志望動機では「子どもが好き」といった理由だけでなく、学童保育の社会的意義への理解や、あなたならではの強みを示すことが重要です。それぞれの立場に応じた効果的な書き方を、具体例とともにご紹介します。
順にみていきましょう。
・【新卒・正社員向け】学童保育の志望動機例文
卒業後、新卒の方が正社員として応募する場合は、長期的なビジョンと教育へ熱意を示すことが大切です。
教育実習やボランティアでの経験、子どもへの関心、保育や教育に関する思いを具体的に伝えましょう。
【新卒・正社員向け】学童保育の志望動機例文
私は、放課後の子どもたちの成長をサポートする仕事に携わりたいと考えています。
共働き世帯の増加に伴い、子どもたちの放課後の居場所づくりがますます重要になっていると感じます。大学での教育実習を通じて、放課後の時間が子どもたちの自主性や社会性を育む大切な機会だと学びました。
とくに、異年齢の子どもたち同士の関わりで育まれる、思いやりの心に感銘を受けました。また、ボランティア活動では保護者から「子どもの放課後の居場所があるから安心して働ける」という声を聞き、学童保育の社会的意義を強く実感しました。
貴施設では、放課後児童支援員として、子どもたちの健やかな育ちと、保護者が安心して働ける環境づくりに貢献したいと考えています。
・【中途採用向け】学童保育の志望動機例文
保育士としてのキャリアを活かして学童保育の仕事に挑戦する場合、面接で聞かれる可能性が高い以下の内容をおさえて、説得力のある志望動機を作成しましょう。
・転職を決意した理由
・前職での経験・スキルの活用方法
・学童保育の社会的意義への理解
・具体的な貢献イメージ
ポイントは、自身の経験や強みを活かしつつ、学童保育の特性や施設の方針に合わせた内容にすることです。
【中途採用向け】学童保育の志望動機例文
私はこれまで4年間にわたり、保育園で3歳児から5歳児の担任を経験してきました。その中で、子どもたちの「これからの成長」に深く関わり、その成長を支える仕事に強い思いを抱くようになり、学童保育を志望しました。
保育園で働く過程においては、子ども一人ひとりの発達に合わせた支援と、保護者との信頼関係を大切にしてきました。培ってきた経験を、学童保育の現場で活かしていきたいと考えています。
貴施設が大切にされている「子どもの自主性を育む」という方針に共感し、子どもたちの健やかな成長をサポートしていきたいと考えております。
・【パート・アルバイト志望】学童保育の志望動機例文
パート・アルバイト志望の場合、学業や子育てと両立しながら子どもたちの成長に関わる意欲を示しましょう。
具体的な活動への>参加意欲も伝えると好印象です。
【パート・アルバイト志望】学童保育の志望動機例文
私は教育学部で学びながら、学童保育のアルバイトとして子どもたちの成長に関わりたいと考えています。
大学の授業で学んだ内容を実践の場で活かしながら、放課後の時間をサポートし、子どもたちの自主性や社会性を育んでいくことに強い関心を持ちました。
サークル活動では、子ども向けイベントの企画運営を担当し、年齢の異なる子どもたちが楽しく交流できる場づくりを経験しました。この経験を活かし、子どもたちが楽しみながら成長できる環境づくりに貢献したいと考えています。
具体的には、子どもたちが楽しく充実した放課後を過ごせるように、空き時間を活用して室内外での遊びに工夫をしたいと考えています。
・【未経験・他業種から転職】学童保育の志望動機例文
未経験や異なる業種からの転職のケースでは、これまでの経験で培ったさまざまなスキルを、どのような形で学童保育に活かせるかを伝えます。
また、学童保育を志望する明確な理由を示すことが大切です。
【未経験・他業種から転職】学童保育の志望動機例文
私は営業職を3年経験しました。しかし、子どもたちの成長により深く関われる仕事がしたいと思い、学童保育の道を選びました。
前職での経験によって、人の話を共感しながら聞ける「傾聴力」や「コミュニケーション能力」を培いました。学童保育において、子どもたち一人ひとりの声に耳を傾け、保護者の方々との信頼関係を築く上で活かしたいと考えています。
また、近年の共働き世帯が増え、放課後児童支援の重要性も高まっています。私は未経験ですが、放課後児童支援員の資格取得を目指しながら、子どもたちの放課後の生活を支える仕事に真摯に取り組んでいきたいと考えています。
他にも、「保育園の 面接 で落ちる理由とは?転職・就職での成功ポイントを解説」でも志望動機のポイントをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
2.学童保育とは?志望動機を書く前に知っておきたい基礎知識
学童保育は、保護者が日中家庭にいない小学生を対象とした、放課後児童支援事業です。ここでは、学童保育の特色を3つの視点から解説します。
・学童保育の役割と支援内容
・学童保育ならではの特徴
・支援員(放課後児童支援員)に求められる専門性
・学童保育の役割と支援内容
学童保育は、共働き家庭の子どもたちに安全な放課後の居場所を用意し、健やかな育ちをサポートする重要な役割をはたしています。
