保育士の転職と第二新卒という立場|早期離職の伝え方と転職先の選び方

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2026.9.10

保育士の転職と第二新卒という立場|早期離職の伝え方と転職先の選び方

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保育士として就職したものの、勤務から1〜3年ほどで働き方を見直したいと感じている方や、すでに退職した方は少なくありません。

早い段階での転職には、資格を活かせる求人が多いという利点がある一方で、退職理由をどう伝えればよいか、次の職場をどう選べば同じ悩みを繰り返さずに済むかという点で迷う声もよく聞かれます。

厚生労働省の調査では、就職後3年以内に離職する人の割合は、保育士に限らずさまざまな業種で一定数見られる水準となっています。早い段階での転職そのものは、珍しいことではありません。

この記事では、保育士の転職市場における「第二新卒」という立場がどのように受け止められる傾向にあるか、早期離職の理由を面接でどう伝えるか、そして同じ悩みを繰り返さないための転職先の見極め方について、順を追って整理します。

免責事項:本記事の内容は一般的な情報の提供を目的としており、特定の転職の成功を保証するものではありません。個別の状況については、専門機関や各種相談窓口をご利用ください。

この記事のポイント

  • 保育士の「第二新卒」が転職市場でどう受け止められる傾向にあるか
  • 早期離職の理由を面接でどう伝えるか
  • 同じ悩みを繰り返さないための転職先の見極め方
  • 一人で抱え込まずに相談できる窓口の持ち方

保育士の転職における「第二新卒」という立場

「第二新卒」と「既卒」の違いをおさらい

「第二新卒」とは、一般的に学校を卒業して就職した後、おおよそ3年以内に転職を考える、または実際に転職する人を指す言葉として使われています。園や求人サイトによって目安とする年数や年齢には幅があり、明確な決まりがあるわけではありません。

「第二新卒」と「既卒」の違いや、それぞれの転職時の特徴についてさらに詳しく知りたい方は、「第二新卒」「既卒」の特徴とメリットという記事もあわせてご覧ください。

保育士の有効求人倍率からみる求人側の状況

厚生労働省の職業安定業務統計によると、令和7年7月時点の保育士の有効求人倍率は全国で2.77倍で、全職種平均の1.18倍を上回る水準です。地域別では、大阪府が3.06倍、京都府が2.63倍となっており、関西エリアでも保育士を募集する園の数は多い状態が続いています。

有効求人倍率が高い水準で続いている背景には、保育所等の利用希望に対して、保育士の確保が追いついていない状況があります。こうした状況のもとでは、これまでの勤務年数の長さだけでなく、今後長く働いてもらえるかどうかや、園の方針に合うかどうかといった点を重視して採用を決める園も一定数あります。第二新卒という勤務年数の短さが、選考でそのまま不利な材料になるとは限りません。

求人数に対して応募できる人の数が限られている状況は、転職活動を進める側にとって、複数の園を比較したうえで自分に合う職場を選びやすい環境が整っていることも意味します。1つの園の選考結果だけにこだわらず、勤務条件や園の方針が近い求人をいくつか並べて比較しておくと、次の職場選びで納得感を持ちやすくなります。

保育士業界に限らない早期離職の実態

厚生労働省が公表した「新規学卒就職者の離職状況」によると、令和3年3月に学校を卒業して就職した人のうち、就職後3年以内に離職した割合は、大学卒で34.9%、短大等卒で44.6%、高校卒で38.4%となっています。産業別にみると、保育士を含む「医療、福祉」分野の3年以内離職率は、大学卒で41.5%、高校卒で49.3%と、全産業の平均よりもやや高い水準です。

この数値からは、就職後3年以内の転職が保育士業界だけに見られるものではなく、他の業種でも一定数生じていることが読み取れます。早い段階で退職した経歴があること自体を、必要以上に特別なものとして受け止める必要はありません。

出典)新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)|厚生労働省
出典)保育士の有効求人倍率の推移(全国)|こども家庭庁

早期離職の理由の伝え方

経緯と気づきの整理

短い期間での退職理由を伝える際は、勤務先や同僚への不満をそのまま口にするのではなく、「どのような経緯だったか」と「そこから何に気づいたか」を分けて整理しておくと、聞き手に伝わりやすくなる傾向があります。

