2024.6.23
みほこ先生
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みほこ先生
派遣保育士歴:5年目
大阪府寝屋川市 保育園勤務
#戻る予定はなかった保育職
#ダメなことはダメと伝える
#充実度100%の理由
今の働き方は?
大学で幼稚園教諭と保育士資格を取得し、卒業後は正職員として大阪の幼稚園で4年間働きました。 結婚、息子二人の育児を経てベルサンテさんで派遣保育士のキャリアをスタートし、5年目になります。
現在は大阪府内の保育園に勤務中。勤務時間は週3日、9時~16時です。今年度は0歳児クラスを担当しています。
幼稚園教諭を目指すきっかけは?
私は、資格取得できたり将来役に立つ仕事に繋がるかもという考えで、商業高校で簿記や会計の勉強をしていたんです。
でも、実際に勉強してみるとパソコンに向かって黙々と作業することが得意でなくて、事務職に就く自分の姿がどうしても想像できず……。
高校三年生の時、将来の進路に迷っていたところ、担任の先生が「人前に立つ仕事が向いているんじゃない?」って言ってくれたんです。
音楽、会話、笑顔。幼稚園は自分の好きが集まっている場所
他のクラスの派遣保育士さんと♪
高校時代に在籍していた吹奏楽部ではクラリネットを吹く傍ら、文化祭で合奏をするときには部員のまとめ役でもある指揮者を任されていました。
小学二年生から始めたピアノもずっと続けていたので「大好きな音楽×人と接せる仕事」がいいかも!と思って色々調べた結果、手繰り寄せたのが幼稚園の先生だったんですよね。
周りに音楽があって、会話があって、笑顔があって……。「コレ、楽しいかも!」みたいな。
私自身も幼少期に通った幼稚園の楽しい記憶がたくさんあるので、その思い出が重なって幼稚園教諭を目指す考えが固まりましたね。
戻る予定がなかった保育職
幼児教育科の大学を卒業後、正職員の幼稚園教諭として4年間働きました。
音楽や行事にすごく力を入れている園だったので、先生たちは皆ピアノがとっても上手。さらにそれ以外の個性やスキルを持ち合わせている方ばかり。
たくさんの刺激を受けながら、ホントに毎日があっという間の日々を過ごしました。
結婚を機に幼稚園を退職して、出産後しばらくは育児メインの生活をしていました。
じつはこの頃、もう保育現場には戻らないつもりだったんです。
幼稚園教論時代の忙しかった記憶が強く残っていて、二人の息子を育てながら仕事をするなんて絶対に無理だと思ってしまったからです。
でも、下の子を預けた保育園でとっても素敵な先生との出会いがあったんです。
保育の魅力を再確認させてもらったある先生の存在
当時、夫が単身赴任中でワンオペ状態なのに加えて下の子は2歳になったばかり。初めてのオフィスワークと育児でいっぱいいっぱいの状態でした。
毎日仕事が終わるとダッシュで保育園に息子を迎えに行ってからお買い物へ……と、連日秒刻みのスケジュール。
そんなある日、お迎えにいくと先生が「今日はお買い物終わった?今すっごく楽しそうに遊んでるから今のうちに行っておいで~!」って言ってくれたんです。
それは申し訳ないと断る私に、先生は「いいからいいから!気にせず行っておいで~!」と。
息子だけでなく私の心にも寄り添ってくれる優しさと思いやり溢れる先生の言葉に、ふっと力が抜けたというか「あ~私も甘えていいんだ」と。
この先生に出会って、改めて保育って素敵な仕事だな、私もこんな気遣いができる人になりたいな……と保育復帰を考えるきっかけをいただきました。
保育カフェが復帰のきっかけに
ベルサンテさんで派遣保育士として働き始めたのは、子育てがひと段落したタイミング。
ブランクがある方や進路に悩む方が相談できるベルサンテさん主催の「保育カフェ」というイベントに参加させてもらいました。
そこで実際に働いている派遣保育士さんの声を聞けたり、自分の希望や考えを相談することができた上に、たまたま近所かつ自分の希望する働き方ができる求人を紹介してもらえて、派遣保育士として働くことになったんです。
初めて知った派遣保育士の魅力
これまで直接雇用でしか働いてこなかった私にとって、新しい職場で自分の希望をどこまで言っていいのかな……といった不安はつきものでした。でも、派遣なら園と自分との間に担当者の方が入り色々と調整してくださるので、その点でとても安心感があります。
子育てなどで長いブランクがあると、尚更一人で動くのはハードルが高いので、派遣のようにサポートしてくれる方がいるのは本当にありがたいです。
担当のnakashioyaさんにはお世話になってもう5年。私の性格もよく理解してくださっていて、とっても頼りにしています。
身構えずに話せる優しい雰囲気の方なので、仕事や近況報告だけでなく、何気ない雑談で盛り上がることも。「そういえば御用は何でしたっけ?」なんてこともありましたね(笑)。
私はこれからもずっと保育に携わっていきたいので、進路について気軽に相談できる存在がいることはとっても大きいですね。
派遣保育士歴5年目。いま感じていることは?