同時に、学校・地域住民による活動などの地域社会との連携を通じて、子どもたちの成長をさまざまな面から支えています。
「地域全体で子どもを見守り育てる」そのような環境づくりに貢献しているのです。
具体的には、以下のサポートを行います。
学童保育のサポート内容
・放課後の安全な居場所の提供
・宿題のサポートと自主学習の見守り
・異年齢交流を通じた社会性の育成
・おやつの提供を含めた生活支援
・保護者との密な連携
2024年度の調査では、登録児童数は約150万人を超え、その需要は年々増加しています。
共働き世帯の増加に伴い、社会的役割はますます重要になっているのです。
・学童保育ならではの特徴
学童保育は、単なる預かり場所ではありません。
共働き家庭の子どもたちに、安全で安心な放課後の生活の場を用意し、子どもの成長を支援するためのさまざまな特徴をもちます。
学童保育の特徴
・生活支援:宿題のサポート、基本的な生活習慣の確立、安心できる居場所の用意
・成長支援:遊びを通じた自主性、社会性、創造性を育てる
・家庭・地域との連携:保護者との情報交換、地域社会との交流活動
「志望動機に何を書けばいいか?」と悩んだ際は、上記の特徴と子どもの成長を見守るやりがいや魅力を伝えてみましょう。
・支援員(放課後児童支援員)に求められる専門性
放課後児童支援員には、まず子どもの発達段階や個性をしっかりと理解します。
そのうえで、適切な育成支援を行う専門性が求められます。
具体的には、以下の5つがポイントです。
・子ども(小学生)の心身の発達と特性の理解
・安全で適切な環境づくりのスキル
・個々の子どもに応じた学習支援と生活指導のスキル
・遊びを通じた子どもの自主性、社会性、創造性の育成力
・保護者や学校、地域との連携・コミュニケーションスキル
専門性を高めるためには、放課後児童支援員として定期的な研修や自己研鑽が必要です。
学童保育で大切なことは、子どもの権利を尊重し、個々の成長を支援する姿勢といえるでしょう。
3.例文で理解!学童保育の志望理由で重視される3つの視点
学童保育の志望理由を書く際には、3つの重要な視点があります。
・例文①学童保育を必要とする理由「共働き家庭の支援」
・例文②子どもの成長を支える理由「心身の健全な育成」
・例文③地域と連携する理由「安全で豊かな放課後の実現」
・例文①学童保育を必要とする理由「共働き家庭の支援」
学童保育に入れる理由として、共働き家庭の増加があげられます。
共働き家庭の支援について触れる際は、「社会的ニーズの理解」と「それに対する決意」に焦点を当てましょう。
わかりやすくいうと、以下の内容になります。
・共働き世帯の増加で、子どもの安全な居場所が必要
・学童保育は、子どもの成長を支える放課後の生活支援の役割を担う
・子どもたちの健全育成に貢献する強い意志がある
具体的な例文は以下のとおりです。
「共働き家庭の支援」例文
私は、増加する共働き家庭の子育て支援に貢献したいと考えています。
2024年度、学童保育の待機児童数は1万7千人以上おり、社会的ニーズの高さを実感しています。
私自身も共働き家庭で育ち、放課後の居場所の大切さを実感してきました。保護者が安心して働ける環境づくりは、子どもの健全な成長と社会の活力につながると確信しています。
貴施設で、保護者の方々の想いに寄り添いながら、子どもたちの放課後の生活を支えていきたいと思います。
・例文②子どもの成長を支える理由「心身の健全な育成」
放課後児童支援員になるには、放課後の時間を「子どもの成長機会」として捉える視点が大切です。
異年齢交流や、子どもたちが主体的に活動することの意義を理解し、具体的な支援イメージを持っていることを示しましょう。
「心身の健全な育成」例文
私は、放課後の時間を子どもたちの豊かな成長の機会にしたいと考えています。
学童保育は預かりの場ではなく、異年齢交流を通じて社会性を育み、さまざまな体験を通じて子どもたちの可能性を広げる場です。
貴施設が大切にされている「子どもの主体性を重視した保育」に強く共感しています。子どもたち一人ひとりの興味関心に寄り添いながら、安心できる環境で成長をサポートしていきたいと考えています。
・例文③地域と連携する理由「安全で豊かな放課後の実現」
学童保育の志望理由として、地域社会との連携の重要性を理解し、具体的な活動イメージを持っていることをアピールします。
学校や地域との協力関係を通じて、子どもの成長を支える姿勢を示しましょう。
「安全で豊かな放課後の実現」例文
私は地域社会と連携しながら、子どもたちの放課後を豊かにする活動に携わりたいと考えています。
学校や地域の方々と協力することで、子どもたちにとってより安全で、充実した放課後の環境を作れます。
貴施設の地域交流イベントや学校との連携体制に魅力を感じ、志望いたしました。子どもたちが地域の中で健やかに育つ環境づくりに貢献していきたいと思います。

4.学童保育(放課後児童支援員)の志望動機で大切な2つのポイント
放課後児童支援員として、学童保育の志望動機でおさえておくべき2つのポイントを解説します。
・放課後児童支援員に求められる3つの資質
・資質を志望動機に落とし込むには「経験」がポイント
順にみていきましょう!
