知っておきたい保育ニュース!今回は、『 こども誰でも通園制度 』について取り上げます。今後本格的に実施される予定の こども誰でも通園制度 。制度の内容や、保育現場での問題点などを簡単に解説します。ぜひ参考にしてみて下さい。
1. 保育の重要制度『 こども誰でも通園制度 』
ほいコレでは、保育に役立つ情報をたくさん発信中!
今回は、保育に関する話題のニュースを取り上げます。
テーマは、『 こども誰でも通園制度 』。
最近よく耳にするけれど、制度の詳しい内容まで知らない…
という方は必見!
今回は、 こども誰でも通園制度 の内容や、保育現場における問題点などを簡単解説します。
これから保育の現場に大きく影響する制度でもあるので、
きちんと理解しておきましょう。
2. こども誰でも通園制度 について簡単解説
こども誰でも通園制度 の内容を概要や目的に分けて簡単に解説します。
◆ こども誰でも通園制度 の概要
保護者が働いていなくても、子どもを保育園に預けられる制度。
0歳6か月から3歳未満の子どもを対象とし、
実施対象の施設は、保育園の他に認定こども園、幼稚園、地域子育て支援拠点、児童発達支援センターなどとなっています。
本来保育園は、保護者の就労などによって家庭で保育ができない場合に入れる施設ですが、
この『 こども誰でも通園制度 』により、就労の有無に関わらず月一定時間(2024年現在は上限10時間)保育園を利用することができるようになります。
2024年度現在、本格実施を見据えた試行的事業を行っている自治体は115あり、
令和8年度には新しい形の通園制度として全自治体で実施する方針です。
◆制度 の目的・意義
こども誰でも通園制度 は、保護者や子どもにとって次のような目的や意義があります。
・保育者の孤立感や不安感を軽減
・保育者との関わりの中で子どもの新たな一面に気付ける
・子どもは家庭以外の大人や同年代の子どもとの関わりが広がる
・子どもは家庭だけでは得られない経験により成長していく
この こども誰でも通園制度 は、
全ての子どもの育ちをサポートすること、良質な生育環境を整えることをベースとし、
政府が掲げる「こどもまんなか社会」、
「社会全体のウェルビーイングの向上」につながるものとしています。
現状では0~2歳児で就園していないこどもは約6割。
その子育て家庭の多くが孤立感や不安感を抱えていると言われています。
こども誰でも通園制度 により全ての家庭が保育園を利用できるようにすることで、
保護者の孤立感や不安感の解消につながり、
専門的な立場である保育者との関わりの中で子どもとの関係性が良い方向に変わることも考えられるでしょう。
また、子ども自身も家庭外の大人や同年代の子どもと関わることで成長する点が期待できます。
◆制度 の利用方法
こども誰でも通園制度 の利用は、基本的に利用者と事業者との直接契約となっています。
しかし今後は、全自治体で導入される制度ということもあり、
国により基盤となるシステムが整備される予定。
予約からデータの管理、請求書発行などが一括でできるシステムが作られることで、
制度の円滑な運用につながっていくと思われます。
3. 『 こども誰でも通園制度 』保育現場においての問題点は?
こども誰でも通園制度 は、
子どもの育ち、保護者の負担軽減にとってプラスの制度であると思いますが、
保育現場では問題点もあります。
・保育士人員の確保
・保育士業務の負担増
・安全面
まず何よりも、保育士の人員確保の問題。
こども誰でも通園制度 を実施していない現状でも、保育士は足りていません。
保育士の配置基準の改定も検討されている中で、
更に新たな制度で人員が必要となると、
制度実施までに受入れ体制が整うのかという疑問が出てきます。
そして、保育士の業務負担が増える恐れもあるのです。
また、人員が確保されずに制度が始まれば、
子ども達を安全に保育できるのかという心配も。
不定期利用の子どもが増えることで、
子ども一人ひとりのアレルギー有無や病気の把握ができていないと、
保育中の思わぬ事故につながる危険も考えられます。
このように、 こども誰でも通園制度 は現状の保育現場において色々な問題点があるのです。
安全な保育を行うためには、
通常の保育業務を行う保育士とは別で、制度に関わる専門の人員を配置するなどの必要があるようにも感じます。
いかがでしたか?
今回は、 こども誰でも通園制度 の内容や、保育現場における問題点などを簡単解説しました。
この『 こども誰でも通園制度 』は、子どもや保護者への支援という点では良い面もありますが、
現状でも色々な問題点がある保育現場にとっては、
すんなりと受入れるのは難しいように感じます。
今後本格実施に向けて、色々な課題が検討・改善され、
保育現場が少しでも良い環境になっていってほしいものです。
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