2026.9.10
保育士の転職で産休・育休を安心して迎えるための職場選びと制度の知識
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保育士として働きながら、いずれ出産や育児を経験しても仕事を続けたいと考えたとき、今の職場や転職先が産休・育休をきちんと運用しているかは大きな関心事です。
この記事では、保育業界における産休・育休制度の位置づけから、正社員・派遣・パートといった雇用形態による取得のしやすさの違い、転職時に確認しておきたい具体的なチェックポイントまでをまとめて解説します。
あわせて、産休・育休中に受け取れる公的な手当の仕組みと、取得実績を理由にベルサンテスタッフを選び、実際に制度を活用しながら働き続けている保育士の実例も紹介します。
記事を読み終える頃には、ご自身の働き方とライフイベントを両立させるための職場選びのヒントが見つかるはずです。
免責事項:本記事に記載している法律や制度、各種手当の金額などは、記事執筆時点の情報に基づいています。制度改正や個人の契約状況、自治体の運用によって内容が異なる場合がありますので、具体的な手続きの際は厚生労働省やハローワークなど管轄機関の公式情報をあわせてご確認ください。
この記事を読んでわかること
- ✓保育業界で産休・育休がどのような位置づけにあるか
- ✓正社員・派遣・パートで産休・育休の取得しやすさがどう違うか
- ✓転職先を選ぶときに確認しておきたい具体的な項目
- ✓産休・育休中に受け取れる公的な手当の仕組み
目次
保育士業界における産休・育休制度の位置づけ
保育士は全国的に人手不足が続いている職種です。
こども家庭庁が公表している職業安定業務統計によると、令和7年7月時点の保育士の有効求人倍率は2.77倍で、全職種平均の1.18倍を大きく上回っています。大阪府に限っても同時点で3.06倍と、依然として保育士を求める園が多い状況です。
このような人材需要の高さは、産休・育休を経て復帰しようとする保育士にとって、経験者としての価値が保たれやすい環境であることを意味します。
一方で、実際に休業を取得できるかどうかは勤務先の制度運用や雇用契約の内容に左右されるため、業界全体の需要の高さだけを理由に「どの職場でも同じように取得できる」と考えるのは注意が必要です。
産前産後休業は雇用形態を問わない権利
産前産後休業(産休)は労働基準法で定められた母体保護のための制度で、正社員・派遣・パート・契約社員といった雇用形態にかかわらず、働くすべての女性に認められています。
出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から本人の請求により取得できる産前休業と、出産の翌日から8週間は就業させてはならないと定められている産後休業の2つで構成されており、勤続年数などの条件は課されていません。
育休は「契約の継続見込み」が取得の分かれ目
育児休業(育休)は育児・介護休業法に基づく制度で、こちらも雇用形態を問わず対象になりますが、派遣やパート、契約社員といった有期雇用労働者には一つだけ条件があります。
それは「子が1歳6か月に達する日までに、労働契約の期間が満了することが明らかでないこと」です。
2022年4月の法改正以前は「引き続き雇用された期間が1年以上であること」という要件もありましたが、この要件は撤廃されました。
ただし、労使協定を結ぶことで雇用期間が1年未満の労働者を対象外にできる仕組みは残っているため、実際の運用は勤務先ごとの就業規則によって異なります。
出典)育児休業や介護休業をすることができる有期雇用労働者について
出典)育児・介護休業法のあらまし
雇用形態による産休・育休の制度と取得しやすさの違い
産休・育休そのものの法的な対象範囲は雇用形態で変わりませんが、実務上の取得しやすさや復帰後の働き方には違いがあります。
転職先を比較検討する際は、この違いを踏まえたうえで確認することが大切です。
正社員・派遣・有期契約パートの比較
雇用形態による産休・育休まわりの違いを整理すると、以下のようになります。
正社員は雇用主と勤務先が同じであるため、育休取得の相談から復帰後の配属調整まで一つの窓口で完結しやすいという特徴があります。
一方、派遣は雇用主が派遣会社であるため、勤務先の保育園に直接気兼ねなく相談しにくい内容も、派遣会社の担当者を通じて交渉できるという違いがあります。派遣と正社員の働き方全般の違いも、転職先を比較する際の参考になります。
派遣は「派遣会社との契約継続」が実務上のカギ
派遣保育士の場合、育休取得の実務上の条件として「同一の派遣会社との契約が一定期間続いていること」を社内ルールとして定めている会社が少なくありません。
ここで注意したいのは、この期間は「今の保育園で働いた期間」ではなく「派遣会社と結んでいる雇用契約が続いている期間」で数える点です。
派遣先の園が変わっても、同じ派遣会社との契約が継続していれば、期間は通算されるのが一般的な運用です。
逆に、時給や条件を理由に派遣会社そのものを乗り換えた場合は、契約期間の数え方がリセットされることになるため、転職のタイミングは慎重に検討する必要があります。
福利厚生全体の中で産休・育休がどう扱われているかは、保育士派遣の福利厚生の一覧でも比較していますので、あわせてご確認ください。
出典)育児休業や介護休業をすることができる有期雇用労働者について
雇用形態別 産休・育休の取得条件
転職時に確認したい産休・育休関連のチェックポイント
産休・育休を見据えて転職先を選ぶ場合、求人票の記載だけで判断するのではなく、面接や職場見学の場で具体的に確認しておくことが後悔の少ない選択につながります。
求人票と面接で確認したい項目
面接前に確認したいチェックリスト
- ✓産休・育休の取得実績(人数や年数の目安)を尋ねられるか
- ✓派遣の場合、契約更新の実績や継続雇用の見込みについて説明があるか
- ✓育休中の代替スタッフの確保体制が整っているか