・放課後児童支援員に求められる3つの資質
放課後児童支援員には、子どもの発達支援力、保護者との連携力、チームワークと安全管理能力が求められます。
たとえば、実習での学びと、園の理念を結びつけて書いてみましょう!
1つ目の発達支援では、小学生の成長段階を理解し、個々に合わせた柔軟な関わりが求められます。
2つ目の保護者との連携では、日々の様子を保護者にしっかりと伝え、信頼関係を築くことが重要です。
3つ目のチームワークと安全管理能力では、職員間の「ほう・れん・そう(報告・連絡・相談)」が重要です。子どもたちの安全と健全な成長を組織的にサポートすることにつながります。
次項では、これらの資質を志望動機に盛り込む際のコツをみていきましょう。
・資質を志望動機に落とし込むには「経験」がポイント
3つの資質を志望動機に落とし込むには、あなた自身の経験を学童保育の現場でどのように活かせるか、がポイントになります。
たとえば、以下を参考にしてみてください。
経験の例
・保育や教育の経験者:子どもとの関わり方や保護者対応のスキル
・事務職などの異業種経験者:コミュニケーション能力や危機管理能力
このように、あなたの前職での経験を学童保育に関連付けて表現します。
就業未経験者の場合は、ボランティアやサークル活動など日常の体験や、関連する経験を具体的に示しましょう。
5.学童保育の面接対策!志望動機の伝え方と質問例
面接対策について、2つの視点から解説します。
・よく聞かれる質問と効果的な回答
・面接で志望動機を伝える際の注意点
・よく聞かれる質問と効果的な回答
「学童保育の面接で聞かれることは?」と不安に思う方もいるでしょう。
面接では志望動機に関する質問が必ず含まれ、あなたの「熱意」と「適性」を見極められることが多いようです。
以下では、学童保育の面接で聞かれる質問例をご紹介します。
実際の面接でよく聞かれる質問とその回答例から、効果的な伝え方のポイントを学んでいきましょう。
【よくある質問1】
なぜ学童保育で働きたいと考えたのですか?
◎質問1の回答例
私は教育実習を通じて、放課後の時間が子どもたちの成長にとって重要なのだと実感しました。
とくに異年齢交流を通じた社会性の発達に関心を持ち、その支援に携わりたいと考えました。また、増加する共働き家庭の支援という社会的意義にも強く共感し、この仕事を志望しました。
【よくある質問2】
子どもとの関わり方で大切にしたいことは?
◎質問2の回答例
一人ひとりの個性や発達段階に応じた関わりを大切にしたいと考えています。
ボランティア活動で、同じ学年でも興味や関心が異なる子どもたちと接した経験から、子どもたち一人ひとりの特性を理解し、適切な支援を心がけることの重要性を学びました。
【よくある質問3】
保護者対応で意識したいことは?
◎質問3の回答例
保護者との信頼関係構築が最も重要だと考えています。
前職での経験から、日々の様子を具体的に伝えることや、些細な変化にも気づき共有することが、安心感につながると実感しています。
学童保育の志望動機は、自身の経験や子どもへの思いを具体的に伝え、社会的意義と専門性への理解を示すことが大切です。
子どもと保護者の視点を大切にし、簡潔に熱意を伝えましょう。
・面接で志望動機を伝える際の注意点
面接では、履歴書に記載した内容との一貫性を保ちます。
また、より具体的な経験や想いを伝えることが重要です。
・表情や姿勢、声のトーンなどにも気を配る
・要点を絞って簡潔に説明する(2分程度が目安)
・「子どもが好き」という一般的な理由だけではNG
・学童保育の特性への理解と、それに対する自身の適性を具体的に結び付けて伝える
面接では、採用担当者の質問の意図を理解して、焦らず落ち着いて話すことを心がけましょう。
学童保育の志望理由を明確かつ具体的に伝えることで、採用担当者に印象を残せます。
6.学童保育の志望動機なら【ほいコレナビ】!自己PR力をアップさせよう
学童保育の志望動機のポイントや例文をご紹介しました。
最後に、就職活動をより効果的に進めるため、「ほいコレナビ」を活用する方法をご紹介します。
ほいこれナビは、保育学生のための就活応援サイトで、学童保育の求人情報を紹介したり就職フェアを行ったりしています。
就職フェアは、まさに志望動機づくりにおすすめです。こちらの記事「保育士になりたいなら 就職フェア へ行こう!保育士就職フェアのメリットを紹介」でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
現場の先輩たちの生の声を聞けたり、ほいコレサポーターと直接話せたりするため、あなたの志望動機も説得力が増すでしょう。
志望動機の書き方に悩む方や、保育業界が未経験の方も、採用担当者の心をグッとつかむ志望動機がつくれます。
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