2023.9.22
秋冬には特に注意!子どもがなりやすい感染症の症状と予防法
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秋冬のように寒い季節には、子どもがかかりやすい感染症がさまざまあります。
戸惑ってしまうことも多いかもしれませんが、感染症について正しい知識を深めておくことで、焦らず冷静に対処することにつながります。
保育士が覚えておきたい、子どもがかかりやすい感染症について知っておきましょう。
マイコプラズマ
マイコプラズマは、子どもが肺炎を起こすときの原因になることの多い症状です。
「Mycoplasma pneumoniae」という病原体によって引き起こされ、呼吸器系に影響を及ぼします。
主な症状は咳で、近くで咳を浴びるなどの経験をすると感染するリスクが高くなります。
施設内での爆発的な感染を予防するためには、咳エチケットが非常に重要です。
飛沫感染を徹底して防ぐことで、施設内感染の広がりをストップできるでしょう。
RSウイルス
RSウイルスもマイコプラズマと同様呼吸器系の疾患ですが、症状には少し違いがあります。
RSウイルスの主な症状は、咳のほかにくしゃみや鼻水が挙げられます。
咳についても、ゼーゼー、ヒューヒューといった苦しそうな咳が出やすいので、このような咳をしている子がいたら注意して見てあげましょう。
主な予防法は、やはり徹底した手洗いやうがいです。
乳児も受け入れている施設では特に、このような症状のある人に乳児を近づけないように意識してください。
溶連菌
溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる疾患です。
喉の痛みや、39度近くの高熱が出るのが特徴です。
見極めるポイントとして、口内が特徴的です。
溶連菌では、舌に赤くポツポツとした発疹が出ます。
口内をチェックしてみて、このような症状が出ている時には溶連菌を疑いましょう。
溶連菌の主な予防法は、しっかりとした手洗い、うがいとなります。
おたふくかぜ
おたふくかぜは、その名前のように「おたふく」のような症状が出ることが特徴です。
耳のすぐ下あたりや、あごの下があたりがぷっくりとまるでおたふくのように膨れていたら、まずおたふくかぜを疑いましょう。
膨れた部分や喉がはれていたり、痛みが感じられたりするのもおたふくかぜの特徴です。
さらに、見た目の影響だけでなく発熱とそれに伴う身体のだるさや関節痛などの症状も見られることが多いでしょう。
予防のためには、手洗いやうがい、咳エチケットなどを徹底しましょう。
インフルエンザ
風邪に続き定番の感染症となるのがインフルエンザです。
最近では秋冬だけでなく、夏場に流行するケースもあるため注意を払っている施設は多いでしょう。
風邪よりも高熱が出やすく、倦怠感や食欲不振、鼻水や咳など風邪のような症状が見られます。
諸症状は一般的な風邪と変わらないように思えるかもしれませんが、高熱にいっきに到達することがインフルエンザ特有の特徴と言えるでしょう。
予防には手洗い、うがいのほか50~60%を目安にした湿度管理が大事です。
ロタウイルス、ノロウイルス
ロタウイルスは、乳幼児に起こりやすい胃腸系の病気です。
嘔吐や下痢など、胃腸に関する症状に見舞われます。
予防の際には手洗い、うがいのほか、調理器具の衛生管理にもこだわりましょう。
似た疾患で、かつ年齢に関係なく引き起こされるのがノロウイルスです。
症状の出方も似ています。
ノロウイルスは大人もかかるからこそより集団感染しやすいため、汚物処理には注意しましょう。
必ず手袋などをつけて対処し、消毒を徹底することが、集団感染の予防につながります。
水ぼうそう
水ぼうそうは、乳幼児がかかりやすい疾患の中でも有名です。
9歳以下の子どもがかかりやすいとされていますが、これまでに罹患したことがなければ大人にもうつります。
症状は人によっても大きく違い、発熱がある人もいれば、ない人もいるため気づくのに時間がかかってしまうかもしれません。
主な症状として、顔や頭部、さらに全身に発疹が出ることが挙げられます。
集団感染が起きやすいので、これまでに水ぼうそうの経験がない子には特にうつりやすくなります。
発症した子どもは、登園を避けてもらうように指導しましょう。
まとめ
秋冬は気温や湿度が下がり、乾燥しやすくなることからさまざまな感染症が流行りやすくなります。
子どもに気になる症状が出ている時には、保育士さんがしっかり気を配り、声をかけるなど気にかけてあげましょう。
また、あわせて予防策についてもしっかり知識を深めて集団感染につながらないよう適切な対策を取りましょう。