2026.6.3
保育士の転職におけるメリットとデメリット!後悔しない選択基準と対策
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この記事を読んでわかること
- ✓現在の労働環境に不満を抱えている場合の具体的な解決策
- ✓給与や休日などの待遇を変えるための客観的な判断基準
- ✓新しい園選びでミスマッチを防ぎ失敗を避けるための具体的な行動
※免責事項:当記事で紹介するデータや制度は、執筆時点での最新の公的データに基づいています。実際の労働条件や求人状況、補助金制度の運用は、各自治体や施設によって異なる場合があります。
目次
保育士が転職に踏み切ることで得られる3つのメリット
現在の職場で抱えている不満を解消し、保育士としてのやりがいを取り戻すきっかけを探す上で、環境を変えることは有効な手段です。独立行政法人福祉医療機構の調査によると、調査対象施設の42.6%で職員が不足しており、職員不足の理由として77.9%の施設が「採用したい人数を採用できていない」と回答しています。また、2024年度に正規職員の採用活動を実施し、計画どおりに採用できた施設は新卒・中途ともに約3割にとどまっています。
こども家庭庁の発表では、就学前児童の過半数にあたる55.7%が保育所等を利用しており、子育て世代(25〜44歳)における女性の就業率や共働き世帯の割合も年々増加傾向にあります。
出典)2025年度 保育所・認定こども園の人材確保に関する調査について
出典)保育所等関連状況取りまとめ(令和7年4月1日)|こども家庭庁
多くの保育施設が人材を強く求めている状況は、保育士自身がキャリアプランに合わせた環境を再選択できる機会が豊富に存在することを示しています。
給与や各種手当など待遇面での大幅な改善が期待できる
役職手当や処遇改善手当が整備されている園を選ぶことで、収入の向上が見込める場合があります。保育士を対象とした退職理由の調査では、全体の29.7%が「給料が安い」ことを理由に退職を決断しており、待遇への不満が離職の大きな引き金になっている事実があります。
全国保育協議会の調査によると、保育士の平均賃金は役職によって差があります。
同調査では、全産業の平均賃金が年収422.4万円であるのに対し、保育士は年収363.6万円であり、月収に換算して約5万円の差が存在しています。
潜在保育士の63.4%が保育士不足を解消するために「給与・待遇の改善」が重要であると回答している通り、適切な対価を得られる環境へ移ることは生活の安定に直結します。
待遇改善の追い風として、令和7年度(2025年度)から保育者の処遇改善等加算制度が大きく改定されます。これまで3つに分かれていた加算制度が一本化され、賃金改善の方法が統一されます。
新制度におけるキャリア段階と想定される手当額の目安は以下の通り設定されています。
各種手当や補助金制度を正しく運用している法人を選ぶことは、収入面での改善につながる可能性があります。特に都市部や一部の地域(例:独自の補助金制度が手厚い関西エリアなど)では、自治体独自の給与上乗せ補助や家賃補助制度を導入している地域も多いため、エリアごとの特性を踏まえた情報収集が効果的です。
持ち帰り業務や残業が減りワークライフバランスが整う
日々の業務負担が軽減される職場環境を選ぶことで、プライベートを充実させることができます。退職理由の3位は「仕事量が多い」で27.7%、4位は「労働時間が長い」で24.9%を占めています。正規・常勤職員の週あたりの実働時間が40時間を超える施設は全体の62.8%に達しており、多くの保育士が長時間労働に悩まされています。
状況を打開する鍵となるのが、指導案の作成や保護者連絡などの事務作業を電子化する「ICT化」を進めている園への移行です。2025年の調査では、6割以上の園関係者がICT導入による業務負担の軽減を実感していると回答しています。
手書きの連絡帳や行事の準備による持ち帰り業務がない園や、業務分担が明確な園を探すことで、心身のゆとりが生まれます。働き方改革による年次有給休暇の年5日以上取得義務化に対し、取得日数が「5~9日」の割合が44.2%と最も高いというデータもあります。休日がしっかり確保できる環境を選ぶことは、長く働き続けるための重要な要素です。
