2022.11.15
読み聞かせ中に思わずホロリ。保育士さんにおすすめの感動する絵本5選
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保育施設では度々読み聞かせが行われますが、毎回どんな絵本を選ぼうか悩んでしまいますよね。
子どもの感受性に働きかけたいときおすすめなのが「感動ストーリー」や「思わず涙が出てしまいそうになる絵本」です。
今回は、おすすめの作品を5つピックアップしてご紹介していきます。
「また おこられてん」
文・小西貴士、絵・石川えりこの「またおこられてん」。
この作品にはタイトルの通り、怒られてばかりの男の子が登場します。
「かあちゃんがおこりんぼマシーンなのは、ぼくのこときらいだからなのかな」と考えてしまう男の子の姿に、保育士さんも、子どもたちも、保護者さんも思うところがあるのではないでしょうか。
怒ってしまう側にも、怒られてしまう側にもそれぞれに理由があるとわかる作品は、複雑な気持ちに寄り添ってくれるでしょう。
読んだ後は、ますます子どもたちが愛おしく感じられるかもしれません。
「ずーっと ずっと だいすきだよ」
国語の教科書にも掲載されたことがある作品ですので、実際に読んだ経験がある人も多いのではないでしょうか。
絵と文・ハンス ウィルヘルム、訳・久山 太市のこちらの作品には、男の子と愛犬のエルフィーが登場します。
幼い頃からずっと一緒で、大の仲良しの二人。
もちろん悲しい気持ちもありますが、それでも男の子は立派な姿勢でエルフィーを見送ります。
それは、男の子がこれまで何度も何度もエルフィーに「だいすき」を伝えていたからに他なりません。
タイトルの通り「ずっとだいすき」でいることの大切さに気付かされ、心が温まるとともに切なさに涙してしまうでしょう。
正直な気持ちや愛情を丁寧に伝えることがどれほど大切なのか、噛み締められる一冊です。
「チロヌップのきつね」
「チロヌップのきつね」は、絵と文・たかはしひろゆきの絵本です。
北の海にある「チロヌップ」という島に暮らすきつねの家族をメインに描いた、家族愛を感じられるストーリーには思わず涙してしまうかもしれません。
舞台となるのは、太平洋戦争の時代です。
きつねの家族にも戦争の影が忍び寄り、子どものきつねがその餌食となるシーンは胸が痛くなるでしょう。
子どもたちにも、戦争や命の大切さ、動物も人間も等しく生命であることが伝わるでしょう。
戦争というデリケートな話題だからこそ、早いうちから物語を通じて子どもが触れる機会を用意することは非常に重要です。
「やさしいライオン」
アンパンマンで有名なやなせたかしの絵本である「やさしいライオン」。
アンパンマン好きの子がたくさんいる施設やクラスなら、「アンパンマンの作者さんの絵本だよ!」と紹介するのもいいかもしれません。
ぜひ、チェックしておきたい一冊と言えるでしょう。
この作品には、ぶるぶるふるえている、みなしごのライオンのブルブルが登場します。
そしてブルブルのお母さん代わりの役を、優しい犬のムクムクが務めます。
二人の絆が育まれるシーンはもちろんのこと、その後ブルブルが「本当のお母さん」を探しにいく健気な姿には、思わず涙してしまうかもしれません。
切ないストーリーを読んだあとは「愛情を向けること」の大切さに気付かされるでしょう。
心に刺さるストーリーでありながら、シンプルで短いので読み聞かせにもおすすめです。
「おじいちゃんがおばけになったわけ」
文・オーカソンキム・フォップス、絵・エリクソンエヴァの「おじいちゃんがおばけになったわけ」は、世界的に愛されているデンマークの絵本です。
おばけというとどうしても「怖いもの」とイメージしてしまうかもしれませんが、この作品を読めばおばけに愛おしさを覚えてしまうかもしれません。
死んでしまったおじいちゃんが、土にも天使にもならずに、おばけになってあらわれたことに驚くエリックですが、おじいちゃんはどうやら「この世にわすれものがある」のだそう。
「読み聞かせをしていて号泣してしまった」と語る大人が多いのもうなずける、感動の一冊です。
子どもたちも、おばけに対し「こわい」という気持ちだけでなく、そこにある「亡くなってしまった人や命」に思いをはせるきっかけになるかもしれません。
命の大切さや尊さを学べる、大切な機会になるでしょう。
まとめ
絵本のストーリーやそこから芽生えた感情は、大人になってからも忘れがたいものです。
素敵な絵本を紹介することで、子どもたちの情緒や感受性は健やかに育まれていくことでしょう。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ泣ける絵本の世界に触れてみてくださいね。