働く先を決める前に知っておきたい!幼稚園と保育園の違いとその働きやすさを徹底比較

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2025.6.7

働く先を決める前に知っておきたい!幼稚園と保育園の違いとその働きやすさを徹底比較

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幼稚園と保育園の基本的な違い

幼稚園と保育園。この二つは一見似ていると思われていますが、実際には職場の目的や運営の仕組みが大きく違います。「自分にはどちらが向いているのか」を考えるためには、この基本的な違いを知ることが第一歩です!ここでは、その違いをポイントごとに詳しく解説していきますね。

管轄省庁や運営の違い

一番大きな違いはどの省庁が監督しているのかです。

  • ・幼稚園は「文部科学省」の管轄で、法律上は「学校」としてカテゴリ分けされています。学校教育法に基づいた教育機関であり、子どもたちに教育を通じて成長を促す施設です。
  • ・保育園は「厚生労働省」が監督しており、児童福祉法に沿って運営されます。福祉機関としての色合いが強く、保護者が子どもの世話が難しい状況を代わりにサポートする「保育」を目的としています。

 

対象となる子どもの年齢

もう一つの大きな違いは預かる子どもの年齢です。

  • 保育園では、0歳児(生後数か月)から就学前の6歳児までを対象にしています。そのため、乳幼児への「養育」と年長児への「遊びや生活指導」など、幅広い年齢層の子どもたちと関われる点が特徴です。
  • 幼稚園は早くても満3歳ごろからの子どもたちを対象にしており、「小学校の準備期間」としての役割を担っています。

 

開園時間の違い

施設全体の運営・対応時間も違います。

  • ・幼稚園では一般的に朝9時から午後2時半ごろまでの4~5時間の保育が中心です。短い時間で効率的に教育を行うスタイルです。
  • ・保育園は標準的な保育時間だけでも8時間~11時間と長く、早朝預かりや延長保育といったシフト制の運営が一般的です。共働き世帯など多忙な家庭にとって長時間預かることが大きな助けとなっています。

 

「教育」と「保育」の違い

どちらが主体となるかという点でも違います。

  • 幼稚園は文字通り「教育」を目的とし、学習や規律、個人の発展を重視しています。年齢に沿った教育カリキュラムが設けられ、運動、言葉、ルールを学ぶ授業形式が中心です。
  • これに対し保育園は、「子どもを守ること」「基本的な生活習慣を身につけること」を最優先に考えています。食事や睡眠、着替えといった子どもの成長をサポートするケアが中心です。

 

仕事内容と働き方 

これまでは幼稚園と保育園の基本的な違いについてお伝えしました。この章では、それぞれの仕事内容働き方についてより具体的に比較していきます。実際に現場でどんなことをするのか、さらなる理解と自分に合う環境選びのヒントになればと思います。

幼稚園の仕事内容

幼稚園での仕事は主に教育活動が中心になります。「幼児教育要領」に沿った目的や目標に基づき、それぞれの園でカリキュラムが設定されています。

  • ○主な業務内容
    • ・健康、言葉、表現、環境、人間関係の5つの領域による指導。
    • ・運動会やお遊戯会など、行事の準備と運営。
    • ・子どもたちへの教育とともに、保護者への連絡帳記録や面談。
    • ・カリキュラムや年間計画に基づいた活動の指導。
  • ○働く時間
    幼稚園は主に9時から14時ごろまでです。子どもたちが帰ったあとは、翌日の準備や行事の計画など事務作業が中心となり、比較的時間にゆとりのある運営形態だと言えるでしょう。
  • ○特記事項
    発達段階に合わせた「遊びを活用した学び」が重視されており、音楽や制作活動、運動を通して子ども自身の成長を引き出すサポートがメインです。預かり保育を実施している園では、夕方までの延長保育があるケースもあります。

 

