2026.9.17
派遣保育士の満足度は83.1%|正社員・パート経験者が働き続けられる理由
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正社員やパートとして働いた経験のある保育士が派遣という働き方に移ったとき、実際のところ満足できているのでしょうか。ベルサンテスタッフが就業中の派遣保育士220名に聞いたところ、直接雇用の勤務経験を持つ方の83.1%が現在の働き方に「満足」と答えました。
興味深いのは、その理由です。求人サイトに求めるものを聞くと、1位は「時給・手当・条件の良さ」で79.5%でした。ところが「派遣で働いて良かったこと」を自由記述で書いてもらうと、時給に触れた方は4.6%にとどまり、代わりに人間関係や担当者の仲介、時間の使い方が語られました。仕事を探すときに見ている条件と、実際に働き続けられている理由は、同じとは限らないということになります。この記事では、その調査結果をもとに、派遣という働き方の満足度がどこから生まれているのかを見ていきます。
この記事では、次の内容を整理します。
- 直接雇用の経験者による満足度の内訳と年代差
- 求人選びで重視される条件の順位
- 働いて良かったこととして実際に語られた内容
- 満足度を支えている4つの要素
- 働き始めてから後悔しないための確認どころ
免責事項:本記事に記載している調査結果は、ベルサンテスタッフに登録し就業中の派遣保育士220名を対象としたアンケートに基づくものです。派遣保育士全体の傾向を示すものではなく、実際の待遇や勤務条件は園・時期・地域によって異なります。
目次
直接雇用の経験者の83.1%が今の働き方に「満足」、「大変不満」は0件
まず、現在の働き方への満足度です。正社員・契約社員・パートなど直接雇用の勤務経験を持つ方に5段階で聞いた結果、「大変満足」38.3%と「やや満足」44.8%を合わせて83.1%が「満足」と回答しました。「やや不満」は1.1%、「大変不満」は0件です。
不満が1.1%にとどまった点より、むしろ「どちらとも言えない」が15.8%あることに目を向けたほうが実態に近いかもしれません。派遣という働き方が全員に合うわけではなく、条件や園との相性によって評価が分かれる部分は残ります。派遣とパート、派遣と正社員がそれぞれどう違うのかは、派遣とパートの違いや派遣と正社員の違いの記事もあわせてご覧ください。
20〜30代は9割超、50代は66.7%という年代差
同じ「満足」でも、年代によって数字は分かれました。20〜30代では9割を超えた一方、50代では66.7%です。子育て期に重なる20〜30代は勤務時間の融通が満足に直結しやすく、一方で50代は、これまで積み上げてきた経験をどう活かせるか、体力的にどこまで続けられるかといった別の問いを抱えていることが背景にありそうです。年代が上がるほど、時間の融通だけでは説明しきれない部分が出てくるということです。
求人選びの1位は「時給・手当・条件の良さ」79.5%
次に、求人サイトや派遣会社に何を求めているのかを複数回答で聞いた結果です。1位は「時給・手当・条件の良さ」で79.5%でした。2位の「柔軟な勤務条件」47.3%と3位の「担当者のサポート」46.4%は差が2件で、ほぼ同じ水準に並びました。
時給が1位になるのは自然なことです。求人票を並べて比べるとき、まず目に入るのは金額であり、他の要素は実際に働いてみるまで判断しづらいためです。関西エリアの時給水準がどのくらいなのかは、関西版の時給相場をまとめた記事で確認できます。
注目したいのは、2位と3位です。「柔軟な勤務条件」と「担当者のサポート」が同じ水準で並んでいることは、求人を探している段階でも、条件面の次に「働き始めた後どうなるか」を気にしている方が半数近くいることを表しています。
働いて良かったこととして語られたのは人間関係と担当者の仲介、時給は4.6%
では、実際に働いてみて良かったことは何だったのでしょうか。自由記述で書いてもらい、内容ごとに分類した結果が次のグラフです。上位は人間関係30%、担当者の仲介28%、時間の柔軟さ25%、家庭との両立24%、残業がないこと22%でした。求人選びでは1位だった時給に触れた方は、4.6%でした。
探すときの条件と、続けられる理由のずれ
この差をどう読むかですが、時給が大切ではない、という話ではありません。時給は求人票の段階で比較でき、納得したうえで入職しているため、働き始めた後はあらためて語る対象になりにくいのでしょう。逆に、人間関係や相談のしやすさは求人票からは読み取れず、働いてみて初めて価値が分かります。
つまり、時給は入口の判断材料、人との関わり方や時間の使い方は継続の判断材料、という役割の違いがあります。求人を選ぶ段階では条件面を見つつ、同時に「働き始めた後に何が起きるか」を確認しておくと、入職後の落差が小さくなります。人間関係の悩みへの向き合い方は派遣で人間関係に悩まない方法をまとめた記事でも詳しく扱っています。
満足度を支えている4つの要素
自由記述に挙がった内容を整理すると、満足度は主に4つの要素から生まれていました。順に見ていきます。
役割が契約で決まっていることで保たれる人間関係の距離感
最も多く語られたのが人間関係です。派遣は担当する業務の範囲が契約であらかじめ決まっているため、行事の準備や書類作成をどこまで担うかが曖昧になりにくい働き方です。誰がどこまでやるのかがはっきりしていると、頼む側も頼まれる側も気を遣いすぎずに済みます。職員同士の距離感が保たれることが、結果として働きやすさにつながっているようです。
園に直接言いにくいことを間に入って伝えてもらえる仕組み
