐き気
・便秘や下痢
・不眠や過眠
・極端な体重増減
・疲れやすい
・顔色が悪い
・元気が無い
また保育士に甘えたい、寂しい、自分を見てほしい欲求から体調不良を訴える子どももいます。
子どもの不安や、緊張をほぐすためにできるだけ子どもに寄り添ってあげましょう。

3.子どもの対応のポイントは「安心感」を与えること

【子どもの訴えに耳を傾けよう】

子どもの言葉を信じ、最後までどこがつらいか、心配なことは何かに耳を傾けましょう。
保育士が疑いの言葉を言ってしまうと「信じてもらえない」「分かってもらえない」と悲しい気持ちになり症状が悪化することも…
子どもが話し終わるまで話をさえぎらずに、聞いてあげましょうね。
たとえば「お腹が痛いんだね。先生がさすってあげるね」「少し先生と休憩しようか」と声掛けをすると安心感が生まれます。

【ボディタッチや抱っこを増やそう】

体調不良を訴える子どもは、親と離れて寂しい、慣れない環境で不安な気持ちでいることが多いです。
保育士は、子どもを受け止め抱っこやハグなどのスキンシップを増やすと子どもは安心しますよ。
「痛いのつらいね。少し先生のお膝の上で休もうか」「さすったら少し良くなるかな」と声掛けして、スキンシップをはかりましょう。
スキンシップの効果
・愛着ホルモンのオキシトシンを分泌させ、幸福感や安心感につながる
・ストレス軽減にもなるので、症状が落ち着くことがある

【すべて甘えだと決めつけない】

体調不良を頻繁に訴える子どもに対して、また甘えたいのかなと決めつけてしまうと、本当に体調不良のとき見逃してしまいます。
それはとても危険です!
たとえば、頭痛を訴えている場合「頭ぶつけちゃった?」「お熱測ってみようか」と声掛けしましょう。
まずは体調不良の原因が無いかを子どもに聞いたり、観察することが大切です。
何も無かった場合は、スキンシップをはかりながらしばらく様子を見ましょう。
症状が強くなったり、落ち着かない場合は一人で悩まず先輩や看護師に相談し、保護者に連絡してくださいね。
また、子どもの顔色や活気、食事量などの全身状態の観察を怠らないようにしましょう。
子どもの異変に早く気付くため、普段から保育士同士の情報交換と共有をしっかりとすることが大切。
保育士さんは、保護者とコミュニケーションをしっかり取り、家での様子を聞いておくといいですね。

4..体調不良は心のSOS!子どもに寄り添った保育をしよう

子どもが体調不良を訴えたときは、本当に体調が悪い、悪くないにかかわらず子どもの言葉を真剣に聞くことが大切です。
ハグをする保育士と子ども
「今日も保育園に来てくれて嬉しいよ」「何かあったら先生に言ってね」と保育士さんが笑顔でいることで子どもの安心につながります。
先生は自分の味方、保育園は楽しい場所だと子どもたちが思えるように信頼関係を築いていきましょう。
心のSOSから、体調不良を訴えることもあることを頭のすみに置き、子どもに寄り添った保育をしてくださいね。
新人保育士さん、保育学生さんの参考になれば嬉しいです。

執筆者:瀬川知子(看護師)

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