例えば、「限られた人数で行事の準備までこなす忙しさが続き、自分の保育のやり方を振り返る余裕がなかった」という経緯に対して、「次の職場では、業務量や自分のペースを事前に確認したうえで働きたいと考えるようになった」という気づきを添えると、退職理由が今後の職場選びの基準につながっていることを伝えられます。

人間関係が理由の場合も、考え方は同じです。「特定の同僚と気が合わなかった」という言い方をそのまま伝えるのではなく、「複数担任制のクラスで、方針のすり合わせに時間をかける機会が少なかった」という経緯を挙げたうえで、「次は日々の申し送りや相談の時間を確保しやすい職場を選びたい」という気づきにつなげると、退職理由が今後の職場選びの基準として伝わりやすくなります。前の職場や同僚への不満をそのまま口にする伝え方は、聞き手にネガティブな印象を与えやすいため、避けるようにしましょう。

不満をそのまま並べるのではなく、次にどう活かしたいかという視点を添える伝え方は、面接だけでなく職場見学の際の会話でも役立つ場面があります。退職理由の伝え方の型や、状況別の例文についてさらに詳しく知りたい方は、退職理由の伝え方!よくある不満と面接例文という記事でも取り上げています。

【事例】新卒から環境を変え、新たな職場で自分らしく働くしょうこ先生のケース

新卒で幼稚園に勤務した後、結婚・転居を機に環境が変わり、現在は派遣保育士として活躍しているしょうこ先生。最初は新しい環境に不安があったかもしれませんが、現在は奈良市の小規模園で1歳児の副担任を務め、プライベートでリフレッシュしながら自身も笑顔で「大人が楽しむ保育」を実践しています。早い段階での退職や環境の変化があっても、プロに相談しながらじっくり探すことで、自分に合ったペースで働ける職場に出会える良い事例です。

奈良市の小規模園で1歳児の副担任を務めるしょうこ先生

【関連】しょうこ先生:保育士 求人専門サイト「ほいコレ」

同じ悩みを繰り返さないための転職先の見極め方

最初の職場で合わなかった点の書き出し方

転職先を選ぶ前に、最初の職場でどのような点が自分に合わなかったのかを具体的に書き出しておくと、次の職場選びの基準がはっきりします。人間関係、業務量、保育の方針、勤務時間など、合わなかった点は人によって異なります。転職後に感じやすいずれの原因や、事前に確認しておきたいチェック項目については、保育士転職のミスマッチを防ぐための対策と原因解説でも詳しく整理しています。

園見学で確認しておきたい点

求人票や採用サイトの情報だけでは、実際の職員配置や行事の負担、休憩の取りやすさまでは把握しきれない場合があります。可能な範囲で園見学に参加し、職員同士の声のかけ合い方や、子どもたちへの接し方、休憩室の様子などを直接見ておくと、入職後に感じる印象のずれを減らせる可能性があります。

園見学の際は、以下のような点を意識して見ておくと、求人票だけでは分からない情報を集めやすくなります。

  • 職員同士の会話の様子(指示だけでなく相談や雑談があるか)
  • 行事の準備を誰がどのように分担しているか
  • 休憩時間が実際に確保されているか
  • 持ち帰り業務の有無や量

園見学で見ておきたいポイントやマナーについては、保育士の園見学での見極めポイントとは?で具体的に取り上げています。

正社員以外の働き方という選択肢

転職先を検討する際、正社員としての再就職だけでなく、派遣や有期雇用といった働き方も選択肢に含めておくと、園との相性を確かめたうえで今後の働き方を決めやすくなる場合があります。派遣という働き方では、勤務条件をあらかじめ契約で取り決めたうえで就業を始めるため、就業後に条件面でのずれが生じにくいという特徴があります。派遣と正社員それぞれの特徴や違いについては、派遣と正社員の違いは働き方の自由度でも解説しています。

一つの園でいきなり長期の勤務を決めるのではなく、まず数か月から1年ほど派遣で勤務してみて、園の方針や職場の雰囲気を確かめたうえで、正社員での勤務や契約の更新を検討するという段階的な進め方もあります。第二新卒としての転職では「また同じようなずれが起きるのではないか」という心配を抱えやすいため、いきなり長期の契約を結ぶのではなく、期間を区切って様子を見られる働き方を選ぶという方法もあります。