2番目に多かったのが担当者の仲介です。勤務時間を変えたい、担当クラスの相談をしたいといった話は、園に直接持ち込むには気が引けるものです。派遣の場合、園と保育士の間に派遣会社の担当者が入り、条件の調整を代わりに行います。自分で切り出さなくても伝わる経路があることが、働き続けられる理由として挙げられました。当社では、この役割を担うスタッフを保育コンシェルジュと呼んでいます。
新卒で入った保育園に正職員として4年勤めたあと、結婚を機に家庭と両立できる働き方を探して派遣保育士になったのがまみ先生です。現在は大阪市の保育園で0歳児クラスを担当しています。担当の保育コンシェルジュとはちょうど良い距離感で仕事の相談ができ、その安心感が派遣で働いてよかったことのひとつだと話しています。正職員時代と比べて今のほうが心に余裕をもって働けていて、持ち帰りの仕事がなく週末や祝日にきちんと休めることで、仕事と家事の両立ができているそうです。
生活に合わせて組める勤務時間と曜日
3番目は時間の柔軟さです。週に何日、何時から何時までという形で契約を結ぶため、子どもの下校時間や家族の予定に合わせた働き方を組みやすくなります。家庭との両立が4番目に挙がっていることも、これと地続きの話です。復職のタイミングで働き方を整えたい方には、主婦の復職と両立の工夫をまとめた記事が参考になります。
契約時間で区切られることで減る持ち帰り仕事と残業
4番目は残業と持ち帰り仕事です。自由記述には「持ち帰りの仕事がなくなり、帰ってからの時間が自分のものになった」という趣旨の回答が複数ありました。契約で勤務時間が定まっていることが、そのまま生活時間の確保につながっています。残業を減らす職場の見極め方は残業のない職場を探す方法の記事でも整理しています。
働き始めてから後悔しないための3つの確認どころ
満足度を支えていた要素は、いずれも入職前に確かめておける内容でもあります。求人票の条件だけで決めずに、次の3点を見ておくと判断の材料が増えます。
園見学で見るべきは設備より職員同士の声のかけ方
人間関係は求人票に書かれていません。園見学の機会があれば、設備よりも、職員同士がどのように声をかけ合っているかを見ておくと雰囲気がつかめます。子どもへの関わり方と同じくらい、大人同士のやり取りに園の空気は表れます。見学で何を見ればよいかは派遣前の職場見学の記事にまとめています。
登録の段階で決めておきたい担当者との連絡手段
担当者の仲介が満足度を左右していた以上、登録の段階で「誰に、どの方法で連絡すればよいか」を確かめておくことには意味があります。電話なのか、メッセージアプリなのか、勤務時間中でも連絡がつくのかといった点を、登録の面談で先に聞いておきます。困ったときに連絡先が分からないという状況を先に消しておくと、働き始めてからの負担が軽くなります。
勤務日数と時給を話し合える機会としての契約更新
派遣は契約期間が区切られている働き方です。裏を返せば、更新の時期は勤務日数や時間、時給について話し合う機会にもなります。家庭の状況は変わるものですから、最初の条件をそのまま続けるのではなく、節目ごとに見直せる前提で考えておくと無理が生まれにくくなります。園えらびの基準そのものは後悔しない保育園えらびの記事で扱っています。
よくある質問
正社員を辞めて派遣になると、収入は下がりますか?
正社員から派遣に移った場合の収入は、勤務日数と時給の組み合わせによって変わります。賞与がなくなる一方で時給は正社員の月給換算より高めに設定されることが多く、フルタイムに近い日数で働けば年収が大きく変わらないこともあります。一方、週3〜4日の勤務を選べば、その分の差は出ます。生活に合わせてどの程度働くかを先に決め、そのうえで比較するのが分かりやすい進め方です。
ブランクがあっても派遣保育士として働けますか?
ブランクがある方でも、派遣保育士として働き始めることはできます。担当する業務の範囲が契約で決まっているため、いきなり全ての業務を任されるのではなく、勤務日数を抑えた形から始めて徐々に慣れていくという進め方も取りやすい働き方です。復帰にあたって不安な点があれば、登録時に伝えておくと、園を紹介する段階で考慮されます。
園との相性が合わなかった場合はどうなりますか?
園との相性が合わないと感じた場合は、まず派遣会社の担当者に相談するのが順序です。勤務時間や担当クラスの調整で解決することもあれば、契約の更新時に別の園を紹介してもらうこともできます。自分から園に直接切り出す必要がない点は、派遣という働き方の特徴のひとつです。
50代でも派遣保育士の求人はありますか?
50代の方の求人もあります。今回の調査でも50代の回答者から、家庭の状況に合わせて働き方を変えながら長く続けてきたという声が寄せられました。ただし満足度は20〜30代より低く66.7%で、経験をどう活かすか、体力面とどう折り合いをつけるかが判断の分かれ目になっています。勤務時間や担当クラスの希望は、登録の段階で具体的に伝えておくほうが紹介の精度が上がります。
まとめ:入口は条件、続けられる理由は人と時間
今回の調査では、直接雇用の勤務経験を持つ派遣保育士の83.1%が現在の働き方に満足と答え、その理由として語られたのは時給ではなく、人間関係と担当者の仲介、そして時間の使い方でした。求人を探すときに条件面を見るのは当然のこととして、それと合わせて、働き始めた後に相談できる相手がいるか、勤務時間を見直せるかを確かめておくと、入職後の見通しが立てやすくなります。
ひとつの方法として、当社では保育コンシェルジュが園との間に入り、就業前の園の情報提供から、働き始めた後の勤務条件の相談までを担当しています。どんな働き方ができるのかを知りたい段階でも相談いただけますので、気になることがあればお気軽にお声がけください。
調査概要)調査名:派遣保育士の働き方に関する実態調査/調査主体:ベルサンテスタッフ株式会社/調査対象:同社に登録し就業中の派遣保育士/調査方法:インターネットによる自記式アンケート/有効回答数:220名