保育園の仕事内容

保育園の仕事は保護活動を含む保育が主体です。0歳児から未就学児まで生活全般をサポートする業務が中心です。

  • ○主な業務内容
    • ・子どもたちの身の回りの世話(食事、排泄、着替えのサポート)。
    • ・子どもの安全と健康管理、お昼寝の見守り。
    • ・年齢別に分けたクラスでの遊び指導やイベント企画。
    • ・保護者とのコミュニケーションや家庭との連携(記録の共有など)。
  • ○働く時間
    保育園のスタッフはシフト制が主流で、早番・中番・遅番にわかれます。たとえば、7時から19時の間で1日8時間勤務として回す園が多いです。延長保育や夜間保育がある場合はさらに遅い時間帯に及ぶこともあります。
  • ○特記事項
    保育園では0~6歳と幅広い年齢層の子どもたちを受け入れるため、赤ちゃんの育児支援や幼児の生活習慣指導など、柔軟な対応が求められます。また、保育時間が長いので一日を通じた子どもとの密接な関わりが重視されます。

 

幼稚園と保育園の働き方

それぞれの仕事内容と働き方を表にまとめました。

内容 幼稚園 保育園
主な仕事 教育活動、遊びを通じた指導 子どもの生活全般のサポート、保護活動
対象年齢 満3歳~6歳 0歳~6歳
働く時間 一般的に9時~14時がメイン(延長保育は夕方まで) シフト制で早朝・夕方・場合によって夜間まで勤務
カリキュラム 学校教育法に基づく5領域を重視 各年齢別の保育指針に基づく生活サポートや遊び・体験
保護者対応 主に教育内容に関する連絡や面談 子どもの健康や生活習慣に対する意見交換
休日 土日祝日+春・夏・冬休暇で長期休暇がとりやすい 日祝が休みのことが多く、シフトで土曜出勤もあり

働きやすさはどっち? 

もし「教育活動に集中したい」と考えるなら…
幼稚園が適しています。特に「小学校の準備」という位置づけで高度な教育を行いたい場合におすすめです。

もし「幅広い年齢と関わりたい」または「生活サポートが好き」という方は…
保育園がぴったりでしょう。赤ちゃんとの日々のケアに興味がある方も、長時間子どもと密に接する点で満足感を得られますよ。

勤務条件

次に、幼稚園と保育園の給与や労働条件の比較について見ていきましょう。「待遇がどれだけ充実しているか」は働き先を考えるうえで非常に重要なポイントですよね。また、それぞれの施設にはどんな働き方の特徴があるのかを知ることで、自分のライフスタイルや理想の働き方に合う選択ができるようになります。

幼稚園と保育園の給与

幼稚園と保育園の給与は基本的には大きな差は少ないため、勤める地域や施設の種類による違いの方が大きいようです。

【平均給与の比較(2023年データ)】

幼稚園教諭

月給:約25万6,000円
年収:約386万円(ボーナスを含む)

保育士

月給:約25万5,000円
年収:約382万円(ボーナスを含む)

※ボーナスの支給額や年収は平均値であり、実際には公立・私立、施設の運営規模などで違います。幼稚園教諭のほうがごくわずかに年収が高い傾向があります。

公立と私立

幼稚園・保育園ともに、公立と私立では待遇が違います。

公立施設は地方自治体が運営しており、給与水準が安定して福利厚生も充実しています。基本的には地方公務員としての待遇を受けることができ、昇給やボーナスも分かりやすいです。

私立施設では、園によって給与の差が大きい傾向があります。一方で、柔軟な働き方や園独自の福利厚生がある場合もあります(例:家賃補助、資格手当など)。

労働時間

労働時間が幼稚園と保育園では大きく違います。

幼稚園:9:00~14:00が主流

    • 幼稚園は4~5時間が主軸です。子供たちが帰った後には事務作業を行うことが多く、日中の負担は比較的軽いと言えるでしょう。
    • ただし、預かり保育のある園では14:00以降も子どもたちの対応が必要です。

保育園:おおむね7:00~19:00でシフト制

    • 保育園では早番・中番・遅番といったシフト体制が多く、勤務する時間が日によって違います。夜間までの保育のある園では、さらに長時間勤務となることもあります。

 