新しい保育理念や教育方針に触れキャリアアップに繋がる
自らの保育観に合った園で働くことで、新しいスキルや知識を磨く意欲が湧きます。東京都の調査では、13.4%の保育士が「保育所や法人の保育理念に共感できなかった」ことを理由に退職しています。また、退職理由の1位は「職場の人間関係」であり、全体の33.5%を占めています。
膠着した人間関係を一度リセットし、前向きな気持ちで働ける環境を見つけることは、キャリアを継続する上で大きなメリットです。
自身の専門性を高める制度として、「保育士等キャリアアップ研修」の規定が変更されます。令和8年度(2026年度)から、修了要件がより厳格化されます。
職務分野別リーダーや若手リーダーは担当する1分野(15時間以上)の修了が必要であり、専門リーダーになるためには乳児保育やマネジメントなど8つの研修から4つの専門分野を修了する必要があります。
研修の受講を積極的に支援してくれる園を選ぶことで、明確なキャリアパスを描きながら成長を目指せます。
保育士の転職に伴うデメリットと入職前に知るべき注意点
環境を変えることには一定のリスクも伴うため、事前にデメリットを把握し、冷静に備えておく必要があります。
新しい職場の人間関係や独自のルールを一から覚える必要がある
新しい園では、前の園での経験がそのまま通用するとは限りません。保育の進め方や行事の準備方法、保護者対応のルールなど、園独自の文化をゼロから覚える労力が求められます。東京都の調査において、7%の保育士が「保護者対応の大変さ」を退職理由に挙げています。新たな職員や保護者との信頼関係を築く過程で、気疲れやストレスを感じる時期があるかもしれません。
人間関係の適応に時間がかかる事実をあらかじめ受け入れ、焦らずに周囲とのコミュニケーションを図る姿勢が大切です。
入社後半年間は有給休暇が付与されず休みが取りにくくなる
労働基準法の規定により、新しい職場に入職してから有給休暇が付与されるまでには期間が空きます。雇入れの日から起算して6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して10日の年次有給休暇を与えることが使用者に義務付けられています。
入職直後の半年間は、体調不良に陥っても有給休暇を使えず欠勤扱いとなり、給与から控除されるリスクがあります。園によっては独自の「特別休暇」や「入社時付与」の制度を設けている場合があるため、面接時や入職前に就業規則を細かく確認することが望ましいです。
求人票の文字情報だけでは実際の現場の実態や空気感が分からない
求人票に記載されている「残業なし」や「アットホームな環境」といった文字表記と、入職後の実態に大きなギャップが生じるケースは珍しくありません。独立行政法人福祉医療機構の調査では、2024年度に正規職員の退職者がいた施設は65.3%に上っています。
また、人材紹介会社を利用した際、「紹介の迅速さ」に対する満足度は62.7%である一方、「紹介手数料」に対する満足度は8.7%にとどまるなど、園側も採用活動に対して複雑な課題を抱えています。
入職後のミスマッチを防ぐためには、インターネット上の情報だけでなく、現場のリアルな空気感を把握するための情報収集が不可欠です。地域の保育事情に詳しい専門のエージェントは、過去の退職者からヒアリングしたリアルな離職理由や、施設長の人柄といった「表に出ない内部情報」を保有しています。これらを事前に把握することで、入職後の人間関係のミスマッチを未然に防ぐことが可能です。具体的なアクションとして、転職希望時期の「3か月前」を目安に複数のエージェントへ登録し、「残業の有無」「持ち帰り業務の頻度」など絶対に譲れない条件を3つほど明確に伝えて比較検討を進めるという選択肢も有力な一手です。
デメリットを最小限に抑え転職のメリットを最大化する対策
ミスマッチのリスクを回避し、自分に合った職場を的確に見つけるためには、主体的な行動と適切なツールの活用が求められます。
大規模な就職フェアに参加し現場の保育士から直接リアルな声を聞く