派遣保育士さん同士仲良し♪
3年目頃から少しずつ与えられる仕事に加えて、周囲の先生から意見を求められることも多くなってきました。
「それ、めっちゃいいやん!」と私の意見を積極的に取り入れてくださるので、派遣だからと区別されずに園の一員として迎え入れてもらっている実感があって働き心地がいいなって感謝しています。
経験を積むごとに年間行事の流れを把握できるようにもなってきたので、事前準備もスムーズにできるようになって、気持ちも身体も余裕がでてきました。
保育で大切にしていることは?
子どもが大好きだからこそ、「ダメなことはダメ」と適切に伝えることです。
私も子どもから嫌われたくありません。注意することでもしかしたら何か思う子どもや保護者さんもいらっしゃるかもしれません。でも子どもの成長を考えると、今、その時しっかりと伝えなければいけません。
たとえ、保護者さんからご意見をいただいても、感情ではなく経緯や事情、考えをもって保育していると自信をもって言えます。
今は、子どもたちもそういう先生だと認識しているので、ダメなことをしているときに私が視線を送るだけで、サ~っと静かになることも(笑)。
でも、ただの“怖い先生”ではいけません。
例えば、椅子に座りながら足をバタバタしている子がいたら、「足危ないよ~、先生は〇〇君がこけて痛い思いをしたら嫌だから言っているんだよ」と注意している意図を自分の中できちんと整理してから、子どもにわかりやすく端的な言葉に置き換えて伝えています。
あと、子どもを叱るうえでは自分自身がブレないことも大事だと思っていて。ブレると「この前はスルーしたのに、今日は何でダメなの?」って子どもは話を聞いてくれなくなるんです。
子どもの目をしっかり見て伝えて、ちゃんとできたらその場で精一杯褒める、遊ぶときには全力で遊ぶ。そんなふうに自分のなかでメリハリを付けながら保育しています。
趣味はラテンダンス! 毎日を元気に過ごす秘訣は?
週3日ラテンダンスのレッスンに通うことが私のリフレッシュ。昨日も仕事が終わってから1時間くらい踊ってきました!
ちなみに保育園の先生たちは私がダンス好きなのを知っているので、「みほこ先生の踊りに合わせてみんなも踊ってみよう~!」と言われたりしています(笑)。
私が元気いっぱい踊ると子どもたちもケラケラ笑って楽しそうにしてくれますし、すっかり元気キャラのようです(笑)。
私は、昔から何か行動するとき、「どうせやるなら充実したい!」と思って色んな進路を選択してきました。でもその為にはやっぱり心身ともに健康でいることが大切だって年を重ねるごとに思うんです。
いつまでも健康でいられるように、オンオフを切り替えながら仕事も自分の時間も大切に過ごしていきたいですね。
「やっぱり、保育っていい」と思うのはどんなとき?
保育園は子どもにとって初めて家族以外の人たちと触れ合う場所。
とくに入園当初は不安な気持ちからギャン泣きする子も多く、こちらが笑顔で話しかけてもその声をかき消すくらい大きな声で泣かれてしまうことも……。
そんな子どもたちが今ではケラケラ声を出して笑うようになって、私が面白い顔をしたら面白い顔を返してくれるようになったのを見ていると、保育士をやっていて良かったなって嬉しくなります。
保育園で関わる子どもたちとの時間は、人生単位で考えるとほんの一瞬。
人生の一番いい瞬間を間近で見させてもらっているな~!仕事なのに何かすみません(笑)って思うほど希少な仕事だと思います。
家族、親や兄弟、保育現場の先生や子ども、そしてベルサンテさん。
ホントに人に恵まれてきたなって思います。色んな出会いに感謝しながらこれからも失敗することを恐れずに行動し続ける保育士でいたいなって思います。
大切にしている言葉
「とにかく楽しむ!」
嫌なことや辛いことは必ずあるけど、考え方ひとつで前向きになれることもあるはず。健康第一で前向きな気持ちでいれば笑顔も増えて、笑顔が増えれば笑顔の人が集まってきてくれます。
自分時間も、家族との時間も、そして仕事もそれぞれ大切にしながらいいバランスで過ごせているので今の充実度は迷わず100%!
【編集後記 fromみほこ先生担当の保育コンシェルジュより】
みほこ先生=明るい。この一言が真っ先に思い浮かびます。いつも連絡する度、保育のことはもちろん、プライベートを含め色んなことに挑戦されるみほこ先生とのお話がとても楽しく、元気をもらっています!
みほこ先生=真剣。立場や雇用に関わらず保育に真剣に取り組む姿勢を心から尊敬しています。今回私がVOICEに出て欲しい!と思った大きな要因です。
以前園長先生が仰っていました。「みほこ先生は子どもをちゃんと叱れる先生です。」記事にもあったダメなことはダメと適切に伝えること。自分を律していなければできないアプローチです。自分に負荷がかかることもいとわず、子どもを想い適切に伝えるお考えに深い愛情を感じます。
「こんな素敵な先生がいますよ!」と多くの方に知っていただきたい。みほこ先生を通じて改めて保育士の素晴らしさを教えていただきました。今後もみほこ先生らしく明るく元気に、とにかく楽しんでくださいね!いつも応援しています。
from 保育コンシェルジュnakashioya
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インタビュー・構成 ・文 : 野間直樹
文 : 堀池恵美
写真 : 黒田彩加