過重労働と持ち帰り仕事

労働時間という点では、どちらの施設でも共通して持ち帰りの仕事過重労働が課題として挙げられます。

  • 《幼稚園教諭》
    教育指導計画の作成や行事準備など、事務作業が細かく、クラス運営の責任がすべて担任にかかることが一般的です。休暇中や退勤後に準備を進める必要がある場面が少なくありません。
  • 《保育士》
    保育園は長時間運営されているため、シフトで勤務時間の柔軟性がある反面、体力的な負担を感じる人も多いです。また、連絡帳の記入や事務作業なども個々で進めなければなりません。

 

福利厚生とキャリアアップ支援

福利厚生は幼稚園と保育園それぞれの運営方針によって違いますが、充実した環境を提供しているケースも増加しています。

  • 《幼稚園》
    夏休みや冬休みがあって一定期間しっかり休める環境があります。ですが、行事やイベントの準備のために出勤せざるを得ない場合も。
  • 《保育園》
    特に自治体が支援する公立園や手厚い処遇改善を行っている私立園では、住宅手当や研修充実度でキャリアアップにつなげる取り組みをしています。例えば、東京都の一部では保育士向けの家賃補助制度も適用できます。

 

 

福利厚生や休暇体制

仕事選びには給与以外にも福利厚生休暇の取りやすさなども重要なポイントとなりますよね。この章では幼稚園と保育園それぞれの福利厚生や休暇面について詳しく解説していきます。

基本的な休暇体制

それぞれの施設の休暇体制は以下です。

  • 《幼稚園》
    幼稚園は学校教育法に基づいており、基本的にはカレンダーに沿っています。そのため、春休み・夏休み・冬休みなど長期休暇が設定されており、教諭もこの期間にまとまった休みを取りやすいです。
    ただし、イベント準備や研修、業務整理で完全にオフになるわけではありません。
  • 《保育園》
    一方、保育園では年間を通しての運営が一般的です。日曜日や祝日、年末年始の数日間を除いてほぼ休みがなく、長期休暇を取るのは難しいケースがあります。ただし、各園の運営によっては代休や有給休暇を組み合わせて取得できます。
    最近では夏季休暇を設ける保育園も増えつつあり、事前に運営方針を確認しましょう。

 

公立と私立の福利厚生

公立と私立で福利厚生も違いがあります。

  1. 公立幼稚園・保育園の場合
    地方自治体が運営するため、福利厚生が非常に充実しており、地方公務員としての待遇を受けられます。

    • ・家賃補助
    • ・社会保険完備(共済年金など)
    • ・昇給制度や教育手当
    • ・公務員専用の福利厚生プログラム(リゾート施設の優待など)
  2. 私立幼稚園・保育園の場合
    各園によって福利厚生は違います。一部の法人では独自の手当を用意するなどして差別化を図っています。以下のような例が挙げられます。

    • ・資格手当やキャリアアップ支援金
    • ・住宅補助(借り上げ社宅制度など)
    • ・年末年始の特別休暇の確保

特に、東京都や神奈川県などの都市部では、自治体が手厚い補助を提供しているケースも多く、条件次第で月数万円の家賃補助が受けられることもあります。

福利厚生

幼稚園と保育園それぞれの福利厚生の特徴をまとめます。

項目 幼稚園 保育園
休暇体制 春休み・夏休み・冬休みあり 基本的に年間を通して運営(長期休暇は少ない)
手当 教材購入手当、行事準備手当など 資格手当、夜間勤務や延長対応手当など
自治体補助 主に地方公務員が対象 借り上げ社宅や家賃補助の対象になりやすい
保険の充実度 公務員共済など公立の場合は充実 社会保険が完備、私立法人により独自の支援あり
休暇の取りやすさ 非繁忙期は取りやすい(夏休みなどの長期休暇期間) 取りづらい場合もあるが、代休制度により調整可能

子育て中の方へのサポート

最近では、幼稚園・保育園ともに職員の家庭との両立を支援する取り組みが進んでいます。

  • 幼稚園の場合
    幼稚園教諭免許を活かして短時間勤務を選択するなど、結婚や育児と両立しやすい制度を導入している施設が増えています。また、長期休暇を利用すれば、自分の子どもとの時間をより多く取れます。
  • 保育園の場合
    小さな子どもを持つスタッフが働きやすいよう、自分の子どもを園に預けながら勤務できる託児所付き保育園もあります。特に小さい子どもを育てながらキャリアを積みたい方には保育園が適していることが多いようです。

