保育士の賠償責任保険とは?起こりうる事故の備えとしてできること

大阪を中心に保育士 派遣・アルバイト・パートの求人検索「ほいコレ」

2021.10.26

保育士の賠償責任保険とは?起こりうる事故の備えとしてできること

4451View

保育士の業務は、ときに大きな事故やトラブルとも隣り合わせています。

考えたくはないことですが、子どもたちの身になにかあったときには保育士がその責任を問われ、保護者から訴えられたり賠償金を請求されたりする可能性もゼロではありません。

そんなとき、保育士を守ってくれる「保育士賠償責任保険」についてご紹介していきます。

保育士賠償責任保険とは?

保育士賠償責任保険とは、保育士が損害賠償を請求されたときに備えて加入できる保険です。

ときに予測できないことも起こる保育の現場では、事故やトラブルも起きないとは言い切れません。

もっとも恐ろしいのは、ちょっと目を離したすきに死亡事故が起きてしまうケースでしょう。

保育士が直接原因になったわけではない場合でも、施設内の事故は保育士の責任として処理され、遺族から賠償金などを請求される可能性があります。

子どもにまつわるさまざまな問題が発生したために、保護者をはじめとした第3者から損害賠償を請求されたとき、こちらの保険に加入していれば保険金を受け取ることができます。

加入を希望するときには、「一般社団法人 保育士協会」に入会しましょう。

こちらの協会に加入すると、自動的に保育士賠償責任保険も付帯されるという仕組みになっています。

日本保育士協会の加入に必要な年会費は、年2000円です。

この金額の中に保険料も含まれているため、年間2000円で保険に入れるということですから、お得に思えるのではないでしょうか。

会員契約の期間は毎年4月1日から1年で、中途入会や退会もできます。

ただし途中で加入した場合、いつ加入手続きを行ったかによって年会費が変わる可能性がありますので注意しましょう。

加入後は、1年ごとに更新のための手続きが必要になりますので忘れないように管理する必要があります。

一般社団法人 保育士協会の入会資格とは?

こうした保険を展開している一般社団法人 保育士協会とは、一言でいえば「保育士のための一般社団法人」です。

入会資格として、原則、社会福祉法人が運営している施設で働いていることが挙げられます。

常勤の保育士はもちろん、非常勤の保育士であっても、保育士資格を保有しているのであれば入会可能です。

一方で、たとえ保育園で働いていたとしても保育士資格を持っていない場合には、加入できません。

保育の業務にあたっていたとしても、無資格の保育士補助などの場合には対象外となります。

さらに保育施設内の事務員や清掃員といった職種の場合にも、やはり対象にはなりません。

同じ「子どもの命を預かる仕事」ではありますが、加入条件は異なるので注意しましょう。

また、勤務している保育施設が社会福祉法人による運営施設でない場合も加入の対象となりませんので注意しましょう。

保育士賠償責任保険の補償内容

保育士賠償責任保険に加入した場合には、保育業務のあいだに起こった対人賠償、対物賠償、人格権侵害といった補償を受けられます。

対人賠償とは、例えば園児に怪我を負わせてしまったときのように、人がかかわる事故が対象となります。

それに対して対物賠償とは、施設内の設備や遠足ででかけた先の設備などを壊してしまったときのように、人ではなく物にかかわる事故で適用されます。

そして人格権侵害とは、子どもの個人情報や顔写真を無断で外部へ提供してしまったり、子どもの保護者から名誉毀損で訴えられることです。

これらの事故にまつわる保険金額は1つの事故に対して1億円までとされています。

さらに、事故が起こったときの初動対応にまつわる補償や、見舞いの補償もあります。

例えば事故が起こったときに事故現場の証拠写真を撮影したり、自身で原因を調べたり、事故後の状態を戻すために清掃をしたりすることを初動対応と言います。

そして、保険に入っていればそれらの対応のためにかかった費用が補償されます。

また、事故の被害にあった方へ対する見舞金や見舞品、弔慰金が補償されます。

これらの保険金は500万円までです。

ただし通勤途中や退勤後など、保育業務外で起きた事故については保障外となりますので注意してください。

保育士賠償責任保険はどのようなシーンで役立つ?

最後に、保育士賠償責任保険が役立つシーンをご紹介していきます。

もちろん詳細のケースによっても適用できるかどうか変わりますが、このようなシーンに心当たりがあれば保育士賠償責任保険の利用を検討してみましょう。

◆子どもに誤って食品アレルギーのある食べ物を食べさせてしまった
◆遊びの中で園児が怪我をしてしまった
◆子どもが異物を誤飲してしまった
◆プール遊びでおぼれてしまった
◆遠足ででかけた先の施設で物を壊してしまった
◆止まっていた車を傷つけてしまった
◆個人情報を漏らしてしまった
◆子どもの顔を許可なくインターネット上に公開してしまった

さらに死亡事故などが起きたときにも適用対象となるため、保育士にとっては日ごろの業務に向き合う上での安心につながるでしょう。

まとめ

子どもの命や安全にかかわる問題は、保育士にとって常に意識しておきたいセンシティブな問題と言えるでしょう。

一方で、どれほど気を付けていたとしても問題が起きてしまう瞬間を避けられないことがあります。

万が一の事態でも焦らないために、保育士賠償責任保険への加入を検討してみましょう。

あなたに合った求人が選べる
登録はこちら

この記事を読んだ人は、こちらの記事も読んでいます

新着記事一覧