一つの園で長く働くこと以外にも、複数の園を経験しながら自分に合う環境を見つけていくという進め方があります。どちらが良い悪いという話ではなく、ご自身の状況に合わせて選べる働き方の幅を知っておくことが、次の転職先選びの助けになります。

一人で抱え込まないための相談窓口

公的機関や転職エージェントという選択肢

保育士の転職先を探す方法には、ハローワークを利用する方法や、保育士専門の転職エージェントに相談する方法などがあります。ハローワークでは幅広い求人情報に無料でアクセスできる一方、保育業界に特化した情報や園ごとの雰囲気までは把握しきれない場合があります。ハローワークを使った保育士転職のメリット・デメリットについては、ハローワークを使った保育士転職で解説しています。

保育士専門の転職エージェントを利用する場合は、園の内部の様子や過去の採用の傾向など、公開されている情報だけでは分かりにくい内容を担当者から聞ける場合があります。エージェントの選び方については、保育士向け転職エージェントのおすすめな選び方でも紹介しています。

当社の保育コンシェルジュに相談するという進め方

早期離職の経歴について不安を感じている場合、転職活動を一人で進めるのではなく、早い段階で相談できる相手を持っておくこともおすすめです。

当社では、保育士専門の求人サイト「ほいコレ」を通じて、保育コンシェルジュが希望する勤務条件や過去の退職理由の背景をお聞きしたうえで、園側との条件のすり合わせを担う体制を整えています。1974年の創業以来、大阪・京都・名古屋を中心に保育分野の人材紹介・派遣を手がけており、これまでに1,000園以上が出展した「ほいコレ就職・転職フェア」の主催なども通じて、園の内部の様子に関する情報を集めてきました。

第二新卒としての転職に不安がある場合は、履歴書を書き始める前の段階から、当社の保育コンシェルジュにご相談下さい。

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保育士の第二新卒転職に関するよくある質問に回答

Q第二新卒における保育士資格の扱いは?

保育士資格は国家資格であり、一度取得すれば更新の必要がなく、勤務先が変わっても継続して有効です。第二新卒であっても、資格そのものの価値が下がるものではありません。

Q早期離職が複数回ある場合の選考への影響は?

回数の多さだけで一律に不利になるとは限りませんが、転職のたびに同じ理由で退職している場合は、面接で理由を詳しく聞かれる可能性が高くなります。経緯を整理し、順を追って説明できるよう準備しておくことをおすすめします。

Q在職中と退職後、転職活動を進めるタイミングは?

在職中に転職活動を進める場合は収入が途切れにくいという利点があり、退職後に進める場合は見学や面接の日程を組みやすいという利点があります。どちらか一方が優れているというものではなく、ご自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。

Q第二新卒枠の有無と応募する求人の選び方は?

保育士の求人では、他業種のように「第二新卒枠」を分けて募集しているケースは多くありません。勤務年数の長さよりも、これから長く働けるかどうかや園の方針に合うかどうかを重視して選考する園も見られるため、経験年数を気にしすぎず、通常の求人に応募して差し支えないケースが多く見られます。気になる場合は、応募前に園やエージェントの担当者に経験年数の目安を確認しておくと安心です。

第二新卒という立場を踏まえた転職先選び

保育士の転職における第二新卒という立場は、有効求人倍率の高さや、就職後3年以内の離職が保育士業界に限らず一定数見られる実態を踏まえると、それだけで不利になると決めつける必要はありません。

早期離職の理由を経緯と気づきに分けて整理し、最初の職場で合わなかった点を言葉にしたうえで次の転職先を見極めることが、同じ悩みを繰り返さないための助けになります。園見学で職場の雰囲気を直接確かめることや、正社員以外の働き方も選択肢に含めて期間を区切って様子を見ることも、次の職場選びの精度を高めるうえでおすすめです。

一人で抱え込まず、ハローワークや転職エージェント、当社の保育コンシェルジュへの相談も選択肢に入れながら、ご自身に合った転職先を探してみてください。

最初の転職で感じたずれは、次の職場選びの材料になります。焦って結論を急ぐのではなく、経緯を振り返る時間を取りながら、ご自身のペースで一歩ずつ進めていきましょう。

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