2022.11.29
子どもが寝ない!保育士にできることは?上手な寝かしつけの方法
10994View
保育施設では、お昼寝の時間を設けていることも多いのではないでしょうか。
しかし、子どもによって生活リズムが異なるため、毎日スムーズにお昼寝ができるとも限りません。
できるだけ上手に寝かしつけをするためのコツや、保育士が覚えておきたいポイントをご紹介していきます。
保育施設のお昼寝の役割
そもそも、なぜ保育施設ではお昼寝が必要なのでしょうか?
子どもによっては、お昼寝なしでもとっても元気で、毎日パワフルに過ごすという子もいるでしょう。
しかしそんな子でも、数年前までは1日の大半を寝て過ごす赤ちゃんだったはずです。
成長のために必要な子どもの仕事は、やはり「たっぷり寝ること」。
まだまだ大人に比べ未熟で、未発達な時期ですから、エネルギー任せに行動をしていれば免疫が下がったり体調を崩しやすくなったりするかもしれません。
どんどん成長し、身体の機能が向上している時期だからこそ、休息の時間もしっかり確保する必要があります。
お昼寝は身体だけでなく、脳の健やかな成長も促進します。
そして毎日同じ時間にお昼寝をすることにより、子どもの生活リズムも整っていくでしょう。
「この時間にご飯を食べる、この時間に眠る」とリズムを構築していくと、自然に生活そのものが整い健やかになっていきます。
保育士向け!上手に寝かしつける方法とは?
楽しい遊びや学びから、お昼寝へとシフトしようとしても、なかなか切り替えられない子もいるでしょう。
そんなとき、保育士の仕事は子どもに落ち着きや安心感を与えることです。
部屋を暗くし、落ち着く音楽やオルゴールをかけたり、温度や湿度を気にかけたりしてリラックス空間を作りましょう。
特に温度や湿度は、快適さと深く関わっています。
子ども目線で、心地よい空間づくりを目指しましょう。
眠れないようすの子には、添い寝をしてあげるのもよいでしょう。
トントンと軽く身体を叩いてあげたり、マッサージしてあげたりと体温を近くに感じられる時間を作ることで、子どもはリラックスモードに切り替わりやすくなります。
また、耳元で呼吸を合わせ、寝息のように息を吐いてあげることで、つられて呼吸が落ち着いていくこともめずらしくありません。
頭をなでたり、額、眉毛あたりを触ることでも自然に目を閉じやすくなり、自然と眠りに誘われていくでしょう。
ぐずってしまう子、泣いてしまう子は、抱っこやおんぶをして落ち着かせてあげるのもいいでしょう。
お昼寝したがらない子の対処法は?
このように、子どもたちがリラックスできるよう工夫してもやっぱり「お昼寝はしたくない!」と主張する子もでてくるでしょう。
そんなときには子どもをめいっぱい疲れさせることが大切です。
午前中の時間には、身体をしっかり動かして遊ぶように心がけましょう。
積極的に外遊びに誘い、エネルギーを発散させてあげましょう。
また、お昼寝のときに泣いてしまう子は、施設が突然静かになることによって不安を覚えているのかもしれません。
「さっきまでみんなで楽しく遊んでいたのに、どうしてこんなに静かになっているの?」と環境の変化についていけず、心ぼそくなっている可能性があります。
そんなとき、強引に静かな環境に押し込もうとすると、ますます不安は膨れ上がってしまうでしょう。
寂しさや不安は他の子にも伝染しやすいので、別の部屋や明るい部屋へ誘導してあげるのもひとつの手です。
少しお外の風に触れてみたり、静かにできるならほかの部屋で遊ばせたりと、寝るように強制させるのではなく適宜気分転換できるよう誘導してあげましょう。
子どものお昼寝は「絶対するもの」と考えない
こうして手を尽くしても、やっぱりどうしても寝れない子、寝ようとしない子はでてくるものです。
誰かが起きていたり、泣いていたりするとほかの子たちもお昼寝に集中できなくなってしまいます。
しかしだからと言って、保育士が無理にでも、絶対に寝かせようと力むとその緊張が子どもに伝わってしまいかねません。
寝ないという理由で怒ったり、焦ったりイライラしたりすることで、子どもにプレッシャーを与えないように注意したいものです。
お昼寝は健やかな成長のために大切ですが、だからといって「毎日必ずにやらないと絶対にいけないこと」というわけではありません。
子どもの生活リズムや睡眠ペースには個人差がありますので、それを尊重してあげる気持ちも大切です。
個人的のリズムやペースを無視して眠らせようとすると、子どもにとって「お昼寝は怒られる時間」「お昼寝は嫌なもの」というイメージにつながりかねません。
子どもに寄り添いながら、心地いい時間を構築するように心がけましょう。
まとめ
お昼寝の時間になかなか寝ようとしない子がいるのであれば、もしかしたら室内がリラックスしにくい環境なのかもしれませんし、あるいはその子がエネルギーを持て余している状態なのかもしれません。
注意深く心地いい環境を構築してあげるとともに、身体を動かす遊びにも積極的に誘ってあげましょう。
それでも寝れない子は別室に誘ってあげるなど、臨機応変な対応をすることも大切ですよ。