- ✓復帰後の勤務時間や勤務日数について相談できる余地があるか
- ✓制度について説明できる担当者(採用担当やコンシェルジュ)が窓口としているか
これらの項目は、面接の場で直接尋ねても不自然ではない内容です。
特に「取得実績」は、制度が書類上あるだけでなく実際に運用されているかを判断する手がかりになります。
転職活動全体でのミスマッチを防ぐ視点は、保育士転職のミスマッチを防ぐための対策でも詳しく取り上げていますので、あわせて参考にしてください。
園見学で見ておきたい職場の実情
面接だけでなく、実際に園を見学できる機会があれば、産休・育休を経て復帰したスタッフが在籍しているかどうかを、案内担当者の話しぶりから感じ取れることがあります。
行事の準備や急な休みへの対応が特定の職員に偏っていないかといった職場の雰囲気も、復帰後に働き続けられるかを判断する材料になります。
園見学の具体的な着眼点は派遣前職場見学のチェックポイントで詳しく解説しています。
産休・育休中に受け取れる公的な手当
産休・育休の期間は給与の支払いが止まる勤務先が一般的ですが、雇用形態にかかわらず一定の条件を満たせば公的な手当を受け取ることができます。
制度の仕組みを事前に把握しておくと、休業中の生活設計を立てやすくなります。
出産手当金の仕組み
出産手当金は、健康保険に加入している人が出産のために会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合に支給される制度です。
出産日(実際の出産が予定日より後になったときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲で、休んだ日数分が支給対象になります。
1日あたりの金額は、標準報酬月額を基に計算されます。
育児休業給付金の仕組み
育児休業給付金は雇用保険から支給される給付で、育休開始日からさかのぼった2年間のうちに、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12か月以上あることなどが支給要件です。
申請は勤務先を通じてハローワークに対して行われます。
出典)育児休業給付について|ハローワークインターネットサービス
妊娠がわかった時点でまず職場にどう伝えるかは、保育士が妊娠したらまず何をするかで報告のタイミングとあわせて解説しています。
また、すでに派遣保育士として働いている方が産休・育休を取得する際の具体的な条件や申請から復帰までの手順は、保育士の派遣で産休・育休を取得する条件とスムーズに復帰する方法で詳しく取り上げていますので、そちらもご覧ください。
出産手当金・育児休業給付金の支給タイムライン
出産手当金:産前42日(多胎妊娠は98日)
出産予定日以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日までの間で、会社を休み給与の支払いを受けなかった日数分が支給対象です。支給額は標準報酬日額の3分の2で計算されます。
出産手当金:産後56日
出産の翌日から56日目までが支給対象期間です。産前と同様、支給額は標準報酬日額の3分の2で計算されます。
育児休業給付金:育休開始〜180日目(支給率67%)
育休開始日から180日目までは、休業開始時の賃金日額の67%が育児休業給付金として支給されます。
育児休業給付金:181日目以降(支給率50%)
181日目以降は支給率が50%になります。原則として子が1歳に達する日の前日まで支給され、保育所に入れないなどの事情があれば1歳6か月に達する日の前日まで、再延長で2歳に達する日の前日まで受給できる場合があります。
出典)出産手当金|全国健康保険協会
出典)Q&A~育児休業等給付~|厚生労働省
産休・育休を経て働き続けるあやの先生の実例
制度を知ることに加えて、実際にその制度を使いながら働いている保育士の声は、転職先を選ぶ際の具体的なイメージにつながります。
ここでは、派遣保育士として産休・育休を二度取得し、制度を活用しながら働き続けているあやの先生の実例を紹介します。
「ほいコレ」を利用しているあやの先生は、派遣保育士として9年目を迎える中で、産休・育休を二度取得しています。保育士と母親の両立に悩む時期もありましたが、担当コンシェルジュに相談しながら、制度をしっかり活用できる環境で無理なく働き続けています。
制度が「ある」だけでなく、実際に取得して復帰できる環境かどうかをプロのサポートを得ながら見極めることで、自分らしいキャリアを築き、周囲への感謝を持ち続けてこども園で活躍している良い事例です。

あやの先生のように、出産や子育てといったライフイベントの変化に合わせて働き方を見直し、派遣という仕組みを使って無理のない範囲で保育の現場に関わり続けるケースは少なくありません。
子育てと仕事の両立を目指す働き方については、保育士派遣による復職と両立の工夫でも紹介しています。
産休・育休を見据えた転職の相談先
産休・育休の制度は法律で定められている一方、実際の運用は職場ごとの就業規則や社風によって差があります。
求人票の情報だけで判断が難しいと感じる場合は、専門の相談窓口を活用するという選択肢もあります。
当社では、保育士一人ひとりの希望をヒアリングしたうえで、産休・育休の取得実績がある求人の紹介や、園側との勤務条件の交渉を担う保育コンシェルジュが在籍しています。
派遣会社ごとのサポート体制の違いについては、保育士の派遣サポート体制の比較でも詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
現在募集中の求人を直接確認したい場合は、エリア別の求人検索も利用できます。
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保育士の転職と産休・育休に関するよくある質問
転職先を探す中で、産休・育休について特に質問が多い内容をまとめました。