 

自分に合った職場を選ぶポイント

ここまで幼稚園と保育園の仕事内容、給与、労働条件、福利厚生などあらゆる観点から比較してきました。それぞれに特徴や魅力があり、「結局、自分にはどちらが合っているんだろう?」と悩んでしまうかもしれませんね。この章では、職場選びの具体的な決め手となるポイントを整理し、自分にベストな職場を選ぶためのアドバイスをお届けします。

自分の興味や得意な分野から考える

職場選びを考えるとき、まずは自分自身の興味や得意分野を明確にすることが重要です。

○教育活動に魅力を感じますか?
→ 子どもたちに知識や技術を教えて成長を促し、教育者の立場で関わりたいなら幼稚園が向いています。計画的に活動を進めることが得意な方は特に適しています。

○子どもの生活全般に深く関わりたいですか?
→ 食事やお昼寝、遊びを通じた日常生活のすべてをサポートしたい方は保育園が適しています。乳幼児の世話など細かいケアも含めて関わりたい方にはこちらが向いています。

ワークライフバランスを重視するなら

働く時間や休暇の取りやすさは、職場選びにおいて非常に重要なポイントです。

規則的な勤務時間と休暇を重視するなら…
→ 幼稚園がおすすめです。春・夏・冬の長期休暇があり、家族と過ごせる時間を確保したい方には特に最適です。また、日曜・祝日は基本的に固定休の日程です。

柔軟な働き方を希望する場合は…
→ 各家庭のニーズに対応する保育園ならシフト勤務で働く時間帯を調整できます。朝や夕方のみ働きたい場合も選択肢の幅があります。特にパートや派遣の働き方を選ぶことで自分に合った勤務時間にできる可能性が高いです。

給与・待遇で選ぶなら

幼稚園も保育園も大きな給与差はないものの、ライフプランに合わせて選びましょう。

○公務員として安定したい方は、公立の幼稚園・保育園
比較的給与が高く、昇給や福利厚生がしっかりしているため、「安定」を求める方には良いでしょう。

○手当や補助が充実する職場を希望なら私立園も視野に。
資格手当や借り上げ社宅制度がある園を選ぶと、家計の負担も減ります。また、認証保育園や小規模保育園などでは独自の手厚い支援がある場合も。

キャリアアップの道

自分の将来の働き方をイメージして職場を考えるのも一つの方法です。

  • ・幼稚園教諭の経験を活かす場合、教育現場で「主任」や副園長、園長というポジションを目指せます。
  • ・保育園では子どもだけでなく保護者との関係を構築しながら、リーダーや主任を経てマネジメント職につなげることもあります。
  • ・さらに、認定こども園はキャリアの幅を広げています。保育士資格と幼稚園教諭免許をどちらも持っていると選択肢が増え、幼保連携型の認定こども園で活躍の場を広げられるでしょう。

 

職場見学や体験

実際に働きたいと思える施設を訪れ、雰囲気や環境を確認することも大切です。

  • 職場見学
    園全体の雰囲気やスタッフ同士のコミュニケーションを見ることで、その園が自分に合うかどうかが分かります。
  • 体験入職
    数日間の実習や短期アルバイトなどで自分がその職場で居心地良く働けるか試してみるのも良い手段です。

 

それぞれが持つやりがい

最後に「やりがい」について整理します。

幼稚園で働く魅力

・教育者として子どもたちの成長を見守りながら「人生の基盤」を形成するサポートができる。
・保護者の教育への期待に答え、感謝や信頼を得られる。

保育園で働く魅力

・子どもと日常的に関わり、一貫した成長の過程を見届けることができる。
・幅広い年齢層の子どもたちと触れ合いながら細やかなケアやサポートを行うことで喜びを感じられる。

最後に

この記事では職場選びの基準と選び方についてお伝えしてきました。大切なのは自分が何を求め、どのような環境で働きたいかを明確にすることです。幼稚園と保育園のどちらが優れているかではなく、自分の価値観やライフスタイルに最も合った選択をすることが成功への近道です。

ぜひ今回の比較を参考に、自信をもって自分に合った職場を選んでみてください。

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