採用担当者や園長だけでなく、現場で働く若手保育士と直接対話できる機会を作ることは、職場の空気感を確認する上で非常に有効です。一度に多くの園の雰囲気を比較検討できる手段として、大規模な就職フェアへの参加があります。
「ほいコレ就職・転職フェア」では、過去に1,000以上の保育施設が出展した実績があります。このイベントでは、出展園に対して学生や求職者が親近感を持ちやすい「若手の先生」をブース担当者として配置するよう推奨しており、求人票には載らないリアルなエピソードを直接聞くことができます。さらに、フェア当日に園見学の申し込みも可能です。
会場の広さや出展園の多さに圧倒され、一人での参加が不安な場合は、コンシェルジュがガイドを担当する「フェア内ツアー」という制度を利用して効率的にブースを回るという選択肢もあります。
保育業界に精通した専任コンシェルジュの個別サポートを活用する
より個別具体的で深い情報を得るために、保育業界に特化した支援会社のノウハウを頼る方法があります。総合的な人材サービスではなく、保育専門に長く携わってきた企業の担当者は、独自のネットワークを持っています。
1974年に起源を持ち、20年以上にわたり保育業界に特化してきたベルサンテスタッフ株式会社が運営する「ほいコレ」では、日々保育現場を訪問している「就活コンシェルジュ」がサポートを提供しています。
コンシェルジュからは、履歴書の添削や面接対策に加え、求人票には記載のない内部情報の提供、直接は聞きにくい給与やシフトの条件交渉の代行など、客観氏かつ実務的なアドバイスを受けることができます。会員登録は以下の4つのステップで完了し、相談を開始できます。
コンシェルジュ相談に向けた登録ステップ
保有資格
保育士、幼稚園免許、看護師、調理師、栄養士、子育て支援員、資格なし、学生から選択
勤務開始時期
1ヶ月以内、3ヶ月以内、6ヶ月以内、6ヶ月以上先、良い条件があれば、相談して決めたいから選択
働き方の希望
扶養内、社会保険加入、こだわらない、単発・イベント、相談して決めたいから第1・第2希望を選択
個人情報
居住地の都道府県・市区町村、名前、メールアドレス、電話番号を入力
専任担当者に要望を伝えることで、ライフスタイルの変化に合わせた働き方を実現した事例は数多く存在します。 例えば、ほいコレを利用したあゆみ先生などの成功事例を参考にすると、結婚や出産といった生活の変化に合わせて「『短時間・扶養内・土日休み』といった細かな希望条件を相談し、親身に園を探してもらった」「第二子の出産時に派遣で産休を取得し、産休明けも同じ条件で働ける理解のある園へスムーズに復帰する手配をしてもらった」といった、派遣ならではの手厚いフォローや福利厚生を活用する手段があります。個人だけでは調整が難しい勤務条件や制度の利用も、担当者が間に入ってサポートすることで、希望に近い環境で安心して就業できる可能性が高まります。
正社員だけでなく派遣やパートなど自身の状況に合わせた働き方を探す
ライフスタイルの変化や体力の問題がある場合、雇用形態の枠を広げて派遣やパートといった柔軟な働き方を選択肢に入れることが効果的です。潜在保育士の51.2%が「短時間勤務が可能であれば」復職を検討すると回答しています。
希望する働き方の割合
派遣保育士の場合、雇用主である派遣会社の担当者が個別の条件をヒアリングし、園との間に入ってトラブル対応や条件交渉を行ってくれます。また、法律によって派遣労働者の権利は保護されており、以下の要件を満たす場合には社会保険への加入が義務付けられています。
- ✓2ヶ月を超える雇用契約が見込まれること
- ✓週の所定労働時間が20時間以上であること
- ✓月額賃金が88,000円以上であること
派遣やパートであっても、労働者派遣法の改正に伴い、要件を満たせば「退職金制度」の対象となる場合があります。時給に退職金相当額が上乗せされる方式や、退職時に支払われる方式など、派遣会社によって対応は異なりますが、「派遣だから退職金はもらえない」という認識は変わりつつあります。働く前に担当者へしっかり確認することで、不安を取り除くことができます。
保育士の転職のメリットやデメリットに関するよくある質問
新しい環境へ移る際に保育士が抱きやすい疑問や不安について、データと客観的な視点から回答します。











